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第三章
第十六話・ブロイラー饅頭
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「こやつたち、妾たちを狙っておるようじゃの。」
「そんなこと言ってる前にもう襲われたよ!」
桃羅はノイズで、からだをガードしている。騙流はダルマを固めてバットを作り、饅頭人を打っている。衣好花もワンランク軽くした剣を振り回して守っている。白弦は風魔法で、饅頭人を寄せ付けない。『饅頭コワい!』と叫んで逃げ回る楡浬以外はさかんに防御している。
饅頭人は全員がいったん集まり、何事かを相談するような素振りを見せた。その直後、楡浬たちへの攻撃をピタリと止めた。さらに丸い手に何かを手にしている。それを白弦たちに示した。
「これは饅頭じゃないか!いったい何をしようというのじゃ。」
睨みつける白弦に対して、饅頭人は軽く手を上下に揺らした。
「まさか、これを食えというのか。戦闘して、ちょうど腹が減っていたところじゃ。よだれタラリ。ガツガツ。うまい。甘さが適度じゃ!」
饅頭を食べ始めた白弦を見て、楡浬以外の全員が饅頭を口にし始めた。
「これはうまい。止まらない、やめられない、饅頭デヴィになっても構わんぞ!」
楡浬だけは『饅頭コワい!でもこの光景見たことあるわ。』と言って、貪る仲間の後ろでうずくまっていた。
饅頭人は次々と饅頭を白弦たちに振る舞う。
「わんこ饅頭じゃ!ブロイラー饅頭じゃ!」
両手に饅頭を持ち、口は饅頭が溢れんばかりになっている白弦たち。からだが饅頭のように大きく丸くなっていく。
「満腹じゃ。もう動けないぞ。」
すでに楡浬以外が動けなくなっていた。
『がああああ。』
饅頭人たちが一気に白弦たちを襲った。
「しまった。こやつら、妾たちを太らせて動けなくしてから食べるという作戦だったのじゃ。なんたる策士!」
「そんな下らない策にハマるなんて、タダのバカじゃない。」
「そちは饅頭がコワくて、食わなかっただけじゃろうが。」
楡浬の揶揄に反論しているうちにデヴィ化した白弦たち全員が饅頭人の餌食になってしまった。
饅頭人はひとり残された楡浬との距離を詰め始めた。
「キャー、饅頭コワい!」
楡浬に与えられた行動は悲鳴を上げることだけだった。
蝦蟇口を大きく開けた饅頭人が、楡浬の頭を真っ暗にしたその時。
饅頭人全員のからだが小刻みに揺れて周囲の空気を動かしている。
『防御は最小の攻撃だよ。それじゃ、こいつらは倒せないからね。』
空気の振動が音に鳴って、桃羅の声が楡浬に届いた。
『ぐああああああああ。』
饅頭人全員が頭を前後左右に揺すっている。
徐々に饅頭人のからだが溶けていく。
「そんなこと言ってる前にもう襲われたよ!」
桃羅はノイズで、からだをガードしている。騙流はダルマを固めてバットを作り、饅頭人を打っている。衣好花もワンランク軽くした剣を振り回して守っている。白弦は風魔法で、饅頭人を寄せ付けない。『饅頭コワい!』と叫んで逃げ回る楡浬以外はさかんに防御している。
饅頭人は全員がいったん集まり、何事かを相談するような素振りを見せた。その直後、楡浬たちへの攻撃をピタリと止めた。さらに丸い手に何かを手にしている。それを白弦たちに示した。
「これは饅頭じゃないか!いったい何をしようというのじゃ。」
睨みつける白弦に対して、饅頭人は軽く手を上下に揺らした。
「まさか、これを食えというのか。戦闘して、ちょうど腹が減っていたところじゃ。よだれタラリ。ガツガツ。うまい。甘さが適度じゃ!」
饅頭を食べ始めた白弦を見て、楡浬以外の全員が饅頭を口にし始めた。
「これはうまい。止まらない、やめられない、饅頭デヴィになっても構わんぞ!」
楡浬だけは『饅頭コワい!でもこの光景見たことあるわ。』と言って、貪る仲間の後ろでうずくまっていた。
饅頭人は次々と饅頭を白弦たちに振る舞う。
「わんこ饅頭じゃ!ブロイラー饅頭じゃ!」
両手に饅頭を持ち、口は饅頭が溢れんばかりになっている白弦たち。からだが饅頭のように大きく丸くなっていく。
「満腹じゃ。もう動けないぞ。」
すでに楡浬以外が動けなくなっていた。
『がああああ。』
饅頭人たちが一気に白弦たちを襲った。
「しまった。こやつら、妾たちを太らせて動けなくしてから食べるという作戦だったのじゃ。なんたる策士!」
「そんな下らない策にハマるなんて、タダのバカじゃない。」
「そちは饅頭がコワくて、食わなかっただけじゃろうが。」
楡浬の揶揄に反論しているうちにデヴィ化した白弦たち全員が饅頭人の餌食になってしまった。
饅頭人はひとり残された楡浬との距離を詰め始めた。
「キャー、饅頭コワい!」
楡浬に与えられた行動は悲鳴を上げることだけだった。
蝦蟇口を大きく開けた饅頭人が、楡浬の頭を真っ暗にしたその時。
饅頭人全員のからだが小刻みに揺れて周囲の空気を動かしている。
『防御は最小の攻撃だよ。それじゃ、こいつらは倒せないからね。』
空気の振動が音に鳴って、桃羅の声が楡浬に届いた。
『ぐああああああああ。』
饅頭人全員が頭を前後左右に揺すっている。
徐々に饅頭人のからだが溶けていく。
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