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YAMATO

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Chapter12(青い鳥編)

Chapter12-⑬【童神~ヤマトグチ~】

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淡い恋心を抱くが、何度通っても距離は一向に縮まらない。
ある日、新原ビーチでシノブを見掛けた。
千載一遇とばかりにモーションを掛ける。
しかしバトルでのノリはなく、無視して通り過ぎて行った。
悔しさより、諦めが先に立つ。
テツヤはその一件以来、バトルから足を遠ざけた。
その憧れのアナルが、手を伸ばせば届く位置にある。
恐る恐る手を伸ばす。
電気が全身を駆け抜けた。
アナルが巨大なディルドで塞がれていたからだ。
テツヤの制御装置が壊れた。
就業中を顧みず、シノブを犯しに掛かる。
ディルドの根元を持つと、ぐりぐり回す。
更に歯の圧力を強めた。
「プチッ!」
肉が裂け、口内に血が流入して来た。
「ぐわぁ!」
シノブの手からグラスが落ちる。
派手な音と共に破片が飛び散った。
平常心が蘇り、背を向ける。
「失礼しました。
直ぐに作り直します。」
テツヤは新しいグラスを取ると、震える手で氷を入れた。
ステンレス製の製氷機に歪んだシノブが映る。
真っ黒に焼けた肌にいびつな乳首が卑猥だ。
うちなーんちゅは日焼けなどしない。
海に行ってもシャツやサーフパンツを穿いたまま過ごす。
生まれ育った町で、目立つ事は御法度だ。
そんな土地柄で自由奔放に生きるシノブが眩しい。
この身勝手で傲慢なシノブを服従させたい。
制服の下でテツヤの鼓動が早まった。
 
乳首から溢れた血が一縷の流れとなって滴り落ちる。
シノブは白いザーメンを出す事より、赤い血を流す事で興奮を覚えた。
乳首を噛まれ、アナルを引き裂かれて出血する。
己が朱色に染まって、初めてオーガズムに達した。
ゴウとのプレイには絶えず血が伴った。
それは至極当然で、疑問にすら思った事がない。
バトルでバイトがてら客を相手にすると、ひとり千円の収入があった。
口、アナル、マラ、手を使えば、同時に五人を相手に出来る。
多い日は一晩で万札が懐に入り、金には困らない。
それが強制捜査にあい、全てを喪失した。
自分自身がその場にいなかった幸を喜ぶ余裕は、シノブにはなかった。
 
シノブの醜態は地元では有名で、言い寄る者はいない。
たまにバトルの常連と関係を持つが、嘗める、咥える、掘る等の単純なプレイばかり
だ。
そんなままごとの様なセックスでは、快楽は得られない。
ゴウの様に精神を高ぶらせてくれる者は皆無だ。
打ち拉がれ、世間の好奇の視線から逃れた。
スイミングスクールで子供達に水泳を教え、休みの日は浜辺を彷徨い歩た。
シノブは小刻みに震えるテツヤの背中を見る。
青い鳥は直ぐ傍にいた。
乳首を捻り、更なる流血を求める。
きっとテツヤは振り向き、きつく噛み締めてくれる筈だ。
 
時計を見たリョウは溜息を吐く。
チェックアウトの時間が迫っていた。
両足を高々と上げると、反動を使って起き上がる。
荷物を持つと、振り返る事なく出口に向かう。
熱いシャワーを浴びると、益々身体が火照る。
アナルが蠢き、快楽を欲した。
もうディルドでは欲望は満たされない。
「また極楽に行きたいな。」
願望がつい口を衝く。
ソウイチロウが避けている事は薄々感じていた。
「グンさんの次はソウさんをやっちゃおう!」
ソウイチロウが泣き叫び、懇願する姿が脳裏に流れる。
著しく硬直したマラが捌け口を求めていた。
 
ベッドの時計を見ると、母親との待ち合わせまで30分あった。
ホームビデオをテレビに繋ぎ、極楽の映像を再生する。
画面のソウイチロウの真似て、手先を細めてみた。
拳にたっぷりとサンオイルを降り注ぐ。
身を屈め、アナルに突き刺す。
「うぐっ!」
指先は入るが、拳の幅広な部位が通過しない。
しかしここを通過しなければ、極楽には辿り着けない。
涙が自然と溢れ出る。
『泣くな!極楽は直ぐそこだ!』
己を叱咤し、深呼吸しながら出し入れを繰り返す。
「うごぉおおう!」
アナルの悲鳴が逆流する。
『ズボッ!』
大きな音を立て、難関を通過した。
徐々にアナルが締まり、楽園の入口が閉ざされる。
肩で息しながら、徐に掌を開く。
指先が腸壁に当たる。
そっと撫でてみた。
「あぁーん。」
桃源郷の甘美な悦楽に包まれる。
夢中で腸壁を愛撫する。
それは壊れ易く、とても愛おしく思えた。
熱り起つマラから透明の液が無意識に溢れ出る。
『俺は好きな時に極楽へ行けるんだ!』
その感覚に、リョウは無限の力を得た気がした。
ドアを叩く音がする。
「リョウちゃん、先にフロントに行って、お会計を済ましておくわよ。」
下界から声がした。
掌を大きく開いてみる。
「先に行ってて。
直ぐに下りて行くから…。」
リョウは夢心地で答えた。
 
 
(完)
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