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Chapter11(焦燥編)
Chapter11-⑫【少女A】
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「うんがぁあ!」
リョウの絶叫は益々変哲さを増していく。
アパートの壁の薄さを考慮すると、声が大き過ぎる。
ソウイチロウはバックを引き寄せる。
午前中の練習で着たケツワレと帯を取り出す。
リョウの口にケツワレを押し込み、出て来ない様に帯で縛る。
「うごぉお!」
もう少しで掌の一番太い部分を通過しそうだ。
普段ならここから時間を掛けるのだが、アナルローズはそれを望んでいない様に思え
た。
サディスティックな性に駆られ、一気に通過させる。
「ぐおぉお!」
ケツワレすら物ともしない雄叫びが部屋中に響く。
慌ててテレビのスイッチを押した。
「じれったい じれったい
何歳に見えても 私誰でも
じれったい じれったい
私は私よ 関係ないわ…」
最近、人気急上昇中のアイドルが派手な手振りで歌っていた。
ボリュームボタンを回し、その歌声を大きくする。
ソウイチロウは息を潜め、何事も起こらない事を祈った。
玄関先を見詰めたが、変化は何も起こらない。
安堵したソウイチロウは腸壁をゆったりなぞる。
「あっああ…。」
声音が変わった。
「どうだ、極楽に着いた気分は?」
ソウイチロウは問い掛ける。
リョウは頭を振るだけだ。
四つん這いから仰向けの体勢に変える。
尻を上向きにし、更に奥を目指す。
「ああっ、あーん!」
甘美な声が、リョウが極楽に着いた事を物語っている。
真っ赤に膨張し切ったペニスが暴発した。
大量のスプラッシュがリョウの顔に降り注ぐ。
それでも悶える事を止めない。
どうやら極楽を出る気はなさそうだ。
リョウが二度目の射精をした所で拳を抜いた。
ぐったりして、ピクリともしない。
ケツワレを口に入れたまま、寝息を立てている。
フィストしながら寝た奴を初めて見た。
『コイツは原石などではなく、とんでもない化け物だ。』
セックス中毒の奴を何人も見てきた。
しかしリョウはそのどれとも違う。
貪欲に何でも飲み込んだ。
『まるで深海に潜むモンスターだ。』
ソウイチロウは思わず身震いする。
アナルは閉じ切っておらず、腸が捲れていた。
健康的な筋肉とのギャップが甚だしい。
ソウイチロウは椅子に座ると、頬杖をつく。
『この怪物を飼い馴らす事が出来るか?』
自分自身に問う。
『コイツは近い将来、拳だけでは物足りなくなる。
そして腕を欲し、更なる異物を飲み込むだろう。』
自ずと答えは見えていた。
『ガチャ!』
ビデオテープが切れたのだろう。
立ち上がろうと、椅子を回す。
至近距離にリョウが立っていた。
手には唾液塗れのケツワレを持っている。
その冷めた視線に、ソウイチロウは背筋に悪寒を感じた。
「おう、起きたか?」
動揺が悟られない様、殊更明るく言う。
「うん、眠っちゃた。
あまりに気持ち良くてさ。
本当に極楽って、あるんだ!」
笑みを浮かべたリョウが答えた。
本人は笑っているつもりだろうが、引き攣っているとしか思えない。
「だ、だろう!」
沈黙になるのが怖い。
「ねぇ、ビルパンを穿いた所を見せてよ。」
リョウの口角が強張る。
「ああ、そうだったな。」
椅子から立ち上がると、ゆっくり衣裳ケースに向かう。
何とか外に出る理由が欲しかった。
『リリン、リリン…。』
奇跡的に電話が鳴った。
ソウイチロウは慌てて受話器を上げる。
「もしもし!」
急き込んで話し出す。
「グンだけど。
今、会長と一杯やってんだ。
ソウちゃんも来ねぇか?」
正に渡りに舟の誘いだ。
「今、来客中なんだ。
えっ、マジかよ。
仕方ないな。
じゃ、急いで行くから、そこで。」
ソウイチロウは一方的に捲し立てる。
「えっ、何?
どうしたの?」
困惑したグンジの声が聞こえたが、構わず電話を切った。
振り返ると、リョウの視線とぶつかる。
「柔道の練習で怪我した奴がいるんだ。
悪いけど、行って来る。
お前も出掛ける準備してくれ。」
バッグに適当な物を詰め込む。
「帰って来る?
