26 / 203
2.新居からの新生活
26.マキナの会社で清掃作業
しおりを挟む
マキナの会社で作業員に間違われ着替えていたらケイト先輩が現れた。
先輩は、ここで働いているらしい。
「で、作業ってなんです?」
「普通に清掃とゴミ収集。あと備品の交換がたまにある」
ケイト先輩は、作業経験がかなり長そうだ。作業内容を聞くとチビのボクでもできそう。
誰がチビだ。やかましいわ!
「な、何?」
「いえ、なんでもありません」
おっと、自虐の突っ込みが、つい口から迸っていたっぽい。
「いや、初めは似てると思って。でも、お前が居るはずないと思って……つい」
じっくり確認してました、と先輩に謝られて話が戻る。
何だろうな~と思うけど、確かに確かめようとするか~……するかな?
そう思うなら確認は、着替えたあとにしませんかね~。
ほら、こちらも凝視されてて恥ずかしがれないじゃん。
恥ずかしがると余計に羞恥心にくるからね。
今日はマキナの好みでヒモとカップつきキャミソールを着けていたのですよ。
そんな姿で学校に送り出す旦那もどうかと思うけど、着けるのに抵抗がなくなったボクもどうかしてますね。
思い出させないでください。まさに穴があったら入りたい……。って言うか、
「もう忘れてください」お願いします。
「スマン」
また謝られて気まずいまま、もう二人のおばちゃんと作業にかかった。
清掃道具をそろえた作業カートを曳いて各階を回って行く。
モップを押して掃き掃除、ゴミ箱に残った書類は周りの人に確認してもらってからシュレッダーにかけて集積袋に回収する。
机の上は絶対触るなと念押しされる。まあ、乱雑に積み上がった机様は片付けたくなるけどね。
予てより仕事はしたかったので、楽しく清掃に入る。男のバイトって、基本ないんだよね。
ケイト先輩と作業していると行く先々で嘲笑や揶揄する声が聴かれた。
「ついに子供を働かせてる」とか「うちはブラックが極まってる」とか。
稀にボクを見て固まっている人がいたり。たぶん、前に訪れた時に会った人かな?
すれ違う際にお辞儀しておく。
周りの雑音は無視して清掃したりゴミを集めを続け……。やっと、マキナの所に行き着いた。
休憩スペースで休む人たちにまた揶揄されているみたいだが、心ある人は窘めていた。
あの人は、会ってる人かな?
数人集めて講話しているようなマキナの席に行き、こそこそゴミを片付けているとクスクス嗤われる。
またボクを子供だと思ってるんだろう。
作業するボクを一瞥し「やめろ」と言いつつ微笑みを洩らすマキナがいる。
「課長さん、ゴミはこれだけですか?」
「ああ」と威厳たっぷりに答えるマキナがボクを見て固まった。
「ちょっと待て」と話を止め、集めた人たちを置き去りにボクの腕を掴み隅っこに連れて行く。
「お前、ここで何やってる?」
「清掃です、課長さん」
胸に|下げた青屋と記されたIDをマキナに示す。
「まだ代理だ、それより──」
清掃員をしている理由を問い詰めてくる、が待たせてる人たちが困惑してますよ?
「暇だったので」会いに来たら、なぜかこんなことに……と言い訳しておく。興味本位で来たことは言わなくていいよね。
「うちのセキュリティはザルか……」
マキナが携帯端末をポケットから出して確認していくと、頭を抱えている。
その手の端末をこっそり覗くと地図上に字幕スーパーで表示されたログ? がずらずら~と連ねられていた。
まあ、セキュリティ的な問題は責めないであげて。
「男とバレないように早く帰りなさい。暗くならない内に」
「分かりました。マキナ、帰りは遅いですか?」
「ここで、マキナは止せ」と頬を染めるマキナは、遅くなるだろうと返した。
無事マキナのところもゴミ回収を済ませて戻るとケイト先輩が心配してくる。
「ゴミのチェックをされただけです」
「そうか? そうは見えなかったぞ」
「さあ次、行きましょう」と誤魔化すよう次へ話を振る。
「お、おう」
先輩によると残りは会議室と秘書室・社長室を片付けると終わりだそうだ。
先輩は、ここで働いているらしい。
「で、作業ってなんです?」
「普通に清掃とゴミ収集。あと備品の交換がたまにある」
ケイト先輩は、作業経験がかなり長そうだ。作業内容を聞くとチビのボクでもできそう。
誰がチビだ。やかましいわ!
