*いにしえのコトノハ*7 欠けコトバ

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参考:和歌威徳物語『人愛上十七 歌ゆえ身の威をあぐる事』

和歌威徳物語は和歌を作ることを奨励しようとする目的で編まれたと考えられる歌徳説話集よ。

江戸時代初期、元禄2(1689)年頃の成立で、編著者は未詳とされているわ。

中古・中世頃に生きた歌人の和歌を1話に1首以上入れて、それにまつわる威厳と人徳を語ったもので、登場する歌人は古文の世界の著名人がほとんどよ。

『歌ゆえ身の威をあぐる事』は、和泉式部が詠んだ歌を自分の歌と言っていると噂されていた娘の小式部が、歌合用の歌を披露する際、即興で歌を詠んで世間の疑いを晴らしたお話。

母に歌を作ってもらわなくてもいいのかとからかわれながらも、普段から自分で歌を詠んでいるのでそんな心配は無用。

目の前で歌を詠んだことと即興で作ったことで、からかっていた者達を黙らせることに成功したの。

噂を払拭するのってなかなか難しいわよね。

人に伝わるうちに内容が誇大化していくことなんてよくある話。

事実かどうかなんて、結局自分自身で判断するしかないけど、それは他人にとっても同じ。

変な噂が出たら自分でスパッと正しさを証明してみせるのが1番の解決法よ。

有無を言わさずスパッとね。

ねぇねぇ『歌ゆえ身の威をあぐる事』を参考にした『欠けコトバ』って話、どうだった?

今度会った時また新たな話を教えるから暇ができたら聞きにきてよね。

約束よ。 
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2021.07.28 ユーザー名の登録がありません

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