ソウさんが行かないとダメなの?」
リョウは動くことなく、気忙しそうなソウイチロウの背中に声を掛けてきた。
「時間が読めない。
今日は無理だな。
一応、俺が責任者なんだ。
仕方ないけど、行ってくる。」
ソウイチロウは『仕方ない』を強調する。
「ふーん。」
納得したのか、しないのか分からないが、リョウがビデオを片付け始めた。
(つづく)
リョウの絶叫は益々変哲さを増していく。
アパートの壁の薄さを考慮すると、声が大き過ぎる。
ソウイチロウはバックを引き寄せる。
午前中の練習で着たケツワレと帯を取り出す。
リョウの口にケツワレを押し込み、出て来ない様に帯で縛る。
「うごぉお!」
もう少しで掌の一番太い部分を通過しそうだ。
普段ならここから時間を掛けるのだが、アナルローズはそれを望んでいない様に思え
た。
サディスティックな性に駆られ、一気に通過させる。
「ぐおぉお!」
ケツワレすら物ともしない雄叫びが部屋中に響く。
慌ててテレビのスイッチを押した。
「じれったい じれったい
何歳に見えても 私誰でも
じれったい じれったい
私は私よ 関係ないわ…」
最近、人気急上昇中のアイドルが派手な手振りで歌っていた。
ボリュームボタンを回し、その歌声を大きくする。
ソウイチロウは息を潜め、何事も起こらない事を祈った。
玄関先を見詰めたが、変化は何も起こらない。
安堵したソウイチロウは腸壁をゆったりなぞる。
「あっああ…。」
声音が変わった。
「どうだ、極楽に着いた気分は?」
ソウイチロウは問い掛ける。
リョウは頭を振るだけだ。
四つん這いから仰向けの体勢に変える。
尻を上向きにし、更に奥を目指す。
「ああっ、あーん!」
甘美な声が、リョウが極楽に着いた事を物語っている。
真っ赤に膨張し切ったペニスが暴発した。
大量のスプラッシュがリョウの顔に降り注ぐ。
それでも悶える事を止めない。
どうやら極楽を出る気はなさそうだ。
リョウが二度目の射精をした所で拳を抜いた。
ぐったりして、ピクリともしない。
ケツワレを口に入れたまま、寝息を立てている。
フィストしながら寝た奴を初めて見た。
『コイツは原石などではなく、とんでもない化け物だ。』
セックス中毒の奴を何人も見てきた。
しかしリョウはそのどれとも違う。
貪欲に何でも飲み込んだ。
『まるで深海に潜むモンスターだ。』
ソウイチロウは思わず身震いする。
アナルは閉じ切っておらず、腸が捲れていた。
健康的な筋肉とのギャップが甚だしい。
ソウイチロウは椅子に座ると、頬杖をつく。
『この怪物を飼い馴らす事が出来るか?』
自分自身に問う。
『コイツは近い将来、拳だけでは物足りなくなる。
そして腕を欲し、更なる異物を飲み込むだろう。』
自ずと答えは見えていた。
『ガチャ!』
ビデオテープが切れたのだろう。
立ち上がろうと、椅子を回す。
至近距離にリョウが立っていた。
手には唾液塗れのケツワレを持っている。
その冷めた視線に、ソウイチロウは背筋に悪寒を感じた。
「おう、起きたか?」
動揺が悟られない様、殊更明るく言う。
「うん、眠っちゃた。
あまりに気持ち良くてさ。
本当に極楽って、あるんだ!」
笑みを浮かべたリョウが答えた。
本人は笑っているつもりだろうが、引き攣っているとしか思えない。
「だ、だろう!」
沈黙になるのが怖い。
「ねぇ、ビルパンを穿いた所を見せてよ。」
リョウの口角が強張る。
「ああ、そうだったな。」
椅子から立ち上がると、ゆっくり衣裳ケースに向かう。
何とか外に出る理由が欲しかった。
『リリン、リリン…。』
奇跡的に電話が鳴った。
ソウイチロウは慌てて受話器を上げる。
「もしもし!」
急き込んで話し出す。
「グンだけど。
今、会長と一杯やってんだ。
ソウちゃんも来ねぇか?」
正に渡りに舟の誘いだ。
「今、来客中なんだ。
えっ、マジかよ。
仕方ないな。
じゃ、急いで行くから、そこで。」
ソウイチロウは一方的に捲し立てる。
「えっ、何?
どうしたの?」
困惑したグンジの声が聞こえたが、構わず電話を切った。
振り返ると、リョウの視線とぶつかる。
「柔道の練習で怪我した奴がいるんだ。
悪いけど、行って来る。
お前も出掛ける準備してくれ。」
バッグに適当な物を詰め込む。
「帰って来る?
ソウさんが行かないとダメなの?」
リョウは動くことなく、気忙しそうなソウイチロウの背中に声を掛けてきた。
「時間が読めない。
今日は無理だな。
一応、俺が責任者なんだ。
仕方ないけど、行ってくる。」
ソウイチロウは『仕方ない』を強調する。
「ふーん。」
納得したのか、しないのか分からないが、リョウがビデオを片付け始めた。
(つづく)
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