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第二章

第十一部分

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「な、何が起こってるんだよ?ムチ打ちで快感?全然わからないシチュエーションだよ!」
ドMは当事者にしか理解できない、複雑怪奇な人間の性癖である。一方、ドSは数多くの人間に装備された本能である。食料や領土などの争いが、絶えずいつの時代にも存在することがそれを証明している。
仮に願いをかなえることができないとしても、魔法を使ったフリをするという、その場凌ぎの機転という疑似魔法はウィンピアにはなかった。
「願いをかなえることはできないんなら、それはいらないべ。」
エリザベスはメラニアに小さな視線を送ると、メラニアはゆっくりとウィンピアの方に向い、ダルマ落としのように、座布団を一気に撤去した。ウィンピアはあえなく、床に転落したが、幸いカーペットの弾力で、軽く腰を打った程度で済んだ。
「オラは願いのために、軽犯罪を犯してここに来たのに。」
「お嬢様。可憐な女子高生の凌辱は軽犯罪ではありません。むしろ、この牢屋で済んだのは、お嬢様のトランプ家の政治力によるものですわ。ワタクシの実家もかつてはこのように些細なことは右から左へ処理できましたけど。」
「うるさいべ、メラニア!落ちぶれたバイデン家にノスタルジアを感じてすがるのはあさましいべ。」
メラニアは唇を噛み締めただけで、反論はしなかった。
「さて、ウィンピアをどう使うかについてだべ。味わってみたいという気持ちはあるけど、毒かも知れないべ。」
「た、助かった!」
ウィンピアは胸を撫で下ろして、緊張させていた筋肉を弛緩させた。
「それはゲテモノ中のゲテモノと定義できるべ。だから、他の美少女を食べ尽くしたら、最後に命を懸けて食するだべ。それまで取り置きしておくとするだべ。」
「えっ?・・・。やっぱりAV的な行為に走るってこと!?」
エリザベスはニヤリと猥雑に視線を送っただけであとは顎に手を当てて窓の外を眺めていた。
この牢屋に窓はあるが、開く構造にはなっていない。
「ではメラニア。いつもの確認事項を試すとするべ。」
「わかりました、お嬢様。まずはこれですわ。」
メラニアはこれみよがしに、長い紐のようなものを取り出した。その形状は正確にウィンピアに伝わった。
「ロ、ロープなの?まさか、あたしを縛って、AV街道まっしぐら?」
「その通りですわ。ウィンピア樣、覚悟を決めてくださいませ。」
メラニアは紐をウィンピアの胸に当てた
「ひゃあ!」
「上から85、58、87です。実に均整の取れた魔法少女バディですわ。ちょっとムカッ。」
イラついた表情のメラニアと対照的にエリザベスはエビス顔になった。
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