妄想日記2<<BEGINS>>

YAMATO

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Chapter3(臥籠編)

Chapter3-⑦【月の裏側】

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イオリは放心状態でゴウを眺める。
「おい、自分だけイッてどうするんだ!
Jをイカせない限り、ここから出さないぜ。」
タバコを吹かしたゴウが足を組み替えた。
投げ出されたブーツが艶やかに光る。
己のザーメンに飲み込まれるが、動く事が出来ない。
下半身に血液が集まった所為か、頭が朦朧とする。
「何だ、もうダウンか?
話にならんな。」
鎖を持ったゴウがゲージの中に入って来た。
「Sを名乗るなら、M一匹くらいさっさと射精させろ!」
黒光りするブーツが容赦なく、巨根を踏み付ける。
「うぐぅ!」イオリの悲鳴をジョージが飲み込む。
鎖から伸びた首輪をイオリに装着すると、反対側をゲージに括り付けた。
「J!イオリの乳首を喰え!」
ゴウが命令する。
ジョージは加減なく噛み付いてきた。
「ぐわぁ!」イオリは乳首とマラの痛みに悶え苦しむ。
しかしジョージの口とゴウのブーツからは逃れられない。
「お前がSだって?
様ねぇな!」
更にヒールに力が加わる。
イオリは自分のマラが、ブーツを押し返している事に気付かなかった。
その反発を感じ取ったゴウがニンマリ笑う。
ゴウに持ち上げられ、引き寄せられた。
鎖が伸び、喉を圧迫する。
「ぐえっ!」叫声が響く。
ゴウはレザービキニのフロント部分を外すと、さほど大きくないペニスを曝す。
首が締め付けられた状態で、アナルを責め立てられた。
自分にもGスポットが存在する事を知る。
空気が薄く失神しそうな中、イオリは究極のオーガズムを感じた。
「J!もっと強く噛め!食いちぎれ!」
ゴウの張り手がジョージの頬をヒットする。
身体がよろけ、歯が肉に食い込む。
「ぐおぉぉお!」失いかけた意識が戻る。
アナルが燃える様に熱い。
こんな感覚は始めてだ。
「うぉら、うぉら、どうだ!」
ゴウに髪の毛を引っ張られ、首が更に締め上がる。
失神する事が出来ない極限状態で、イオリは三度目の射精を迎えた。
アナル責めはその後も30分近く続く。
体内にザーメンを感じた時、イオリの意識はここにはなかった。
 
水勢の凄さに目を覚ます。
「気分はどうだ?」
ゴウがペニスを振りながら、身震いする。
イオリは起き上がろとして、水溜まりに足を掬われた。
ケージから出ていく背中に着いて、イオリも表に出る。
打ち付けた腰が痛む。
「帰らなくていいのか?
もう12時過ぎだ。」
ゴウはベンチに座ると、タバコに火を点けた。
イオリは慌てて服を着る。
全身に激痛が走り、アンモニアの臭いが鼻を付く。
しかしヨウが待っているかと思うと、小便臭い等と言ってられない。
「じゃあ、行きます。」
視界の隅にケージが入る。
ジョージが包まって寝ていた。
あれだけ暴れたのに、今は穏やかな寝顔だ。
「イオリ。」
扉のノブを回した時に、野太い声が追ってきた。
「来月もここに来る。
ケージで暮らしたくなったら来い。
今度は三日三晩飼ってやる。」
イオリは振り向く事なく、その声を聞く。
そのまま重い扉を開けた。
 
外はバケツをひっくり返した様な土砂降りだった。
イオリにとっては都合がいい。
天然のシャワーがアンモニアの臭いを消し去ってくれた。
家に着くとヨウが慌てて出て来た。
「びしょ濡れじゃないか!
電話くれれば向かいに行ったのに。
しかも怪我してるぞ!」
ヨウがバスタオルを手渡す。
イオリはタンクトップを見ると、乳首の所が血で染まっていた。
「うん、途中で転んじゃって…。
シャワー浴びてくるよ。」
イオリは浴室に向かう。
熱いシャワーを頭から浴びる。
今日の出来事を思い返し、咀嚼した。
イオリは己の裏側を知る。
表があれば、裏がある事は当然だった。
そして表だけが真実でない。
上っ面だけを見ていたイオリは愕然とする。
月の裏側を見た気がした。
 
 
(つづく)
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