99 / 203
3.喜多村本家に居候
99.ハレンチ水着カーニバル
しおりを挟む「タンポポちゃん、こっち来て」
「なによ?」
「ほらこれ、似合うよ?」
「ま、まあまあ、ね?」
「アリサちゃん、こっちこっち」
「なに?」
「ほらほら、これ、ウサギさんのシャツ、似合うよ~」
「そ、そう?」
「マナちゃん、これこれ。可愛い~クマさん」
「……うん」
よし! つかみはオッケー。
「夏用に皆のシャツを買うよ~。いいのあったら言ってね?」
「しょうがないわね~」
「ハイソなわたしに合うの、さがす」
「さがす……」
「うん、さがしてさがして」
これで良し! と思ってたらミヤビ様が水着を抱えて走りよってくる。
走らないでくださ~い!
「そなた、これはどうじゃ?」
「あ……いい、ですね?」
「そうじゃろう、そうじゃろう」
自慢げに掲げる水着は隠す布が小さすぎるよ。買い物カゴに容れたヤツはあとで返しておこう……。それより皆はどうかな?
「キューティー・ピンクが最高ね?」
「スカイが可愛いサイコー!」
「レモン……」
ま、まあ順調、かな?
「そなた、これ、これ。これじゃ!」
「ミヤビ様、お静かに」
それと走っちゃダメッダメ。
「わ、分かっておる。それでこれはどうじゃ?」
「あ~、いいんじゃないです、か?」
「そうじゃろう、そうじゃろう」
「でも……露出が多くないです、か?」
「かまわん、かまわん」
いや、ボクが構うんですけど~。持ってきたビキニは露出が多いというより露出のみ。
前の布は透かし編み、後ろはヒモにレースのひらひら。局部を申し訳程度に隠すに留まっている……。
VIO除毛しないと穿けないじゃない。ブラも先っちょしか隠されない。
「自宅プールでしか、こんなの着けられませんよ?」
「皆に見せつけてやればよい」
「いやですよ、そんなの~」
そんなことしたら、またヌルヌルされるよ。しかも陽の下で不特定多数に。タマちゃんの妄想が現実になっちゃう。
「では、プライベートビーチなら構わぬな?」
「……え”っ?」
まさか……プライベートビーチをお持ちで?
「瀬戸内海に無人島があっての~、そこならば身内しか来ぬ。今年は楽しい夏になりそうじゃ」
「あ、ちょっと……」
すけすけスリングビキニを買い物カゴに放りこんで、また水着コーナーへ向かってく。
どれだけ着せたいんだ? 払うのボク(の主人)だけど……。
「みんな決まった?」
「私はこれ。キューティー・ピンクのシャツ」
「キューティー・スカイの」
「レモンの……」
「あ、はい。カゴに容れて~。他に欲しいのない?」
「う~、またさがす」
「そうね~、もうちょっと見てみる」
「さがす」
「うん、もっと選んでいて。ボクは水着を見てくるから──」
「「水着?!」」
「えっ? うん、夏が来る前に見とこうかと思って……」
「それを早く言いなさいよ!」
「そうそう」
「うん」
「いや、見るだけだから、ね?」
見ると言いつつ今のうちに無難なヤツを確保しておかないと、なに着せられるか分かんないからね。
「みんな、キョウの水着選びをするわよ!」
「やるやる!」
「みずぎ……むふ」
「ああ、ちょっと……」
皆がそろって水着コーナーへ向かっていく。肌着選びしてりゃいいのに~。まあ、女児が選ぶなら大丈夫か……。
「そなたら、これはどうじゃ?」
「ミヤビ様、これは、これは?」
「これ! これ」
「……これ!」
様子を覗いてみると、なんか意気投合して露出度の高さやエロさを競ってる。
「あの~みんな、普通の人がいるところで着れるのにしてね?」
「ミヤビ様がプレイメイトのビーチに連れてってくれるから裸でも大丈夫だって」
いや、それはプライベートの間違いだよ、タンポポちゃん。そんなところに行ったら、ボクがプレイメイトにされちゃう。
「どれだけ食いこませても大丈夫」
痛いんだよ? 食い込ませると。
「ヒモ……スケスケ……」
うん、スケスケだと着ないのと一緒だね?
「いや、ボクは行けない、かもよ、プライベートビーチ」
「「ええ~っ?」」
「キョウも行く」
「そなたは、妻に決定じゃ。主人について来るのは当然じゃぞ?」
「「そうそう」」
「……そう」
「言うこと聞かないと、またヌルヌルにするわよ?」
「言うこと聞いてもヌルヌルする」
「する……ヌルヌル」
「なんじゃ、ヌルヌルとは?」
「あ、あ、ダメ」
とっさにタンポポちゃんの口は押えた。でもアリサちゃんやマナちゃんに手が回らない……。
「お風呂でヌルヌル遊び」
「気持ちよかった」
「な、なんじゃと~!!」
「ミヤビ様、声、声!」声が大きいです。
「おおっと! 少年Kのプライベートは、お風呂で幼女たちとヌルヌルするびっちだった~! 見かけによらずゆるゆる男子と判明しました~!」
どこから湧いて出た、サガラ。
「皆さん! そんな少年Kの脱ぎたて肌着と服を、当番組が確保しましたよ~。スタジオで公開します! お楽しみに♪」
人の着衣で商売するな~!
0
お気に入りに追加
46
あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。



体育座りでスカートを汚してしまったあの日々
yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる