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第三章

第十二部分

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刑務所ではルーティンワークのひとつとして、ボランティア活動をおこなっている。基本的に刑期を終えた受刑者が社会復帰を果たすためのものである。しかし、真の目的は、受刑者にシャバの空気に触れさせて、早く元の世界に戻りたい、そのためには、真面目に刑務所で過ごしたいという動機付けである。なお、ウインピアには外部で魔法が使えないように魔法使用拘束がかけられていた。それは牢獄内にかけられている魔法を使えなくなるシステムと同じ仕組みである。その手法は極秘とされている。
牢屋の連絡係になっているメラニアが他のメンバーに向けて簡単に説明した。
「今回のAVは、学校の清掃という仕事です。これからこの4人でとある高校に向かうのですわ。」
4人はグレーと黒の横ストライプのツナギ姿になっている。
ウィンピアは今回も驚愕して、震えている。
「AV!?今度こそ、本当にAV撮影なの?しかもこんな服でプレイなんて。」
ウィンピアにツナギの色はわからないが、形が作業服であることは認知されていた。
「撮影はあるかどうか、わかりませんが、ちゃんと仕事をしたという証拠を残すという意味で、撮影は有効かもしれませんわ。」
ちなみに、AVとはActionVolunteerのことである。
眉根をへの字にした美保詩が、エリザベスに問い質した。
「学校の掃除をするなんてって、聞いてないよ。ほしはそんなことをするためにここに来たんじゃないのに。学校って、どこにあるのよ。」
清掃にかかる質問はメラニアにすべきなのであるが、魔法少女に質問することは憚れたのである。
「高貴なオラに聞くんじゃないべ。でも新入りに免じて許してやるべ。学校はこの刑務所のすぐ近くだべ。そこはいつも刑務所からの清掃を受け入れてくれてるべ。だから学校側は受刑者による清掃に慣れてるべ。但し、学校の生徒には一部を除いて、受刑者が清掃しているとは知らされていないべ。つまり、大多数の生徒は、一般業者が行っていると思っているんだべ。」
「さあ、みなさま。AV活動に行きますわよ。」
「みんなは平気なんだ。AV、嫌だよ~。」
ウィンピアは、泣く泣くついていった。
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