妄想日記2<<BEGINS>>

YAMATO

文字の大きさ
上 下
108 / 147
Chapter10(覚醒編)

Chapter10-⑪【Go to the top】

しおりを挟む
『どいつもこいつもジュンヤ、ジュンヤって、五月蝿いんだ!』
ジュンヤにあげた競パンをスグルが穿いていた。
この事実が許し難い。
水泳も人気も全てジュンヤが上だ。
『ジュンヤは立派なペニスを誇示し、いつも俺を見下した。』
唇を噛み過ぎて、血が滲む。
リョウのマラも決して貧相ではない。
相対的には大きい部類だろう。
しかしいつも隣にいるジュンヤが一番だった。
注目を浴びるのは一番だけだ。
「くっそぉ!」
ジュンヤの鼻をへし折りたい。
「お前が本気で望むのなら、今度来る時までに吸引機を用意しておいてやるよ。」
ナリヒラが煙草に火を点けた。
「マジ?」
不愉快さが一気に吹っ飛ぶ。
肩を強く揺さ振り、確かめる。
「おっと、危ねぇな。
ああ、約束するから、揺するのは止せ。
但し、グロテスクになることもあるぜ。
自己責任だ、覚悟しとけ。」
ナリヒラは苦笑いを浮かべ、忠告した。
今のリョウにとっては、グロテスクは最高の賛辞だ。
クリスマスが待ち遠しい。
 
リョウは普段よりも早く家を出る。
早朝のトレーニングを強化する為だ。
図書館で筋トレに関する本を読んで、知識を入手した。
「これから俺の晩飯はこれにして。
おやつはもう買わなくていいから。」
筋肉増強に効果的な食材やメニューを書き写し、桃に渡す。
「かしこまりました。」
桃は受け取った紙を見ながら頷いた。
『もっとハーネスの映える肉体になりたい。』
その一心でトレーニングに没頭する。
 
その姿を見守る上級生がいた。
「お前の名案通りだな。」
青いタンクトップを着た男が顎を摩る。
「こんな時間に筋トレしている奴なんて、筋肉ヲタクしかいないさ。
一年生だといいな。」
赤いTシャツを着た男が満足げに笑んだ。
二人の上級生がリョウに歩み寄る。
 
「君、何年?
どっか部活に入ってる?」
青タンクが立て続けに質問してきた。
リョウは不躾な質問をする上級生に怪訝な視線を送る。
「あっ、俺達はレスリング部の三年。
君みたいなヘラクレス級の筋肉の持ち主を探していたんだ。」
赤シャツが割って入り、煽て出す。
『俺がヘラクレス?
探していた?』
気を良くたリョウは笑顔を向ける。
「俺は二年で、水泳部っす。
先輩達はスカウトしてるんですか?」
愛想よく答えた。
答えを聞いた二人は顔を見合わせる。
「そうなんだ。
そのガタイで水泳部は勿体なくないか?
鍛え抜いた筋肉をもっと有効に使ってみろよ。
君ならトップを取れるぞ。」
赤シャツがリョウの大胸筋を撫でながら言う。
初めて自分が必要とされた事で、自然と顔が綻ぶ。
「でも全く経験ないっすよ。」
つい前向きな事を言ってしまう。
「んな事は構わないさ。
俺達、春で卒業だろ。
残った部員達はモヤシばかりで、頼りなくてさ。
君みたいなマッチョが必要なんだ。
この通り頼むよ。」
青タンクが両手を合わせて拝む。
「卒業まで俺達が付きっ切りで練習みるよ。
もし水泳部を辞め難かったら、俺達から顧問に言ってやる。
マジ、頼む!」
赤シャツがリョウの両手を掴んだ。
 
リョウはすっかり舞い上がってしまった。
上級生に懇願され、頬が上気する。
「それにウエアも持ってないし…。」
この状況をもっと楽しみたくて、迷っている振りをする。
「そんなこと心配すんな。
俺達のお古で良ければ、ウエアもシューズも全部やるよ。
悪い様にはしないからさ。」
赤シャツが笑いかけてきた。
「君みたいなマッチョマンがシングレットを着たら、めっちゃ格好いいぜ。
きっと学校一の人気者になる筈だ。」
青タンクもお世辞を口にする。
目の前にある青タンクの大胸筋に血管が浮かぶ。
脂肪の少ない筋肉に触れたい衝動に駆られた。
「触ってみるか?」
その視線に気付いた青タンクが左右の筋肉を交互に動かす。
震える手で触ってみる。
心臓が飛び出しそうな程、ドギマギした。
 
 
(つづく)
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

捜査員達は木馬の上で過敏な反応を見せる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

完成した犬は新たな地獄が待つ飼育部屋へと連れ戻される

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

串刺しの男達は失神さえ認められずに絶頂へと導かれる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

二本の男根は一つの淫具の中で休み無く絶頂を強いられる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

屈した少年は仲間の隣で絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...