「な、何?」
「いえ、なんでもありません」
おっと、自虐の突っ込みが、つい口から迸っていたっぽい。
「いや、初めは似てると思って。でも、お前が居るはずないと思って……つい」
じっくり確認してました、と先輩に謝られて話が戻る。
何だろうな~と思うけど、確かに確かめようとするか~……するかな?
そう思うなら確認は、着替えたあとにしませんかね~。
ほら、こちらも凝視されてて恥ずかしがれないじゃん。
恥ずかしがると余計に羞恥心にくるからね。
今日はマキナの好みでヒモとカップつきキャミソールを着けていたのですよ。
そんな姿で学校に送り出す旦那もどうかと思うけど、着けるのに抵抗がなくなったボクもどうかしてますね。
思い出させないでください。まさに穴があったら入りたい……。って言うか、
「もう忘れてください」お願いします。
「スマン」
また謝られて気まずいまま、もう二人のおばちゃんと作業にかかった。
清掃道具をそろえた作業カートを曳いて各階を回って行く。
モップを押して掃き掃除、ゴミ箱に残った書類は周りの人に確認してもらってからシュレッダーにかけて集積袋に回収する。
机の上は絶対触るなと念押しされる。まあ、乱雑に積み上がった机様は片付けたくなるけどね。
予てより仕事はしたかったので、楽しく清掃に入る。男のバイトって、基本ないんだよね。
ケイト先輩と作業していると行く先々で嘲笑や揶揄する声が聴かれた。
「ついに子供を働かせてる」とか「うちはブラックが極まってる」とか。
稀にボクを見て固まっている人がいたり。たぶん、前に訪れた時に会った人かな?
すれ違う際にお辞儀しておく。
周りの雑音は無視して清掃したりゴミを集めを続け……。やっと、マキナの所に行き着いた。
休憩スペースで休む人たちにまた揶揄されているみたいだが、心ある人は窘めていた。
あの人は、会ってる人かな?
数人集めて講話しているようなマキナの席に行き、こそこそゴミを片付けているとクスクス嗤われる。
またボクを子供だと思ってるんだろう。
作業するボクを一瞥し「やめろ」と言いつつ微笑みを洩らすマキナがいる。
「課長さん、ゴミはこれだけですか?」
「ああ」と威厳たっぷりに答えるマキナがボクを見て固まった。
「ちょっと待て」と話を止め、集めた人たちを置き去りにボクの腕を掴み隅っこに連れて行く。
「お前、ここで何やってる?」
「清掃です、課長さん」
胸に|下げた青屋と記されたIDをマキナに示す。
「まだ代理だ、それより──」
清掃員をしている理由を問い詰めてくる、が待たせてる人たちが困惑してますよ?
「暇だったので」会いに来たら、なぜかこんなことに……と言い訳しておく。興味本位で来たことは言わなくていいよね。
「うちのセキュリティはザルか……」
マキナが携帯端末をポケットから出して確認していくと、頭を抱えている。
その手の端末をこっそり覗くと地図上に字幕スーパーで表示されたログ? がずらずら~と連ねられていた。
まあ、セキュリティ的な問題は責めないであげて。
「男とバレないように早く帰りなさい。暗くならない内に」
「分かりました。マキナ、帰りは遅いですか?」
「ここで、マキナは止せ」と頬を染めるマキナは、遅くなるだろうと返した。
無事マキナのところもゴミ回収を済ませて戻るとケイト先輩が心配してくる。
「ゴミのチェックをされただけです」
「そうか? そうは見えなかったぞ」
「さあ次、行きましょう」と誤魔化すよう次へ話を振る。
「お、おう」
先輩によると残りは会議室と秘書室・社長室を片付けると終わりだそうだ。
0
お気に入りに追加
46
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)
チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。
主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。
ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。
しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。
その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。
「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」
これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話
家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。
高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。
全く勝ち目がないこの恋。
潔く諦めることにした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる