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Chapter1(イオリとヨウ編)
Chapter1-⑨【明日がくるなら】
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「なーんだ!だったら再開しようよ!」
イオリは再びディルドの挿入を始める。
「まっ、待ってくれ!」
緊張した声が進入を制止した。
「どうしたの?」
潤滑油で手が滑り、ディルドを落とす。
「あのさ…、もう少しデカいの…、入れてくれないか…。」
ヨウが途切れ途切れに哀願する。
赤面した表情が堪らなく愛おしい。
「勿論、いいよ。これでいい?」
イオリは嬉々として、中間サイズのディルドを取り出す。
中間といっても10センチを越えるサイズは初心者のヨウを怖じけさせた。
「こんなデカいのが入るかな?」
好奇と怯えの入り混じった視線がディルドを見詰める。
「大丈夫だよ。さっきより気持ちいいよ。
今度は仰向けになって、自分で足を抱えて。」
イオリはディルドの亀頭部分に舌を這わせ、挑発した。
ヨウは言われるままに、足を抱えアナルを見せる。
ピンク色の襞が生き物の様に、ヒクヒクと待ち焦がれていた。
そこに唾液をたっぷり含んだディルドを宛がう。
何の抵抗もなく、亀頭部を飲み込む。
『ヨウって、本当にアナル初心者なのかな?』
あまりにスムーズ過ぎる挿入に、イオリは訝しく思う。
ヨウは顔を左右に振り、快楽を表す。
亀頭が大きくなった分、Gスポットに当たり易くなった。
そこにグイグイ押し当てる。
血液の集まった海綿体はリングで締め付けたペニスを最大限に膨張させた。
浮かび上がった血管は今にもはち切れそうだ。
「凄いよ、ヨウ!」
ヨウの乱れ方を見て、思わず声をあげる。
素面でこんなに感じる奴を見るのは、初めてだった。
「うわぁ!イ、イク!」
瞬時に亀頭を口に含む。
勢い良く発射したザーメンが、口内を満たす。
脈打つペニスから雫を啜る。
充実感を味わいながら、ヨウの全てを飲み込んだ。
ヨウは射精後の気怠さからか、それとも羞恥心からか、何も言わずに目を閉じてい
る。
イオリも何も言わずに、抱きしめた。
この鼓動が感じられるなら、何でも出来そうだった。
「俺、変じゃなかったか?」
ヨウが目を閉じたまま聞く。
「そんなことないよ。
逆に嬉しかった。」
率直な感想だ。
「何が嬉しかったんだ?」
開いた瞳から思考は読み取れない。
「ヨウがありのままで感じてくれたから。
ヨウが気持ちいいことは、何でもしてあげるよ。
だからイオリの前では全てを曝け出して欲しいんだ。」
ザーメンの残滓を舌で味わいながら、ヨウの気持ちを察する。
経験の少ないヨウは自分が女の様に乱れた事を恥じているのだろう。
それは本能であって、恥ずべき振る舞いではない。
ヨウ自身が納得してくれればいいのだが。
それを受け入れられれば、ヨウのM化は加速するに違いない。
「気持ち良かった?」
イオリは逆に聞いてみる。
「ああ、こんな快楽が俺の身体の中にあったなんて、信じられねぇよ。」
吐き捨てる様な言い方だ。
直ぐにフォローの言葉が浮かばない。
仕方なく、常套句を使う。
「まあ、ビルダーは皆これで鍛えているからなぁ。
ビルダー目指すなら仕方ないよ。」
イオリはまたビルダー話を持ち出す。
「どうゆう意味だ?」
ヨウが食らい付いた。
「欧米のビルダーでは、メジャーな話なんだけど。
筋トレ中の踏ん張りを実感するために、ハリガタを突っ込んだまま練習するんだ。
まあ、一部のコンテスト常連選手限定だけどね。」
咄嗟に出た嘘に整合性がない。
しかしその矛盾に、ヨウは気付いていない。
「マジ?俺が異常なのかと、心配しちゃったよ。」
端正な顔立ちに笑顔が戻る。
「なんだったら、トレーニング風景見る?
