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特急電車を使って約2時間。
行こうと思えばすぐに行ける距離だっただけに、隣に夫がいないのが寂しい。
元気なうちに一緒に来れば良かったと少し悲しさが込み上がってきたところで、私は頭を振った。
そんなことを思うためにここに来たわけじゃないのだ。
目的を果たさないと。
早速鞄からデジカメを取り出す。
充電してあるから電池残量は満タンだ。
まずはよくポストカードにもなっている、門とパンプキン城が見えるように、角度を整えて数枚写真を撮った。
写した写真をすぐに確認できるところがデジカメの利点だ。
使い捨てカメラを使っていた時は、現像できるまで確認ができないのでもどかしかった。
そのくせ、手ぶれやピントのズレで思うように撮れていなかった時はガッカリする。
最近では携帯電話のカメラ機能も上がってきたおかげでそちらを利用する者が増え、デジカメ普及率が下がったと聞く。
しかしやはり撮影はカメラで、という昔ながらの考えが消えない。
荷物が増えることに違いはないが、こんなコンパクトなカメラを特に荷物だと感じることはなかった。
自分が写した写真を確認して納得がいった私は、次にそれを背景にして自分も写ることにした。
と言っても写してくれる人はいない。
自分でカメラを逆さまに持ち、自撮りをするのである。
自分が写りながら門とパンプキン城が入るようにするにはなかなか難しく、何枚撮っても思うようにいい写真が撮れない。
どうしようか困っていると、すぐ近くで電話を終えたばかりの女の子と目が合った。
行こうと思えばすぐに行ける距離だっただけに、隣に夫がいないのが寂しい。
元気なうちに一緒に来れば良かったと少し悲しさが込み上がってきたところで、私は頭を振った。
そんなことを思うためにここに来たわけじゃないのだ。
目的を果たさないと。
早速鞄からデジカメを取り出す。
充電してあるから電池残量は満タンだ。
まずはよくポストカードにもなっている、門とパンプキン城が見えるように、角度を整えて数枚写真を撮った。
写した写真をすぐに確認できるところがデジカメの利点だ。
使い捨てカメラを使っていた時は、現像できるまで確認ができないのでもどかしかった。
そのくせ、手ぶれやピントのズレで思うように撮れていなかった時はガッカリする。
最近では携帯電話のカメラ機能も上がってきたおかげでそちらを利用する者が増え、デジカメ普及率が下がったと聞く。
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