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2.新居からの新生活
50.もう寝ましょう
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病室前に戻って、護衛ふたりは向かいの病室へ。
ボクたちとメイは、病室へ入る。着替えて、もう寝よう。
「ボク、着替えますね?」
ベッドを隠すカーテンを締めて検査衣を脱ぐ、が。
「ちょっと。メイさん、入って来ないで?」
「だから、護れないだろ。近くに居ないと……」
マキナもカーテン内に居るんだから自分も入れろ、って横暴通り越して、……もう意味わかんない。
もう誰も来ないよ、深夜の病院なんか。マキナも言ってやって!
「ここは婦夫の空間だ。お前は出ろ」
良く言った。聞いたメイが泣きそうになってる。なんでだよ。
「な、何さ?」
「約束、したじゃないか。もう婦夫だろ?」
「違うよ。三年待ってね? てか、ゴネるんならもう帰って?」
「そんなぁ~約束……」
「言う事、聞けない人とは約束も守れないよ」
「ぐっ……。分かった、外で待つ」
待つのかよ。もう帰ってよ? これからも執着が続くのかしら?
ジュリ改めメイさんを追い出して、ベッドの傍らで着替えよう。
と言っても前を留めているヒモをほどいて脱ぐだけだけど。
マキナが脱がしにくるかと思ったら……、さっき買ったコンビニ袋の中をゴソゴソしてる。
何だろうと気を取られていると、中からストッキングを取り出した。
あの高いヤツね?
「それは?」
「夜は冷えるからな……」
病院内はまだ冬モードで暖かいから、って言うより暑いくらいだ。お陰で検査衣だけでいられましたよ。
そのストッキングを差し出してくるマキナ。って、もう寝る前に要らなくない?
それでも履けってことですね?
「ありがとうございます」と受け取ってベッドに腰掛ける。
袋から出したストッキングを履いていく。ちらっと横目で見るとマキナは満足そうだ。
あれ? これって着圧のヤツですね?
良く見たら医療用のストッキング、と言うかタイツだよ。高くて当たり前だった、医療用品ですから。
ええっと、横になってる時間が長くてエコノミー症候群になり易いのを防ぐヤツです。
それにしてもサイズが「S」か……。
誰がちっちゃいって「やかましい!」
既で奥歯を噛みしめて口に出さなかった、エラいボク。
百六十センチ(自称)のボク。百五十五センチ(正式測定値)って、四捨五入すると百六十だよね?
ストッキング改めタイツを履くとマキナが上から眺めていた。
その視線に「何?」と聴くと「なんでも」とはぐらかす。
また、着せ替え人形にしてたな。まだ、何かしら隠してる、物理的に。
後ろ手に何かを持ってるみたい。
特に何もしてこないから、ベッドから立ち上がって検査衣のヒモを解く。
すると、ずずいっと寄ってきてボクの溝をひと撫でした。
「ヒンッ……」と悲鳴をもらして腰が引ける。いきなり、何すんだよ。
マキナを睨んで見てるけど、彼女は人さし指と親指を擦り合わせていて眼中にない。
「もらしては……ないか?」
「……もちろん」
かなり焦った。ジョバってたら何、言われるか分からない。
でも……惚れるほど好きな人ができたら、どうしよう。マキナに言ったら許してくれるだろうか?
マキナ姉妹の共有物として、どこまで許されるのだろうか? 後で話し合った方が良いだろうな。
「まあ、いい。ほい、これ」
後ろ手に隠していたショーツとタンクトップを渡してくる。
「ありがとう」といって受け取った。
検査衣をさっと脱ぐ。マキナが手伝ってくると思ったけど、観ているだけだ。
一枚布みたいなものだから手間なんてなく、すぐだけど。
パッケージを剥がして中身をみると普通のものだ。まあ、院内で着けるのに変な肌着は置いてないか。
ショーツを穿いてシャツを着て、また検査衣を着ようとしてマキナに止められる。
「ちゃんと、用意してる」
検査衣といえど着ないとお布団、汚しちゃうよ? と思ってたら、ピンク色の服が入ってるパッケージを差し出してきた。
ボクもそれは買っているのを知らなかった。もらって見るとピンクのパジャマらしい。
そんなものまで用意してくれていたとは、いつの間に。
サプライズに隠して買ったの?
「ありがとう」
受け取ってありがたく着させてもらう。
「さあ、寝ましょうか?」
本当は、歯磨きとかしたいけど無いよな。そうマキナに言ってみた。
だけどすぐ様、高級病室なので、お風呂もトイレも完備してると解説してくれる。アメニティも揃ってるんだって。
「なんだぁ。折角、着たけどお風呂入ろうよ」
だったら言ってよ! って思うけど、そんな確認とかできる気持ちの余裕も時間もなかったね。
「ちょっとな……。夜9時くらいまでに入ってしまわないと、隣室に迷惑らしいぞ?」
なるほど、もう二十一時もかなり回っている。ん~仕方ないか。歯磨きして眠ろう。
ボクたちとメイは、病室へ入る。着替えて、もう寝よう。
「ボク、着替えますね?」
ベッドを隠すカーテンを締めて検査衣を脱ぐ、が。
「ちょっと。メイさん、入って来ないで?」
「だから、護れないだろ。近くに居ないと……」
マキナもカーテン内に居るんだから自分も入れろ、って横暴通り越して、……もう意味わかんない。
もう誰も来ないよ、深夜の病院なんか。マキナも言ってやって!
