Do as you would be done by!!

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オレがこんな演技をしているというのに、チョコ置場に群がっている女性客は到着した時のオレだけを見て、

「何この人邪魔ね！」

といった表情をよこしてきました。

オレはそれに負けて、即行ここから立ち去りたいような感覚に陥りました。

しかしここまで来て立ち去るのは、ＲＰＧゲームで言うところの、ダンジョンを攻略してボスの目前まで来たけど、ボスを倒せそうにないのでリセットしようとすることに似ています。

今までの時間が非常に無駄になってしまう、とてももどかしいです。

なので、勇気を振り絞り、もう少し頑張ることにしました。

改めてチョコ置場のチョコを見ると、10種類以上のチョコがあります。

たくさんありすぎて、どれを選べばいいのかわからないくらいあります。

オレはこの一刻も早く立ち去りたい状況に逆らい、どれを選ぼうか悩んでしまいました。

オレがいつまでもここにいるので、女性客は次第に不審な表情をしてきました。

中には高校生くらいの若い女性客もいて、彼女達はお互い顔を見て笑い合っています。

「こんな所に男がいるよー」

というテレパシーでも送っているのでしょうか？

みじめな気分です。

オレはただチョコを買いたくてここにいるだけなのに。

なぜこんな辛い思いをしているのか、わからなくなりました。

恋に切なさは付き物だと聞くけど、きっとこんなことを言うのだろうと思いました。