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YAMATO

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Chapter11(焦燥編)

Chapter11-⑤【FAKE】

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背中からアキラに抱きしめられ、スローな曲に身を任せた。
しかしリョウの手は機敏に動き回る。
ショートパンツのボタンを外し、ジッパーを下ろす。
そしてペニスを引きずりだした。
亀頭に指を回すが、親指と人差し指がくっつかない。
「どうだ?デケェだろ!」
アキラが自慢げに言う。
その迫力を掌に感じ、素直に頷く。
「こいつが欲しいだろ?」
掌の中で亀頭が膨らんだ。
アキラがハーネスの留め金を外す。
尻を通っていたハーネスが外れ、ディルドを押し込む圧力が緩んだ。
活性化した括約筋が勝手に排出を試みる。
ゆっくりアナルから出て行く感覚に、排便を見られている様な気恥ずかしさを覚え
た。
『ボトッ!』床に落ちたディルドがバウンドして転がる。
「俺からのプレゼントが落ちたぞ。
拾わないのか?」
アキラのギラギラした視線がディルドを追った。
身を屈めて、手を伸ばす。
周りにいた男達の好奇な視線が、自分に集中している。
アキラは突き出た尻のぼっかり開いたままのアナルを見逃さない。
すかさず腰を掴むと、自慢の太マラを突き刺してきた。
「おおっ!」またディルドを落としてしまう。
ディルドより一回り太いペニスが、アナルを掻き回す。
飢えた男達の視線が、歓喜の世界へ誘う。
大声を出し、身悶える度に、男達は喝采した。
リョウは自分の本質を曝す事で、レザーを身に纏った男達を煽る。
『もう俺はジュンヤの引き立て役じゃない!
主役は俺だ!』
落としたディルドが目の前にあった。
持っていたのは、先程のメッシュシャツを着たマッチョだ。
顔を覗くと、男が口角を緩めた。
リョウは頷くと、ディルドを口に含んだ。
男がディルドを押し込む。
無機質な亀頭が咽喉を塞ぐ。
涙が溢れ、呼吸が定まらない。
苦しいと思う程、快楽の波は大きくなった。
 
暗くなったフロアを見て、ナリヒラは苦虫を噛み潰す。
アキラ達の動向は、ここからでは分からない。
近くへ行きたいのは山々だが、プライドがそれを阻止した。
ナリヒラはこの年になるまで、付き合った事がない。
自由を束縛されず、その時々に気に入った奴と淫行に耽れれば満足だった。
『ヤキモチ』や『嫉妬』など、愚行の極みだ。
ナリヒラの貧乏揺すりは次第に大きくなる。
テーブルに置いてあったタバコに手を伸ばす。
止めていたタバコに火を点ける。
タバコの先が震えていた。
その震える煙りを見ている内に、苛立ちが怒りに変わっていく。
『あの野郎!俺が面倒見てやっている事も忘れ、アキラの奴と!』
灰が落ちた事にも気付かない。
帰った後の制裁を考える事が、今唯一出来る事だった。
 
男がディルドを床に置く。
はち切れそうなジッパーを下ろす。
何重にも噛ましたリングが微かなライトを反射した。
太さはアキラの比ではないが、亀頭が異常に張っている。
毒蛇を連想させた。
『今まで見た中で、一番理想のペニスだ。』
リョウは狂喜した。
舌を伸ばしたコブラが牙を剥く。
男は頭をロックすると、イマラチオに耽った。
 
「おう、イクぞ!」
「俺もだ!」
前後の男が吠えた。
それぞれの穴からザーメンが遡ったのが、はっきりと分かった。
頭を無理矢理振られ、足元がふらつく。
「絶対に連絡してこい。」
強力な眼力で言うと、リョウから離れて行った。
アキラに男の発言が聞こえたか、分からない。
アキラはディルドを拾うと、アナルに挿入する。
もう抵抗は殆どない。
「俺のザーメンを暫く感じてろよ!」
ハーネスの金具を締めると、ニヤリと笑った。
 
ナリヒラの下に戻ると、テンコ盛りの吸い殻が見えた。
「ナリ!俺のタバコ吸っただろ!」
アキラが文句を言う。
「タバコくらい何だ!
後で買ってやる!」
ナリヒラの迫力に、アキラは口を閉ざした。
二人の争いを余所に、リョウはメッシュシャツの男を探す。
ドリンクカウンターに並んでいる男の群に、光るエナメルが見え隠れする。
「ちょっとトイレに行って来るよ。」
リョウは二人に声を掛けた。
 
 
(つづく)
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