今後の参考になるんじゃないかな。」
真っ赤な嘘だが、視覚的なインパクトを与えれば確実に信じる筈だ。
DVDをセットし、プレイボタンを押す。
元ミスターフロリダがベントオーバー・ワンアーム・ロウイングを行っている映像
だ。
真っ赤な顔をしたビルダーが歯を食いしばり、腕を引き上げる。
全身の血管が浮かび上がり、赤く染まっていた。
鎧の様な大殿筋にカメラが寄っていく。
その中で大型ディルドが蠢く。
腕を引き上げる度に、土台が顔を出す。
威嚇するコブラの様に。
瞬きを忘れた視線が画面を見詰めていた。
(つづく)
イオリは再びディルドの挿入を始める。
「まっ、待ってくれ!」
緊張した声が進入を制止した。
「どうしたの?」
潤滑油で手が滑り、ディルドを落とす。
「あのさ…、もう少しデカいの…、入れてくれないか…。」
ヨウが途切れ途切れに哀願する。
赤面した表情が堪らなく愛おしい。
「勿論、いいよ。これでいい?」
イオリは嬉々として、中間サイズのディルドを取り出す。
中間といっても10センチを越えるサイズは初心者のヨウを怖じけさせた。
「こんなデカいのが入るかな?」
好奇と怯えの入り混じった視線がディルドを見詰める。
「大丈夫だよ。さっきより気持ちいいよ。
今度は仰向けになって、自分で足を抱えて。」
イオリはディルドの亀頭部分に舌を這わせ、挑発した。
ヨウは言われるままに、足を抱えアナルを見せる。
ピンク色の襞が生き物の様に、ヒクヒクと待ち焦がれていた。
そこに唾液をたっぷり含んだディルドを宛がう。
何の抵抗もなく、亀頭部を飲み込む。
『ヨウって、本当にアナル初心者なのかな?』
あまりにスムーズ過ぎる挿入に、イオリは訝しく思う。
ヨウは顔を左右に振り、快楽を表す。
亀頭が大きくなった分、Gスポットに当たり易くなった。
そこにグイグイ押し当てる。
血液の集まった海綿体はリングで締め付けたペニスを最大限に膨張させた。
浮かび上がった血管は今にもはち切れそうだ。
「凄いよ、ヨウ!」
ヨウの乱れ方を見て、思わず声をあげる。
素面でこんなに感じる奴を見るのは、初めてだった。
「うわぁ!イ、イク!」
瞬時に亀頭を口に含む。
勢い良く発射したザーメンが、口内を満たす。
脈打つペニスから雫を啜る。
充実感を味わいながら、ヨウの全てを飲み込んだ。
ヨウは射精後の気怠さからか、それとも羞恥心からか、何も言わずに目を閉じてい
る。
イオリも何も言わずに、抱きしめた。
この鼓動が感じられるなら、何でも出来そうだった。
「俺、変じゃなかったか?」
ヨウが目を閉じたまま聞く。
「そんなことないよ。
逆に嬉しかった。」
率直な感想だ。
「何が嬉しかったんだ?」
開いた瞳から思考は読み取れない。
「ヨウがありのままで感じてくれたから。
ヨウが気持ちいいことは、何でもしてあげるよ。
だからイオリの前では全てを曝け出して欲しいんだ。」
ザーメンの残滓を舌で味わいながら、ヨウの気持ちを察する。
経験の少ないヨウは自分が女の様に乱れた事を恥じているのだろう。
それは本能であって、恥ずべき振る舞いではない。
ヨウ自身が納得してくれればいいのだが。
それを受け入れられれば、ヨウのM化は加速するに違いない。
「気持ち良かった?」
イオリは逆に聞いてみる。
「ああ、こんな快楽が俺の身体の中にあったなんて、信じられねぇよ。」
吐き捨てる様な言い方だ。
直ぐにフォローの言葉が浮かばない。
仕方なく、常套句を使う。
「まあ、ビルダーは皆これで鍛えているからなぁ。
ビルダー目指すなら仕方ないよ。」
イオリはまたビルダー話を持ち出す。
「どうゆう意味だ?」
ヨウが食らい付いた。
「欧米のビルダーでは、メジャーな話なんだけど。
筋トレ中の踏ん張りを実感するために、ハリガタを突っ込んだまま練習するんだ。
まあ、一部のコンテスト常連選手限定だけどね。」
咄嗟に出た嘘に整合性がない。
しかしその矛盾に、ヨウは気付いていない。
「マジ?俺が異常なのかと、心配しちゃったよ。」
端正な顔立ちに笑顔が戻る。
「なんだったら、トレーニング風景見る?
今後の参考になるんじゃないかな。」
真っ赤な嘘だが、視覚的なインパクトを与えれば確実に信じる筈だ。
DVDをセットし、プレイボタンを押す。
元ミスターフロリダがベントオーバー・ワンアーム・ロウイングを行っている映像
だ。
真っ赤な顔をしたビルダーが歯を食いしばり、腕を引き上げる。
全身の血管が浮かび上がり、赤く染まっていた。
鎧の様な大殿筋にカメラが寄っていく。
その中で大型ディルドが蠢く。
腕を引き上げる度に、土台が顔を出す。
威嚇するコブラの様に。
瞬きを忘れた視線が画面を見詰めていた。
(つづく)
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