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しおりを挟む『レントゲン室』と書かれた部屋に足を踏み込む。割とすぐ行けた。
どうやら受付してからレントゲンを撮るらしい。
「あの、これ…」
カサっともらった資料を受付にいた人に渡すと、注意事項などを説明される。
「…って言う感じで撮って行きますねー。こちらでお待ちください。」
レントゲンの待合室は人が多かった。
--こんなに撮る人いるんだ。
ガヤガヤとした待合室の椅子に座りながら順番を待つ。
「稲場さん、こちらへどうぞ。」
20分ほど待っていると名前を呼ばれた。もう一度説明を聞きながら案内された部屋。
あーなんか医療系のドラマで見たことあるなんてことを思いながら、変な機械が着いたベッドのような台に寝かせられた。
「息を吸ってー、もっと吸ってー。…はい、おっけー」
ゆるーく指示を出されその通りに呼吸する。
初めてのレントゲンは待ち時間の割にすぐ終わった。
「はい、こちらもう大丈夫ですよ。次は脳の検査ということですが、場所は分かりますか?」
「あっいや…」
分からないと答えると快く行き方を教えてくれた。「ありがとうございます」と軽くお礼を言いレントゲン室を出た。
俺が通う病院は、ものすごく大きい。小さい手軽な病院に行こうとしたが、家から1番近かったのがここだった。
病院は10階建てで、いかにも〝最先端です!〟というような外見をしている。
院内は色々な科が立ち並び、受け付けに相談すればどの科に行けばいいのかも指示してくれる。大きい病院だからこそ、一人一人に丁寧だと人気を誇っていた。
エレベーターで3階へ行く。
--ここを右に曲がって、あぁここか。
ガラス張りになった扉を開く。名前を言うとあっさり薄暗い部屋に通された。どうやらここはあまり並んでいないらしい。
「これが睡眠薬ね。まず起きてる時の脳を見てから、睡眠薬で寝てもらって、寝た時の脳を見るよ。」
貴重品はここに入れてねと小さめの籠を渡される。大人しくスマホと財布を入れ、床に置いた。
部屋は割と小さく、4~5畳くらいの大きさだった。部屋の隅には簡易的なベッドが置かれ、その周りにはモニターや素人には分からない機械が設置されている。
「じゃあ横になってね。リラックスして~」
ペタペタ
おでこや頭になにか吸盤のようなものを貼り付ける。頭を触られるのは少しくすぐったい。
「はい、測るねー」
モニターには脳の動きが表示されている。自分で見てもよく分からないが、折れ線グラフのように見えているのが脳の働きだろう。
「うんうん、はい、じゃあ次は睡眠薬飲もうね。」
〝睡眠薬〟と言われ渡されたのは、想像よりも小さい白い錠剤だった。こんなので寝れるだろうか。
「そのまま飲み込んじゃってね。これ水なくてもいいやつだから。」
「はい。」
ゴクッ
言われた通りそのまま飲んだ小さい薬はすんなりと喉を通って行った。
寝るまで目を閉じて力を抜いててねと言われ、寝ることに意識を集中させる。
そして
気がついたら検査は終わっていた。
全くと言っていいほど寝た記憶はなく、気がついたら検査は終わっていた。でもベッドから立ち上がると足がふらつく。
『少しフラフラするかも』
そんな先生の言葉を思い出し、納得する。
「はい、検査お疲れ様~。これ、担当医に渡してね。一応結果説明しようか?」
説明すると言われるが自分が聞いてもよく分からない。なんて言ったて今は寝起き。
「あ、後でまとめて先生から伺います…」
金髪の少し長い髪を直しながら返事をした。
「りょーかい」
そう軽く言われ、また難しい資料が手に戻ってきた。
「ありがとうございました。お気をつけてお戻りください。」
「はい」
フラフラとおぼつく足を必死に動かしながら、部屋を出た。
検査自体は思ったより早く終わった。もしかしたら、先週出れなかった講義に出ることが出来るかもしれない。そんな淡い期待を膨らませる。
--てか次って精神科だよなぁ。
先生には気にするなみたいに言われたけど、やっぱり人の目が気になる。可哀想と思われるのは何となく嫌だった。
でも精神科に行く以上、俺は元彼から逃げているだけではダメなのだ。
無意識に震える手足。翔太は立ちすくみ、動けなくなった。
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レントゲン撮ったことないので適当です!笑
脳の検査は3年前くらいの自分の体験を元に書いてみました!
医療関係者の方からしたらツッコミどころ満載かもしれませんが許してくださいー!!!
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