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第二章
第六部分
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「はいはい、わかりましたわ、エリザベスお嬢様。私のバイデンの家では、だらしない者は邸内への入室を許可してなかったものですから。」
ややぞんざいに答えたメラニア。視線は斜め先の宙に置いている。
「ふん。元令嬢が貴族風を吹かしてるべ。そんなことだから、家が没落して、トランプ家に引き取られたんだべ。」
「そうですね。大変失礼しましたわ。元はメイドの、エリザベス樣。」
エリザベスは、服と同じような金ピカの椅子に腰を掛けている。膝はやや開き気味であり、あまり上品には見えない。
「元は、なんだべ?」
「いえ、なんでもありませんわ。ウィンピア樣、さあ、こちらへどうぞですわ。」
「ウィンピア樣、こちらの雛壇へどうぞ。」
メラニアが恭しくウィンピアを案内した。雛壇と言ってもお笑い長寿番組のように、座布団を10枚重ねただけのものである。さらにその後ろには、金屏風が飾ってあるが、光沢はほとんどなく、安物のようである。
ウィンピアには座布団雛壇は見えない。何かが積んであるということがわかっただけである。
「あの山らしき物の上に、乗せられて、ナニかをしろと言うの?まさかのストリップサービス!?」
AV的なこととトリップとリップサービスとの複合掛詞で、一種のカムフラージュである。
ウィンピアの手錠はすでに外されており、魔法での防御をしようとしたが、当然ながら魔法制御システムが働いており、魔法は使えなかった。
ウィンピアが魔法を使いたいと思った理由。それはエリザベスたちから、ねっとりベタついた欲望、欲情のようなものが強く流れてきて、肌がピリピリと痛かったからである。
「メラニア。魔法少女は、犬以下ってことだべ?」
「そのように、言われてますわ。ですから、そこには、ソレを張っております。」
「もし、あのウワサが本当なら、ぐへへ、だべ。」
「ウィンピア樣。さあ、遠慮なくこちらにお座りくださいませ。」
「えっ、でも罪人の立場で、そんな高いところなんて、畏れ多いっていうか、なんて言うか。」
ややぞんざいに答えたメラニア。視線は斜め先の宙に置いている。
「ふん。元令嬢が貴族風を吹かしてるべ。そんなことだから、家が没落して、トランプ家に引き取られたんだべ。」
「そうですね。大変失礼しましたわ。元はメイドの、エリザベス樣。」
エリザベスは、服と同じような金ピカの椅子に腰を掛けている。膝はやや開き気味であり、あまり上品には見えない。
「元は、なんだべ?」
「いえ、なんでもありませんわ。ウィンピア樣、さあ、こちらへどうぞですわ。」
「ウィンピア樣、こちらの雛壇へどうぞ。」
メラニアが恭しくウィンピアを案内した。雛壇と言ってもお笑い長寿番組のように、座布団を10枚重ねただけのものである。さらにその後ろには、金屏風が飾ってあるが、光沢はほとんどなく、安物のようである。
ウィンピアには座布団雛壇は見えない。何かが積んであるということがわかっただけである。
「あの山らしき物の上に、乗せられて、ナニかをしろと言うの?まさかのストリップサービス!?」
AV的なこととトリップとリップサービスとの複合掛詞で、一種のカムフラージュである。
ウィンピアの手錠はすでに外されており、魔法での防御をしようとしたが、当然ながら魔法制御システムが働いており、魔法は使えなかった。
ウィンピアが魔法を使いたいと思った理由。それはエリザベスたちから、ねっとりベタついた欲望、欲情のようなものが強く流れてきて、肌がピリピリと痛かったからである。
「メラニア。魔法少女は、犬以下ってことだべ?」
「そのように、言われてますわ。ですから、そこには、ソレを張っております。」
「もし、あのウワサが本当なら、ぐへへ、だべ。」
「ウィンピア樣。さあ、遠慮なくこちらにお座りくださいませ。」
「えっ、でも罪人の立場で、そんな高いところなんて、畏れ多いっていうか、なんて言うか。」
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