うちにかえろう

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大学は思ったより

居心地が悪かった。

周りは当たり前ながら

知らない顔ばかり。

一限が九十分という長時間も

慣れなくて苦痛だった。

周りから

楽しそうな声が聞こえるたび

一人ぼっちを実感したけど、

自分はみんなより

一つ年上という事実が

友達作りに

歯止めをかけていた。

だから大学にいる間は

早く家に帰りたくなった。

家に帰っても

一人になるけど、

一人の中の一人は、

集団の中の一人と違って

なぜか妙に安心した。

憧れの大学生活が始まって

一週間が経った今、

友達と言える人は

まだいない。

高校の頃仲良くしていた、

別の大学に通う友達は、

バイトが忙しいという理由で

徐々に連絡数が減っていった。

私もバイトを始めたかったけど、

まだ引っ越してきて間がないから、

どこに何があるのか

ハッキリ把握できていなくて、

何もできなかった。

自分の中に

焦りだけが残っているように感じた。

そんな時、

携帯のメール着信音が鳴った。

父からだった。
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