15 / 40
14
しおりを挟む
「こうたにもあげよっか。ペンタックスのふせん、人気だから持ってたらキャーキャー言われるわよー」
「いや、いいよ。姉ちゃんみたいにふせんいっぱい貼ってたらノートがパンパンになるし」
「そう?欲しくなったらいつでも言うのよ。別にノートに貼るだけが目的じゃないし。手紙代わりのメッセージにも使えるんだから」
それこそ使いようがない。
僕は手紙なんておろか、メッセージなんて同級生に残したことなんてない。
メモで残すくらいなら直接言うか、伝言を選ぶ。
女子達はよく手紙の渡しあいっこをしているみたいだけど、僕は字を書くとしたら板書きを写す時くらいだ。
書道教室に通っていたけど、何か特別書きたいって気持ちが出てくるわけでもない。
書道教室は中学校入学を機に辞めてしまったけど、3年間も通ったおかげで字はそれなりに上手だ。
自分で言ってしまうくらい。
でもうまく書けるのは習った字だけで、!?みたいな記号や☆◇みたいな図形は好き勝手に書いてしまうから下手だった。
「あ、こうた。これ、どうしたの?見つかったの?」
足元に置いた鞄からキーホルダーを目ざとく見つけた姉ちゃんが声を上げた。
「いや、いいよ。姉ちゃんみたいにふせんいっぱい貼ってたらノートがパンパンになるし」
「そう?欲しくなったらいつでも言うのよ。別にノートに貼るだけが目的じゃないし。手紙代わりのメッセージにも使えるんだから」
それこそ使いようがない。
僕は手紙なんておろか、メッセージなんて同級生に残したことなんてない。
メモで残すくらいなら直接言うか、伝言を選ぶ。
女子達はよく手紙の渡しあいっこをしているみたいだけど、僕は字を書くとしたら板書きを写す時くらいだ。
書道教室に通っていたけど、何か特別書きたいって気持ちが出てくるわけでもない。
書道教室は中学校入学を機に辞めてしまったけど、3年間も通ったおかげで字はそれなりに上手だ。
自分で言ってしまうくらい。
でもうまく書けるのは習った字だけで、!?みたいな記号や☆◇みたいな図形は好き勝手に書いてしまうから下手だった。
「あ、こうた。これ、どうしたの?見つかったの?」
足元に置いた鞄からキーホルダーを目ざとく見つけた姉ちゃんが声を上げた。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる