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Chapter6(十三夜編)
Chapter6-⑨【HELLO】
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「くそっ!調子に乗りやがって。
今度は俺が主導権を握るぜ。
どんなに懇願しても赦してやらねぇぞ!」
マサルは独り言を口にすると、湯舟から出た。
暫く考えた後、鏡の前に置かれていたグラスで湯を掬う。
黄色い液体の中で、白い物体がゆらゆらと揺れていた。
マサルはビールを片手に、唐揚げや焼鳥を食いまくる。
普段、脂っこい食べ物を控えているので、やけに美味く感じた。
懇願するイオリの顔を想像すると、食欲が抑えられない。
持って来たビデオをデッキに挿入し、お気に入りの映像を流す。
イオリは食い入る様に見ている。
苦渋に悶えるヒーローがテレビに映る。
『もうすぐ傲慢なお前が、同じ様に悶え苦しむんだ!』
マサルの下半身は勢いを取り戻していた。
「腹も満たされたし、そろそろ着てみるか?」
ボストンバッグを引き寄せる。
「随分、持って来たんだね。」
イオリがパンパンに膨らんだバッグを見て言う。
コスチュームを着たイオリを縛る為に麻縄を用意していた。
「お前を喜ばす為にな。」
狼になった気分で答える。
縛られたスーパーマンをチャプターで選んで、リモコンの再生ボタンを押す。
大胸筋に縄が食い込んだ映像が、画面一杯に映し出された。
イオリにスーパーマンのコスチュームを渡す。
これが一番小さいサイズだ。
自分用に艶やかな真っ青の全身タイツを選ぶ。
目の小さなメッシュ生地で、ヒーローを拷問する冷酷なヒールにぴったりだ。
イオリの背中のジッパーを上げる。
「うわぁ!さすがにキツいな!
拘束されてるみたいで刺激的だよ。」
締め付けるコスチュームに、イオリは興奮を隠せない。
『みたいじゃなくて、現実になるぜ。』
マサルは心中で言い直す。
改めてイオリを見て、股間の突起物に息を呑む。
丸で巨大なヘチマの如く、大きさと固さを誇っていた。
またイオリも青い全身タイツを着込んだマサルを見て、畏怖の念を抱いている事が分
かる。
鏡に自身の姿を映す。
筋肉に張り付くタイツは、スピードスケーターの如く精悍だ。
腑抜けな早漏マッチョでない事を確認する。
ふらふらち近寄ってきたイオリがキスをねだった。
入口にイオリを連れて行き、姿見の前で愛撫する。
鏡の中のイオリを見て、更なる欲求が芽生えた。
『この傲慢なヒーローを多くの観衆の前で、処刑したい!』
この衝動を抑え切れない。
マサルはビールを口に含むと、口移しでイオリに飲ます。
それを続けると、イオリの顔は次第に赤みを帯びてきた。
「か、身体が暑いよ。」
イオリの額に汗が浮かぶ。
「だったら涼みに行かないか?」
マサルは既に全身汗だくだ。
「ちょっとだけ、休ませて。」
イオリはベッドに倒れ込み、寝息を立ててしまった。
マサルは素早くイオリの身体を麻縄で縛る。
筋肉に食い込ませ、股間が最大限に目立つ様に縄を通す。
尻の割れ目を通した縄で輪を作る。
それを首に引っ掛けて、力任せに引っ張る。
「うわぁ!」反り返ったイオリが悲鳴をあげた。
マサルはその状態を保持する様に縄をきつく結んでいく。
コスチュームに食い込んだ縄を見て、イオリはキョトンとしている。
ぼやけた頭では事態が理解出来ない様子だ。
ぼんやりしているイオリの頭髪を七三に分け、伊達眼鏡を掛ける。
端正な顔立ちのサラリーマンの出来上がりだ。
「さあ、出掛けるぞ。
眠れない夜が始まるぜ!」
マサルはイオリにジャージを着せる。
自らも上着を羽織ると、ルームキーを持った。
フロントに下りて行くと、先程のホテルマンがうたた寝をしていた。
デスクに突っ伏し、鼾が聞こえる。
「ちょっと出掛けてくる。」
マサルが耳元で言うと、ホテルマンは慌てて立ち上がった。
「いってらっしゃいませ。」
寝ぼけたホテルマンが目を見開く。
そして二人の股間を交互に見た。
「じゃあ、鍵を頼むぜ。」
ルームキーをカウンターに置くと、自動ドアへ向かう。
呆然と立ち尽くすホテルマンは、イオリの尻を通る縄を見送った。
(つづく)
今度は俺が主導権を握るぜ。
どんなに懇願しても赦してやらねぇぞ!」
マサルは独り言を口にすると、湯舟から出た。
暫く考えた後、鏡の前に置かれていたグラスで湯を掬う。
黄色い液体の中で、白い物体がゆらゆらと揺れていた。
マサルはビールを片手に、唐揚げや焼鳥を食いまくる。
普段、脂っこい食べ物を控えているので、やけに美味く感じた。
懇願するイオリの顔を想像すると、食欲が抑えられない。
持って来たビデオをデッキに挿入し、お気に入りの映像を流す。
イオリは食い入る様に見ている。
苦渋に悶えるヒーローがテレビに映る。
『もうすぐ傲慢なお前が、同じ様に悶え苦しむんだ!』
マサルの下半身は勢いを取り戻していた。
「腹も満たされたし、そろそろ着てみるか?」
ボストンバッグを引き寄せる。
「随分、持って来たんだね。」
イオリがパンパンに膨らんだバッグを見て言う。
コスチュームを着たイオリを縛る為に麻縄を用意していた。
「お前を喜ばす為にな。」
狼になった気分で答える。
縛られたスーパーマンをチャプターで選んで、リモコンの再生ボタンを押す。
大胸筋に縄が食い込んだ映像が、画面一杯に映し出された。
イオリにスーパーマンのコスチュームを渡す。
これが一番小さいサイズだ。
自分用に艶やかな真っ青の全身タイツを選ぶ。
目の小さなメッシュ生地で、ヒーローを拷問する冷酷なヒールにぴったりだ。
イオリの背中のジッパーを上げる。
「うわぁ!さすがにキツいな!
拘束されてるみたいで刺激的だよ。」
締め付けるコスチュームに、イオリは興奮を隠せない。
『みたいじゃなくて、現実になるぜ。』
マサルは心中で言い直す。
改めてイオリを見て、股間の突起物に息を呑む。
丸で巨大なヘチマの如く、大きさと固さを誇っていた。
またイオリも青い全身タイツを着込んだマサルを見て、畏怖の念を抱いている事が分
かる。
鏡に自身の姿を映す。
筋肉に張り付くタイツは、スピードスケーターの如く精悍だ。
腑抜けな早漏マッチョでない事を確認する。
ふらふらち近寄ってきたイオリがキスをねだった。
入口にイオリを連れて行き、姿見の前で愛撫する。
鏡の中のイオリを見て、更なる欲求が芽生えた。
『この傲慢なヒーローを多くの観衆の前で、処刑したい!』
この衝動を抑え切れない。
マサルはビールを口に含むと、口移しでイオリに飲ます。
それを続けると、イオリの顔は次第に赤みを帯びてきた。
「か、身体が暑いよ。」
イオリの額に汗が浮かぶ。
「だったら涼みに行かないか?」
マサルは既に全身汗だくだ。
「ちょっとだけ、休ませて。」
イオリはベッドに倒れ込み、寝息を立ててしまった。
マサルは素早くイオリの身体を麻縄で縛る。
筋肉に食い込ませ、股間が最大限に目立つ様に縄を通す。
尻の割れ目を通した縄で輪を作る。
それを首に引っ掛けて、力任せに引っ張る。
「うわぁ!」反り返ったイオリが悲鳴をあげた。
マサルはその状態を保持する様に縄をきつく結んでいく。
コスチュームに食い込んだ縄を見て、イオリはキョトンとしている。
ぼやけた頭では事態が理解出来ない様子だ。
ぼんやりしているイオリの頭髪を七三に分け、伊達眼鏡を掛ける。
端正な顔立ちのサラリーマンの出来上がりだ。
「さあ、出掛けるぞ。
眠れない夜が始まるぜ!」
マサルはイオリにジャージを着せる。
自らも上着を羽織ると、ルームキーを持った。
フロントに下りて行くと、先程のホテルマンがうたた寝をしていた。
デスクに突っ伏し、鼾が聞こえる。
「ちょっと出掛けてくる。」
マサルが耳元で言うと、ホテルマンは慌てて立ち上がった。
「いってらっしゃいませ。」
寝ぼけたホテルマンが目を見開く。
そして二人の股間を交互に見た。
「じゃあ、鍵を頼むぜ。」
ルームキーをカウンターに置くと、自動ドアへ向かう。
呆然と立ち尽くすホテルマンは、イオリの尻を通る縄を見送った。
(つづく)
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