4 / 6
4.手を繋ぎたい①
しおりを挟むハロー皆さん。
最近長年好きだった幼馴染みに告白をして、晴れて恋人になれた宮田ヒロキです。
早くも倦怠期が来たかもしれません。なぜなら
『ハルカ、』
そう言ってそーっとハルカの手に自分の手を重ねようとした瞬間。
バシッ
『…え?』
『あっ、ごめ、いきなりだったから緊張しちゃった』
繋ごうとした瞬間手を振り払われたのだ。
その時は人がいなかったと言っても、学校内だったから断ったんだと思ってた。でもその後も手を繋ぎたいとやんわり言うと、何かと理由をつけて断られる。
『い、今は人が来ちゃうよ』
『緊張するから』
見事俺は玉砕中
最初はそんなもんかと思ってたけど、何回も断られるとやっぱりきゅっと心が締まる。
俺はただハルカと手を繋ぎたいだけなんだけどなぁ
今日もいつも通り一緒に帰る予定です。なので問い詰めます。何で手を繋いでくれないのかと、はぐらかすのかと、問い詰めます!!!!!
キーンコーンカーンコーン
「はい、それではこれで終わります。皆さん気をつけて帰ってね。」
ガヤガヤ
「ヒロキ、帰ろっか」
「うん」
ヒロキは返事をすると、筆箱と学校から渡った手紙を乱雑にリュックの中に入れた。
「…」
「…」
くだらない話をして帰るこの時間が何よりも大好き。でも今日は違う。俺がずっと無言だからハルカも何も喋らない。
こんな下校は初めてだった。
「ねぇ、ヒロk、、、」
「ハルカ」
ハルカが口を開いた瞬間、俺は遮るように名前を呼んだ。
「えっと、どしたの?」
自分の声が遮られたハルカは困惑している。それもそうだろう、俺はハルカにこんな態度とったことない。
「…あのさ」
ジャリッ
急ブレーキをかけるようにヒロキの足は止まる。
ドッドッドッド
--あー、なんで俺こんな緊張してんだろ。
「うん?」
俺に合わせるように止まってくれたハルカが不思議そうにこちらを見る。
「俺さ」
「手繋ぎたい。」
ねぇ、ハルカ。もうこれで逃げられないよ。毎回はぐらかすけど今回だけはもう逃がさない。
俺に手を繋がない理由を教えて?
20
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説

告白ゲームの攻略対象にされたので面倒くさい奴になって嫌われることにした
雨宮里玖
BL
《あらすじ》
昼休みに乃木は、イケメン三人の話に聞き耳を立てていた。そこで「それぞれが最初にぶつかった奴を口説いて告白する。それで一番早く告白オッケーもらえた奴が勝ち」という告白ゲームをする話を聞いた。
その直後、乃木は三人のうちで一番のモテ男・早坂とぶつかってしまった。
その日の放課後から早坂は乃木にぐいぐい近づいてきて——。
早坂(18)モッテモテのイケメン帰国子女。勉強運動なんでもできる。物静か。
乃木(18)普通の高校三年生。
波田野(17)早坂の友人。
蓑島(17)早坂の友人。
石井(18)乃木の友人。

突然現れたアイドルを家に匿うことになりました
雨宮里玖
BL
《あらすじ》
「俺を匿ってくれ」と平凡な日向の前に突然現れた人気アイドル凪沢優貴。そこから凪沢と二人で日向のマンションに暮らすことになる。凪沢は日向に好意を抱いているようで——。
凪沢優貴(20)人気アイドル。
日向影虎(20)平凡。工場作業員。
高埜(21)日向の同僚。
久遠(22)凪沢主演の映画の共演者。

攻められない攻めと、受けたい受けの話
雨宮里玖
BL
恋人になったばかりの高月とのデート中に、高月の高校時代の友人である唯香に遭遇する。唯香は遠慮なく二人のデートを邪魔して高月にやたらと甘えるので、宮咲はヤキモキして——。
高月(19)大学一年生。宮咲の恋人。
宮咲(18)大学一年生。高月の恋人。
唯香(19)高月の友人。性格悪。
智江(18)高月、唯香の友人。

俺の親友のことが好きだったんじゃなかったのかよ
雨宮里玖
BL
《あらすじ》放課後、三倉は浅宮に呼び出された。浅宮は三倉の親友・有栖のことを訊ねてくる。三倉はまたこのパターンかとすぐに合点がいく。きっと浅宮も有栖のことが好きで、三倉から有栖の情報を聞き出そうとしているんだなと思い、浅宮の恋を応援すべく協力を申し出る。
浅宮は三倉に「協力して欲しい。だからデートの練習に付き合ってくれ」と言い——。
攻め:浅宮(16)
高校二年生。ビジュアル最強男。
どんな口実でもいいから三倉と一緒にいたいと思っている。
受け:三倉(16)
高校二年生。平凡。
自分じゃなくて俺の親友のことが好きなんだと勘違いしている。

多分前世から続いているふたりの追いかけっこ
雨宮里玖
BL
執着ヤバめの美形攻め×絆されノンケ受け
《あらすじ》
高校に入って初日から桐野がやたらと蒼井に迫ってくる。うわ、こいつヤバい奴だ。関わってはいけないと蒼井は逃げる——。
桐野柊(17)高校三年生。風紀委員。芸能人。
蒼井(15)高校一年生。あだ名『アオ』。

親衛隊は、推しから『選ばれる』までは推しに自分の気持ちを伝えてはいけないルール
雨宮里玖
BL
エリート高校の親衛隊プラスα×平凡無自覚総受け
《あらすじ》
4月。平凡な吉良は、楯山に告白している川上の姿を偶然目撃してしまった。遠目だが二人はイイ感じに見えて告白は成功したようだった。
そのことで、吉良は二年間ずっと学生寮の同室者だった楯山に自分が特別な感情を抱いていたのではないかと思い——。
平凡無自覚な受けの総愛され全寮制学園ライフの物語。

からかわれていると思ってたら本気だった?!
雨宮里玖
BL
御曹司カリスマ冷静沈着クール美形高校生×貧乏で平凡な高校生
《あらすじ》
ヒカルに告白をされ、まさか俺なんかを好きになるはずないだろと疑いながらも付き合うことにした。
ある日、「あいつ間に受けてやんの」「身の程知らずだな」とヒカルが友人と話しているところを聞いてしまい、やっぱりからかわれていただけだったと知り、ショックを受ける弦。騙された怒りをヒカルにぶつけて、ヒカルに別れを告げる——。
葛葉ヒカル(18)高校三年生。財閥次男。完璧。カリスマ。
弦(18)高校三年生。父子家庭。貧乏。
葛葉一真(20)財閥長男。爽やかイケメン。

【BL】国民的アイドルグループ内でBLなんて勘弁してください。
白猫
BL
国民的アイドルグループ【kasis】のメンバーである、片桐悠真(18)は悩んでいた。
最近どうも自分がおかしい。まさに悪い夢のようだ。ノーマルだったはずのこの自分が。
(同じグループにいる王子様系アイドルに恋をしてしまったかもしれないなんて……!)
(勘違いだよな? そうに決まってる!)
気のせいであることを確認しようとすればするほどドツボにハマっていき……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる