妄想日記2<<BEGINS>>

YAMATO

文字の大きさ
上 下
62 / 147
Chapter6(十三夜編)

Chapter6-⑧【あまく危険な香り】

しおりを挟む
駅前のホテルはこじんまりとしたビジネスホテルだった。
見上げると、煌々とした満月が浮かんでいる。
近くのスーパーでしこたま夕食を買い込んで来た。
「これで朝まで、セックス三昧だ!」
テーブルにスーパーの袋を置くと、マサルはベッドに倒れ込む。
マサルは既にチェックインしており、部屋の隅にボストンバッグが置いてあった。
「それにしてもフロントの人の仰天顔が笑える。」
イオリもベッドの端に腰掛ける。
この秋空の中、びしょ濡れの二人が帰って来たのだから、驚くのも無理はない。
「途中、通り雨にあっちゃって。」
マサルはいい加減な嘘を口にして、鍵を受け取った。
「あのホテルマン、絶対ゲイだぜ。
俺達の股間に釘付けだったもんな。」
マサルは手を伸ばすと、イオリを引き寄せる。
唇を重ねる前に、マサルがまたくしゃみをした。
イオリの顔に唾が飛び散る。
「わりぃ。」
マサルは照れ隠しに、イオリの顔の飛沫を舌で舐めた。
「くすぐったいよ。
先に風呂に入った方が良くない?」
イオリは黒川の小便の香りが気になる。
「それもそうだな。
よし、一緒に風呂に入るか。」
マサルはベッドがら降り立つと、イオリを抱えた。
 
狭いバスルームは、あっという間に湯気が充満した。
小さなバスタブにお湯を張り、窮屈な状態で二人して浸かる。
イオリは黒川の言ってた事を思い出す。
「ねえ、良い事をしてあげようか?」
イオリは徐に立ち上がる。
マサルの目の前に半起ちの巨根が揺れた。
「な、何だよ。突然…。」
期待の籠った視線が心地好い。
イオリはマラを掴むと、マサルの顔を目掛けて放尿する。
狭いバスタブでは逃れる事は出来ない。
「うわぁ!」マサルの顔が横を向く。
「何騒いでんだよ。
好きなんだろ?」
背けた顔を執拗に追う。
イオリの言葉にマサルの動きが止まる。
恍惚とした表情に変貌すると、ゆっくりと口を開ける。
「やっぱり欲しいんじゃないか!」
イオリは開いた口を亀頭で塞ぐ。
マサルは喉を鳴らして飲み込むが、放尿の量に追いつかない。
口から溢れた小便は身体を伝って、湯舟に流れ込む。
お湯が入浴剤を入れたみたいにレモン色に変わっていく。
黒川の残り香が相殺された事に安堵した。
 
水中のペニスが屈折して、大きく見える。
イオリは足の親指と人差し指を開き、マサルのペニスを挟む。
「小便掛けられて勃起してんのか?
さすが変態マッスルだ!アハハ!」
イオリは声をあげて笑うと、足を上下に動かす。
仰け反ったマサルの大胸筋がピクピクと動く。
血管の浮かぶ褐色の筋肉が小刻みに痙攣する。
イオリは意のままに動くマサルが、面白くて仕方ない。
小便の勢いがなくなってきた。
マサルは亀頭を口に含むとチューチューと、最後の一滴まで吸い尽くす。
イオリはペニスを挟んだまま睾丸を踏み拉く。
とろんとしていた目が、一気に見開いた。
「おおっ、おおぉ!」
マサルは腰を浮かせ、自らから苦痛を増大させる。
「ぐおぉお!」
一段と大きな声をあげると、次々に白い液体が水面に上ってきた。
水面で揺れる液体が次第に固まっていく。
「えっ、射精しちゃったの?
こんなもんでイッちゃうなんて、ガタイの割にチンコは鍛えてないんだ。」
イオリは早漏振りを詰った。
マサルは虚脱感と気恥ずかしさで、小便とザーメン混じりの湯舟の中から動かない。
「筋肉を鍛える前に、チンコを鍛練しなよ。
早漏マッスルさん!」
イオリはそう言い捨てると、バスルームを後にした。
気分爽快になり、缶ビールを呷る。
年上のマッチョをいたぶる快感が、酔いを加速させた。
 
 
(つづく)
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

捜査員達は木馬の上で過敏な反応を見せる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

完成した犬は新たな地獄が待つ飼育部屋へと連れ戻される

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

串刺しの男達は失神さえ認められずに絶頂へと導かれる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

二本の男根は一つの淫具の中で休み無く絶頂を強いられる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

屈した少年は仲間の隣で絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...