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1.それからの2人
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クスミと兄キが付き合いだして早数ヶ月。
季節はすっかり冬になっていた。
クスミと仲良くなり始めたのが夏だったから、季節が変わるのは早い。
何だか1人だから余計に寒く感じる。
これは家に帰ってこたつで温もるのがスーパーベストだ。
なんてことを考えつつ、オレは家に着いた。
兄キと一緒に帰らなくなってから思考時間が増えて困る。
しかしそれも1人でいる間だけだ。
「ただいまー」
あーあ、帰ったら兄キの部屋に直行していたのが懐かしい。
つい最近のことだったのに。
今やオレが帰ってきても兄キの部屋は無人状態だ。
「ハハハハ」
ん?
兄キの部屋から話し声が。
兄キ、今日は先に帰ってたのか?
いつも兄キはクスミの家に寄って、『えぬえぬといっしょ』という意味不明な番組を見てから帰ってくるから、兄キがオレより先に帰っているなんてことは滅多にないのだが。
しかし笑い声が聞こえてきたのは確かだ。
オレは兄キの部屋に近づいてみた。
ドアが少し開いているようだ。
ちょっと中を覗いてみよう。
兄キの部屋内なんてたいして興味もないが、オレはそっと覗き込んでみた。
あれ?
兄キの他にクスミの姿も見えるぞ。
オレは中の様子が緊迫していないことを確認してからドアを引いた。
「兄キ、帰ってたのか」
「どわあ!一真、急に入ってくんな!」
何もしていなかったのに兄キの驚きはマックスだ。
クスミは相変わらずノーリアクションだというのに。
「あ、あのお邪魔してます」
「あぁ」
別にここはオレの家じゃないから挨拶されるととても変な感じがする。
「今日はクスミの家に行かなかったのか?」
「何だ、ここにいると悪いのか?ここはオレの家だぞ」
それはごもっとも。
「だいたい居候の分際でNキャラ好きじゃないって何様のつもりだよ」
「わ、悪かったよ。しかしNキャラ関係なくね?」
ここに住むにはNキャラ好きでないといけない決まりでもできたのかと問いたくなるような言葉だ。
「今日ここにクスミっちを連れてきたのはちゃんと理由があるんだぞ。な?クスミっち」
「はい」
おいおい、何だよ。
まさか親にクスミを紹介するつもりじゃないだろうな?
結婚を何度か口にしていたくらいだし、ありえると言えばありえるが。
「実は私、ユノモトくんにプレゼントを持ってきたんです」
「え?」
何だ、まったく予想外の答えだったな。
「良かったな、兄キ。プレゼントだってよ」
「オレじゃなくてユノモトカズマにプレゼントだよ」
「は?」
兄キじゃなくてオレに?
おいおい、彼氏の前で他の男にプレゼントっていいのかよ。
兄キが言ってるんだからいいんだろうけど。
季節はすっかり冬になっていた。
クスミと仲良くなり始めたのが夏だったから、季節が変わるのは早い。
何だか1人だから余計に寒く感じる。
これは家に帰ってこたつで温もるのがスーパーベストだ。
なんてことを考えつつ、オレは家に着いた。
兄キと一緒に帰らなくなってから思考時間が増えて困る。
しかしそれも1人でいる間だけだ。
「ただいまー」
あーあ、帰ったら兄キの部屋に直行していたのが懐かしい。
つい最近のことだったのに。
今やオレが帰ってきても兄キの部屋は無人状態だ。
「ハハハハ」
ん?
兄キの部屋から話し声が。
兄キ、今日は先に帰ってたのか?
いつも兄キはクスミの家に寄って、『えぬえぬといっしょ』という意味不明な番組を見てから帰ってくるから、兄キがオレより先に帰っているなんてことは滅多にないのだが。
しかし笑い声が聞こえてきたのは確かだ。
オレは兄キの部屋に近づいてみた。
ドアが少し開いているようだ。
ちょっと中を覗いてみよう。
兄キの部屋内なんてたいして興味もないが、オレはそっと覗き込んでみた。
あれ?
兄キの他にクスミの姿も見えるぞ。
オレは中の様子が緊迫していないことを確認してからドアを引いた。
「兄キ、帰ってたのか」
「どわあ!一真、急に入ってくんな!」
何もしていなかったのに兄キの驚きはマックスだ。
クスミは相変わらずノーリアクションだというのに。
「あ、あのお邪魔してます」
「あぁ」
別にここはオレの家じゃないから挨拶されるととても変な感じがする。
「今日はクスミの家に行かなかったのか?」
「何だ、ここにいると悪いのか?ここはオレの家だぞ」
それはごもっとも。
「だいたい居候の分際でNキャラ好きじゃないって何様のつもりだよ」
「わ、悪かったよ。しかしNキャラ関係なくね?」
ここに住むにはNキャラ好きでないといけない決まりでもできたのかと問いたくなるような言葉だ。
「今日ここにクスミっちを連れてきたのはちゃんと理由があるんだぞ。な?クスミっち」
「はい」
おいおい、何だよ。
まさか親にクスミを紹介するつもりじゃないだろうな?
結婚を何度か口にしていたくらいだし、ありえると言えばありえるが。
「実は私、ユノモトくんにプレゼントを持ってきたんです」
「え?」
何だ、まったく予想外の答えだったな。
「良かったな、兄キ。プレゼントだってよ」
「オレじゃなくてユノモトカズマにプレゼントだよ」
「は?」
兄キじゃなくてオレに?
おいおい、彼氏の前で他の男にプレゼントっていいのかよ。
兄キが言ってるんだからいいんだろうけど。
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