妄想日記2<<BEGINS>>

YAMATO

文字の大きさ
上 下
100 / 147
Chapter10(覚醒編)

Chapter10-③【アーモンドクロワッサン計画】

しおりを挟む
「ここが先輩の家っすか?」
重厚な門扉の前で、スグルは立ちすくむ。
ダンプカーが突っ込んでも、弾き返しそうだ。
「当たり前だろ。
他人の家に招待するかよ。」
苦笑したリョウが門脇のインターホンを押す。
「俺、リョウ。開けてもらえるかな。」
インターホンに向かって話し掛ける。
「はい。暫くお待ち下さい。」
相手の声がスピーカー越しに聞こえると、重そうな門がゆっくりと開いた。
中は木々が生い茂り、家屋は見えない。
リョウが暗闇を歩き出すと、照明が燈り、小路が浮かび上がる。
そして静かに門が閉まりだした。
団地住まいのスグルには全てが目新しい。
ドアの前で40歳前後の女性が待っていた。
その美しさに目を見張る。
スグルはてっきりリョウの母親だと思った。
「こんばんは。
お邪魔します。」
スグルは畏まって頭を下げる。
「リョウさん、お帰りなさい。
いらっしゃいませ。」
女性も頭を下げた。
 
「桃さん、何か軽食ある?」
リョウがキッチンの女性に声を掛ける。
「おやつを用意しておきましたので温めましょうか?
晩御飯はどうしますか?」
桃と呼ばれた女性が聞く。
「うん、いつものアレがいい。
晩飯はスグルが帰ったら食べるから、レンジに入れといて。
母さんは?」
リョウは冷蔵庫を覗きながら、桃の答えを待つ。
「奥様のお帰りは10時を過ぎるそうです。」
桃は既にレンジの前に立っていた。
それを聞いたリョウは胸を撫で下ろす。
缶コーヒーを二本持つと、二階へ駆け上がった。
 
「リョウ先輩の家って、凄いっすね!
お手伝いさんって、初めて見たっす!」
興奮覚め遣らぬスグルは、暖かいアーモンドクロワッサンに食らい付く。
「お前さ、今まで見た中で、一番デカいチンポってどれくらいだ?」
リョウは聞き飽きているのか、感想は無視された。
別の質問をされ、開き掛けた口を閉じる。
「俺、銭湯とか行ったことないから、他人のって見たことないっすよ。」
咄嗟に嘘を吐く。
スグルはジュンヤのデカマラをいつも見ていた。
ジュンヤは水泳部の中で一番大きい。
合宿の夜、皆に乗せられて、ジュンヤはよく裸踊りをした。
殊更滑稽に振る舞い、皆の笑いを誘う。
スグルは矛先が向かない様、部屋の隅から羨望の眼差しを向けるだけだった。
 
「だったら、これ見たら度肝を潰すぞ!
何てったって20センチを越える巨根だぜ。
見たいだろ?」
リョウがビデオデッキの電源を入れながら聞く。
『もしかしてジュンヤ先輩の…?』
スグルは口いっぱいのクロワッサンが飲み込めず、黙ったまま何度も頷いた。
大型のテレビに映像が映し出される。
ピンクのタイルの上にマッサージ台が備え付けられている。
見ようによっては、手術台にも見えた。
そこにタオルを腰に巻いた男が横たわっている。
ジュンヤではなかった。
タオルの上からでも分かる、股間の重量感に息を呑む。
画面の中のリョウによって、男のタオルが除けられた。
「あっ!」スグルの口から、驚きの声が漏れる。
亀頭を飾るピアスを初めて見た。
勇ましく気高い戦士を連想する。
身長はそんなに大きくなさそうだ。
その分、余計存在感を誇示している様に見えた。
 
画面が切り替わり、股間のアップになった。
リョウが自分の手にたっぷりとオイルを降り注ぐ。
キラキラ光る掌で、ダラリとしたペニスをしなやかに揉み解す。
台の上の男は寝ているのか、寝息が聞こえる。
男のペニスに変化が顕れ始めた。
徐々に力が漲っていく。
黒々した亀頭が膨張し、幾許の血管が浮かび上がる。
気高さは消え、狂暴さが牙を剥く。
リョウは巧みな手捌きで、獰猛な巨根を手なずける。
鈴口から溢れた雫がキラリと光った。
それを見届けたリョウは顔を寄せ、その雫を舌で掬う。
スグルの生唾を飲み込む音がゴクンと響いた。
「せ、先輩、こ、この摂取した、ザ、ザーメンはどうしたんすか?
この人は誰なんすか?」
見終わったスグルは興奮を隠せない。
口を閉じさせる事は無理だった。
 
 
 
(つづく)
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

捜査員達は木馬の上で過敏な反応を見せる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

完成した犬は新たな地獄が待つ飼育部屋へと連れ戻される

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

串刺しの男達は失神さえ認められずに絶頂へと導かれる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

二本の男根は一つの淫具の中で休み無く絶頂を強いられる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

屈した少年は仲間の隣で絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...