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Chapter3(臥籠編)
Chapter3-③【バンザイVenus】
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イオリは遅い朝食を食べる為、11時からランチをやっている喫茶店に向かう。
商店街の反対側から歩いて来るジョージが見えた。
大量に買い込んだトイレットペーパーやティッシュを、両手いっぱいに持っている。
近くで子供が泣いていた。
ジョージは近寄ると、荷物を置いて話し掛けている。
焼けた腕を自販機の下に伸ばす。
子供が小銭を落としたのだろう。
這いつくばり、悪戦苦闘している。
「よっしゃ!」ジョージの声が聞こえ、引き抜いた手にコインが光った。
起き上がったジョージは両手を叩き、子供とハイタッチをする。
子供は笑顔で手を振った。
「荷物を持とうか?」
イオリが声を掛ける。
「おう、イオリか!」
子供に手を振っていたジョージが振り返った。
白いタンクトップと紺のショートパンツを穿いている。
荷物を持つために、腰を屈めた。
小さめのパンツが尻に張り付き、ケツワレのラインが浮かび上がる。
「別に平気さ。」
ジョージは強がって、荷物を全て持つ。
「持てない程のバーゲン品は、ヒーローに似合わないよ。」
イオリは強引にトイレットペーパーを奪い取る。
「悪いな。助かるよ。」
はにかんだ顔が礼を言う。
ジョージと肩を並べて歩き出す。
「家は近いの?」
イオリが聞く。
「ああ、5分程度かな。
商店街の外れなんだ。」
ジョージが答える。
「同じ駅だったんだ。」
イオリは少し歩くスピードを落とす。
プリッとした尻が艶めかしい。
『このケツを犯したい!』
イオリの中に欲望が生まれた。
「じゃあ、サンキュー!」
雑居ビルの前でジョージが言った。
「あれ、上げてくれないの?」
いかにも不本意といった感じで聞く。
「もしかして誰かいるの?」
イオリは立て続けに聞く。
「いや、そういう訳じゃないんだけど…。」
ジョージは考えあぐねている様子だ。
「お前って、口は固いか?」
困惑の表情で聞いてきた。
秘密の匂いを嗅ぎ取ったイオリは大きく頷く。
「口もチンコも固いよ。
だいたいこっちに知り合いなんていないしさ。」
話し易い様にジョークを交える。
「ヨウにも言うな。
だったら上げてやるよ。」
ジョージは荷物を持ち直すと、古びたビルに入った。
「ここに住んでるの?」
驚いたイオリが聞く。
「ああ。元はテナントビルだったんだ。
便が悪いんで、今はリフォームして一般向けの賃貸なんだ。」
ジョージは説明しながら、重そうな扉に鍵を差し込む。
「上には日サロも入っているし、俺的には便利なんだ。」
並んだ郵便受けを見て、イオリは尚も驚く。
「さあ、入ってくれよ。
初めて知り合いを入れるんだぜ。
驚くなよ。」ジョージが念を押す。
ジョージの秘密がこの中にあると思うと、胸が高まる。
中はカーテンが閉められ、真っ暗だ。
饐えた雄の臭いが鼻を付く。
ジョージがスイッチを押すと、何度か点滅した後照明が点いた。
「す、凄い!」
イオリは驚嘆の声をあげる。
広めのリビングには所狭しと、トレーニング機器が置かれていた。
そして部屋の隅に、この部屋には不釣り合いな大型犬用のケージがある。
「ペットを飼っているの?」
中に何も入っていないケージを見て、怪訝そうに聞く。
「まあ、おいおい話すさ。
その辺のベンチに座ってくれ。
ダンベルが転がっているから、気を付けろよ。」
ジョージが注意を促す。
言われるままに、ベンチに腰掛ける。
足元にあるダンベルは30キロや40キロで本格的な物ばかりだ。
『ここでどんなハードなトレーニングをしているんだろう?』
イオリは益々ジョージに興味を持った。
(つづく)
商店街の反対側から歩いて来るジョージが見えた。
大量に買い込んだトイレットペーパーやティッシュを、両手いっぱいに持っている。
近くで子供が泣いていた。
ジョージは近寄ると、荷物を置いて話し掛けている。
焼けた腕を自販機の下に伸ばす。
子供が小銭を落としたのだろう。
這いつくばり、悪戦苦闘している。
「よっしゃ!」ジョージの声が聞こえ、引き抜いた手にコインが光った。
起き上がったジョージは両手を叩き、子供とハイタッチをする。
子供は笑顔で手を振った。
「荷物を持とうか?」
イオリが声を掛ける。
「おう、イオリか!」
子供に手を振っていたジョージが振り返った。
白いタンクトップと紺のショートパンツを穿いている。
荷物を持つために、腰を屈めた。
小さめのパンツが尻に張り付き、ケツワレのラインが浮かび上がる。
「別に平気さ。」
ジョージは強がって、荷物を全て持つ。
「持てない程のバーゲン品は、ヒーローに似合わないよ。」
イオリは強引にトイレットペーパーを奪い取る。
「悪いな。助かるよ。」
はにかんだ顔が礼を言う。
ジョージと肩を並べて歩き出す。
「家は近いの?」
イオリが聞く。
「ああ、5分程度かな。
商店街の外れなんだ。」
ジョージが答える。
「同じ駅だったんだ。」
イオリは少し歩くスピードを落とす。
プリッとした尻が艶めかしい。
『このケツを犯したい!』
イオリの中に欲望が生まれた。
「じゃあ、サンキュー!」
雑居ビルの前でジョージが言った。
「あれ、上げてくれないの?」
いかにも不本意といった感じで聞く。
「もしかして誰かいるの?」
イオリは立て続けに聞く。
「いや、そういう訳じゃないんだけど…。」
ジョージは考えあぐねている様子だ。
「お前って、口は固いか?」
困惑の表情で聞いてきた。
秘密の匂いを嗅ぎ取ったイオリは大きく頷く。
「口もチンコも固いよ。
だいたいこっちに知り合いなんていないしさ。」
話し易い様にジョークを交える。
「ヨウにも言うな。
だったら上げてやるよ。」
ジョージは荷物を持ち直すと、古びたビルに入った。
「ここに住んでるの?」
驚いたイオリが聞く。
「ああ。元はテナントビルだったんだ。
便が悪いんで、今はリフォームして一般向けの賃貸なんだ。」
ジョージは説明しながら、重そうな扉に鍵を差し込む。
「上には日サロも入っているし、俺的には便利なんだ。」
並んだ郵便受けを見て、イオリは尚も驚く。
「さあ、入ってくれよ。
初めて知り合いを入れるんだぜ。
驚くなよ。」ジョージが念を押す。
ジョージの秘密がこの中にあると思うと、胸が高まる。
中はカーテンが閉められ、真っ暗だ。
饐えた雄の臭いが鼻を付く。
ジョージがスイッチを押すと、何度か点滅した後照明が点いた。
「す、凄い!」
イオリは驚嘆の声をあげる。
広めのリビングには所狭しと、トレーニング機器が置かれていた。
そして部屋の隅に、この部屋には不釣り合いな大型犬用のケージがある。
「ペットを飼っているの?」
中に何も入っていないケージを見て、怪訝そうに聞く。
「まあ、おいおい話すさ。
その辺のベンチに座ってくれ。
ダンベルが転がっているから、気を付けろよ。」
ジョージが注意を促す。
言われるままに、ベンチに腰掛ける。
足元にあるダンベルは30キロや40キロで本格的な物ばかりだ。
『ここでどんなハードなトレーニングをしているんだろう?』
イオリは益々ジョージに興味を持った。
(つづく)
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