「ここは婦夫の空間だ。お前は出ろ」
良く言った。聞いたメイが泣きそうになってる。なんでだよ。
「な、何さ?」
「約束、したじゃないか。もう婦夫だろ?」
「違うよ。三年待ってね? てか、ゴネるんならもう帰って?」
「そんなぁ~約束……」
「言う事、聞けない人とは約束も守れないよ」
「ぐっ……。分かった、外で待つ」
待つのかよ。もう帰ってよ? これからも執着が続くのかしら?
ジュリ改めメイさんを追い出して、ベッドの傍らで着替えよう。
と言っても前を留めているヒモをほどいて脱ぐだけだけど。
マキナが脱がしにくるかと思ったら……、さっき買ったコンビニ袋の中をゴソゴソしてる。
何だろうと気を取られていると、中からストッキングを取り出した。
あの高いヤツね?
「それは?」
「夜は冷えるからな……」
病院内はまだ冬モードで暖かいから、って言うより暑いくらいだ。お陰で検査衣だけでいられましたよ。
そのストッキングを差し出してくるマキナ。って、もう寝る前に要らなくない?
それでも履けってことですね?
「ありがとうございます」と受け取ってベッドに腰掛ける。
袋から出したストッキングを履いていく。ちらっと横目で見るとマキナは満足そうだ。
あれ? これって着圧のヤツですね?
良く見たら医療用のストッキング、と言うかタイツだよ。高くて当たり前だった、医療用品ですから。
ええっと、横になってる時間が長くてエコノミー症候群になり易いのを防ぐヤツです。
それにしてもサイズが「S」か……。
誰がちっちゃいって「やかましい!」
既で奥歯を噛みしめて口に出さなかった、エラいボク。
百六十センチ(自称)のボク。百五十五センチ(正式測定値)って、四捨五入すると百六十だよね?
ストッキング改めタイツを履くとマキナが上から眺めていた。
その視線に「何?」と聴くと「なんでも」とはぐらかす。
また、着せ替え人形にしてたな。まだ、何かしら隠してる、物理的に。
後ろ手に何かを持ってるみたい。
特に何もしてこないから、ベッドから立ち上がって検査衣のヒモを解く。
すると、ずずいっと寄ってきてボクの溝をひと撫でした。
「ヒンッ……」と悲鳴をもらして腰が引ける。いきなり、何すんだよ。
マキナを睨んで見てるけど、彼女は人さし指と親指を擦り合わせていて眼中にない。
「もらしては……ないか?」
「……もちろん」
かなり焦った。ジョバってたら何、言われるか分からない。
でも……惚れるほど好きな人ができたら、どうしよう。マキナに言ったら許してくれるだろうか?
マキナ姉妹の共有物として、どこまで許されるのだろうか? 後で話し合った方が良いだろうな。
「まあ、いい。ほい、これ」
後ろ手に隠していたショーツとタンクトップを渡してくる。
「ありがとう」といって受け取った。
検査衣をさっと脱ぐ。マキナが手伝ってくると思ったけど、観ているだけだ。
一枚布みたいなものだから手間なんてなく、すぐだけど。
パッケージを剥がして中身をみると普通のものだ。まあ、院内で着けるのに変な肌着は置いてないか。
ショーツを穿いてシャツを着て、また検査衣を着ようとしてマキナに止められる。
「ちゃんと、用意してる」
検査衣といえど着ないとお布団、汚しちゃうよ? と思ってたら、ピンク色の服が入ってるパッケージを差し出してきた。
ボクもそれは買っているのを知らなかった。もらって見るとピンクのパジャマらしい。
そんなものまで用意してくれていたとは、いつの間に。
サプライズに隠して買ったの?
「ありがとう」
受け取ってありがたく着させてもらう。
「さあ、寝ましょうか?」
本当は、歯磨きとかしたいけど無いよな。そうマキナに言ってみた。
だけどすぐ様、高級病室なので、お風呂もトイレも完備してると解説してくれる。アメニティも揃ってるんだって。
「なんだぁ。折角、着たけどお風呂入ろうよ」
だったら言ってよ! って思うけど、そんな確認とかできる気持ちの余裕も時間もなかったね。
「ちょっとな……。夜9時くらいまでに入ってしまわないと、隣室に迷惑らしいぞ?」
なるほど、もう二十一時もかなり回っている。ん~仕方ないか。歯磨きして眠ろう。
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