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「じゃあころころきゃべつはのった?」
「コロコロキャベツ?なぁに?それ」
「きゃべつおうじのくるまだよ。うごくときゃべつがころころうごくの」
何だ、それは。
私が顔をしかめると、娘が助け舟を出してくれた。
「いわゆるゴーカートよ。キャベツの形をした車なの」
そんなもの、あそこにあったかしら?
数時間前にいた場所を思い出してみる。
門付近には何もなかったと思う。
「ごめんなさいね、乗ってないわ」
「えー!じゃあとまとちゃんのかんらんしゃは?」
観覧車?
一体何を言っているのだろう。
それも見ていない。
「乗ってないわ」
「とまとちゃんも!?じゃあ、じゃあすぷらっしゅきゃろっとは?ぴーまんこうじょうは?おにおんおうこくは?」
「??」
次から次へと出てくる言葉に、私は面食らってしまった。
ちょっと本当に何を言っているのか、わからない。
私が行ったベジタブルランドにはそんなものはなかった。
そういうものがあるという設定なのだろうか。
わけがわからなくなって、娘の方に顔を向ける。
「お母さん、もしかして中に入ってないんじゃないの?」
「中?」
中とは一体何のことなのだろう?
「ベジタブルランドって、パンプキン城がかすかに見えるこの門のことでしょう?」
1番最初に撮った写真画像を娘に見せる。
門の奥にパンプキン城が見える。
「お母さん、この門は入口よ。これがベジタブルランドなわけないじゃない」
「えぇ?」
そう言われて驚いた。
私は今までここがベジタブルランドと信じて疑っていなかった。
「だってここがコマーシャルでもよく映されているところじゃないの」
夫が入院中に病室で一緒に見たコマーシャルでも、取り分けここがベジタブルランドと紹介されていたのだ。
なので、それが違うと言われても、素直に受け入れられない。
「ここは撮影スポットと言われているだけよ。この門の奥に遊園地があって、それがベジタブルランドなのよ」
「へぇー」
知らなかった。
ということは、さっきから孫たちが言うコロコロキャベツだのスプラッシュキャロットだのは乗り物の名前ということか。
「コロコロキャベツ?なぁに?それ」
「きゃべつおうじのくるまだよ。うごくときゃべつがころころうごくの」
何だ、それは。
私が顔をしかめると、娘が助け舟を出してくれた。
「いわゆるゴーカートよ。キャベツの形をした車なの」
そんなもの、あそこにあったかしら?
数時間前にいた場所を思い出してみる。
門付近には何もなかったと思う。
「ごめんなさいね、乗ってないわ」
「えー!じゃあとまとちゃんのかんらんしゃは?」
観覧車?
一体何を言っているのだろう。
それも見ていない。
「乗ってないわ」
「とまとちゃんも!?じゃあ、じゃあすぷらっしゅきゃろっとは?ぴーまんこうじょうは?おにおんおうこくは?」
「??」
次から次へと出てくる言葉に、私は面食らってしまった。
ちょっと本当に何を言っているのか、わからない。
私が行ったベジタブルランドにはそんなものはなかった。
そういうものがあるという設定なのだろうか。
わけがわからなくなって、娘の方に顔を向ける。
「お母さん、もしかして中に入ってないんじゃないの?」
「中?」
中とは一体何のことなのだろう?
「ベジタブルランドって、パンプキン城がかすかに見えるこの門のことでしょう?」
1番最初に撮った写真画像を娘に見せる。
門の奥にパンプキン城が見える。
「お母さん、この門は入口よ。これがベジタブルランドなわけないじゃない」
「えぇ?」
そう言われて驚いた。
私は今までここがベジタブルランドと信じて疑っていなかった。
「だってここがコマーシャルでもよく映されているところじゃないの」
夫が入院中に病室で一緒に見たコマーシャルでも、取り分けここがベジタブルランドと紹介されていたのだ。
なので、それが違うと言われても、素直に受け入れられない。
「ここは撮影スポットと言われているだけよ。この門の奥に遊園地があって、それがベジタブルランドなのよ」
「へぇー」
知らなかった。
ということは、さっきから孫たちが言うコロコロキャベツだのスプラッシュキャロットだのは乗り物の名前ということか。
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