妄想日記2<<BEGINS>>

YAMATO

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Chapter5(楽園編)

Chapter5-⑨【I'm proud】

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二人は神戸駅で降り、各駅電車を待っている。
行き先はもう見当が付いた。
下りのホームは人も疎らで、目についてしまう。
ジョージは一旦エレベーターに乗り、ホームから姿を隠す。
 
普通電車に乗ると、10分足らずで塩屋駅に着く。
「さあ、降りるぞ。」
ソウイチロウの後に付いて、イオリも降りる。
潮の香りに満ちた鄙びた駅だ。
イオリは思い切り深呼吸した。
国道沿いを二人並んで歩く。
日陰はなく、晩夏の太陽が容赦なく襲ってくる。
「暑いな。」
ソウイチロウはタオルで汗を拭うが、溢れ出る汗は止まらない。
びしょ濡れになったタンクトップが肌に張り付き、イオリの股間を刺激した。
「お前、良く平然としていられるな。
このクソ暑い中でよ。」
ソウイチロウはタンクトップを脱ぎ、両手で絞る。
滴り落ちた汗がアスファルトを濡らす。
「このガードレールを越えると、パラダイスが待ってるぞ。」
ソウイチロウが目を細める。
ガードレールを乗り越え、下に降り立つ。
線路の下に空間があり、身を屈めて潜り抜けた。
薄暗い空間を抜けると、一面の海が眼前に広がる。
「うわぁ!海だ!」
イオリは歓喜の声をあげる。
「海ぐらいで喜ぶな。
ここでお前の覚醒が始まるんだ。」
ソウイチロウが苦笑した。
「カクセイ?」
イオリは咄嗟に、当て嵌まる漢字が思い当たらない。
「そうだ。お前の内に秘めた性を、おいらがあぶり出してやる。
このギラつく太陽を使ってな。」
ソウイチロウは意味深な言い回しをした。
 
海岸沿いを歩くと、日焼けに興じている人が結構いた。
皆ソウイチロウの上半身に食らい付く。
薄目で覗き見する人、起き上がってガン見する人、様々だ。
「この辺にするか。」
ソウイチロウは荷物を下ろし、シートを敷く。
「服を脱げ。」逆光の中、ソウイチロウが命じた。
イオリは言われるままに全裸になる。
窮屈なショートパンツから解放された巨根は、頭を垂れたままだ。
眩し過ぎる陽射しに困惑している様子だ。
「直ぐに元気になるぞ。」
ソウイチロウは太めの紐で、巨根の根元を縛る。
血流を止められた巨根は徐々に頭を擡げだす。
更に睾丸を縛り上げると、巨根に血管が浮かぶ。
「ガハハ、正に凶器だな。」
固くなった巨根にソウイチロウは満足する。
ソウイチロウはイオリの両手も縛ると、シートに寝そべった。
目を閉じると、軽く鼾を掻き出す。
イオリは狼狽する。
「暫くそうしてろ。」
ソウイチロウは瞳を閉じたまま命令した。
イオリは両膝を付いた状態で、潮騒を聞く。
上下する濡れた筋肉が眩しい。
イオリは上半身を倒し、濡れた筋肉に舌を這わす。
塩っぽく淫らな味がした。
 
何か言うかと思ったが、ソウイチロウは目を閉じたまま無言だ。
イオリはソウイチロウに跨がり、音を立てて筋肉を愛撫する。
背中がジリジリと熱い。
自分の汗が滴り落ちるのも気にせず、一心不乱に筋肉を貪る。
ソウイチロウは眉根ひとつ動かす事なく、目を閉じている。
イオリは閉じたままの瞳を見詰める。
「どうしたんだ?」
ソウイチロウが目を瞑ったまま聞く。
「気持ち良くない?」
遠慮がちに聞き返す。
「悪いな。不感症なんだ。
おいらに構わず、好きにしろ。」
素っ気ない返事だった。
イオリは驚き、狼狽える。
『どんな奴も、イオリの巨根に欲情したのに…。』
プライドが傷付けられた。
しかし特にテクニックを持たないイオリは、成す術がない。
ただ翼のもがれた巨根は、藻掻き狂う。
イオリは巨根を割れた腹筋に押し付ける。
溝にたまった汗が亀頭を刺激した。
「ああっ!」イオリは仰け反り、思わず声が漏れる。
「回り見てみろ。
お前の醜態を皆が見てるぞ。」
鋭い眼光がイオリを射貫いた。
 
 
(つづく)
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