妄想日記2<<BEGINS>>

YAMATO

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Chapter10(覚醒編)

Chapter10-⑯【メリクリ】

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トールは万にひとつもありえないと思っているのだろう。
「マジ?約束っすよ!」
リョウが吠えた。
「ああ、約束するぜ。
だが、もしも出来たらだけどな。」
トールがせせら笑う。
『何故、先輩は俺がタックルするタイミングが分かるんだろう?』
日頃使わない頭をフル稼働させた。
足を一歩踏み出したが、思い留まる。
タックルしなかったにも拘わらず、トールは脇へ跳んだ。
『何故、今避けたんだ?
そうか!先輩は俺の脚の動きや筋肉を見てるんだ。』
リョウは自分の足を見詰め、閃いた。
片足の体重を乗せると、腓腹筋が膨らむ。
これがさっきのアドバイスの真意だと理解する。
左足に体重を乗せ、左に飛ぶ。
トールの腰に触れた。
「おっ!分かってきたみたいだな。」
トールはほくそ笑むが、呼吸は大分荒くなっている。
持久戦なら負けない自信があった。
右に飛ぶと見せかけて、左側にタックルする。
今度は大腿に触れた。
間髪置かずに、全体重を乗せ飛び掛かった。
 
咄嗟の出来事で、自分が何をやったのか覚えていない。
ただトールはリョウの下にいた。
「やられたよ。
好きにしていいぜ。」
全身滝の様な汗を掻いているトールが目を閉じる。
リョウは暫く思案した。
トールから離れると、自分のバッグの下に行く。
中からシルバーに輝く物を取り出す。
大の字に寝ているトールの大腿から手を突っ込む。
ダラリとしたペニスに持ってきた極太のコックリングを装着した。
「な、何だ、これは?」
トールが上半身を起こし、自分のペニスを食い入る。
瞬く間に硬直状態になり、リングが食い込む。
「これコックリングって言うんです。
これ付けると気合いが長続きするんです。
俺と練習する時はこれ付けて欲しいっす。」
勝者の笑みを向ける。
トールはいつも以上の勃起力に戸惑っている様子だ。
起き上がると、股間を突き出しポージングする。
硬直化したペニスが、透けたシングレットを突き破りそうだ。
この凛々しい姿をリョウは望んだ。
 
「これ、凄い威力だな!
貰っていいのか?」
いつものラーメン屋でトールが聞く。
未だに勃起が続いている様で、高揚気味だ。
「勿論っす!
先輩のクリスマスプレゼントに買ってたんだけど、渡すきっかけがなくて…。」
リョウは照れ隠しに思い切りラーメンを啜る。
「リョウをスカウトして本当に良かったよ。
来年もいい汗流そうぜ。
メリクリ!」トールが手を出す。
リョウはその掌をがっちりと掴んだ。
「年が明けたら、投げを教えてやる。」
トールが股間を弄りながら言う。
勃起したペニスが窮屈な様だ。
「先輩、帰ったら、放出した方がいいんじゃないっすか?」
リョウは薄々気が付いていた。
トールはゲイではなく、ノンケのナルシストであることを。
単なる筋肉ヲタクだ。
トールは鑑賞用として、側にいて欲しかった。
 
「あー、俺にも彼女がいればなぁ!
こいつを喜ばしてやれるのに。」
トールはベルトを緩めると、ペニスを扱き出した。
リョウは店内を見回す。
カウンターの自分達以外は誰もいない。
イヴのラーメン屋は暇らしい。
親父はカウンターの中で新聞を読んでいる。
トールは大胆になり、ズボンを足元まで下げた。
リョウはドキドキしながら、トールのオナニーを見守る。
リングの中で真っ赤に鬱血した亀頭から、先走りが溢れ出た。
「先輩、熱いっすね。
汗出まくりっすよ!」
リョウは陰語を使い、挑発する。
「おう、汗が止まらんぜ。」
トールのブレーキが遂に壊れた。
 
 
(つづく)
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