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第一章
第二十五部分
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「この勝負では、バトル結果だけでなく、他者の援助行為があれば負けだからね。」
「助けって、そこにひとりいるだけじゃない。」
「あたしなら勝っていても、真っ先にお兄ちゃんに助けてもらうかもしれないから、これはあんたに対するハンディよ。お兄ちゃんには『初夜の鐘鳴らし』のお手伝いを毎日してほしいんだけど。」
「するか!それに毎日初夜って変だろ。」
「先生はいつも取れたて新鮮野菜だから、毎日でも大丈夫だよ!特に『朝一の朝市』がお得だよ。」
「どこ安売りスーパーだよ。言ってる意味がわからねえ。」
大悟の言葉をスルーして、桃羅が声高らかに宣言した。
「最初の勝負は『どきッ!女だらけの水着脱がし対決!』だよ。」
「何よ、そのタイトル。すごく怪しんだけど。てか、セクハラそのものじゃないの?」
「そうよ。せっかくお兄ちゃんがそこにいるんだから、セクシーなあたしの姿を見せてやらないと。ねえ、お兄ちゃん。」
「おい。どうしてそんなものをオレが見ないといけないんだ。教師とはいえ、実の妹のあられもない姿を見せられる可能性があるところにいるのはマズいんじゃないか?」
「そんな照れちゃって。お兄ちゃんのエッチ!」
「リアクション違わくね?」
「それではお兄ちゃんの言動を軽くスルーしてゲームスタート!」
プールにロープを張り、真ん中には大きなビート板がふたつ並べられている。
ユリと桃羅は手に茶色のバットを持っている。それだけではなく、ふたりの周囲には、スコップ、フォーク、カマ、手裏剣、刀などいろんな道具、もとい凶器が置かれている。
「さあ、これで全力で脱いでもらうよ。十枚でも百枚でも脱ぎまくり祭だよ!」
「二枚しかないのに。」
水着になると、特定部位のボリューム勝負が一般的で壊滅的な格下相手に、桃羅の大勝利は確定してる。そのせいか、ユリはひどく不機嫌である。
「さあ、このシマで戦うんだよ。ルールは単純明快。あたしたちは頭にハチマキを付けているからわかるよね。あたしが赤、あんたが白だけど。」
「昔ながらのくだらないバトルね。そのハチマキを取ったら勝ちってことでしょ。」
「だからシロウトはダメなんだよ。このバトルはお兄ちゃんサービス目的なんだよ。」
「そんなの聞いてないわ。」
「地球はお兄ちゃんを衛星として、あたしを中心に回ってるんだから。」
「まるで自己チューな意見具申だわ。」
「最大のほめ言葉だね。それで、お兄ちゃんを喜ばせるべく、水着を脱がせた方が勝ちということだよ。つまり相手をポロリさせたら勝ちってわけ。」
「なにそれ!タダのお色気番組じゃない。それもかなり下劣な。」
「そうだよ。あたしと勝負するというのはそういうことだよ。それでは、ゲームスタート!ウリウリ、ウリウリ~。」
桃羅はゾンビのように両手を前に出し、ユリに近づく。ゲームに慣れているのか、左右に自在に動いて数秒間で、ユリを板の隅に追い込んだ。そこで、剣で大上段からユリの頭を叩いた。これは流血必至か?
「痛い!」
ユリの悲鳴がプールにこだました。プールは毒々しい色に染まった。大量出血で、プールの水面は茶色に変わった。どうして茶色なのか?
「何痛がってるんだよ?あたしの右手を見なよ。」
しゃがみこんでいたユリが、母親にイタズラを叱られた小学生のように頭を上げると、桃羅の手には何も握られていない。
「助けって、そこにひとりいるだけじゃない。」
「あたしなら勝っていても、真っ先にお兄ちゃんに助けてもらうかもしれないから、これはあんたに対するハンディよ。お兄ちゃんには『初夜の鐘鳴らし』のお手伝いを毎日してほしいんだけど。」
「するか!それに毎日初夜って変だろ。」
「先生はいつも取れたて新鮮野菜だから、毎日でも大丈夫だよ!特に『朝一の朝市』がお得だよ。」
「どこ安売りスーパーだよ。言ってる意味がわからねえ。」
大悟の言葉をスルーして、桃羅が声高らかに宣言した。
「最初の勝負は『どきッ!女だらけの水着脱がし対決!』だよ。」
「何よ、そのタイトル。すごく怪しんだけど。てか、セクハラそのものじゃないの?」
「そうよ。せっかくお兄ちゃんがそこにいるんだから、セクシーなあたしの姿を見せてやらないと。ねえ、お兄ちゃん。」
「おい。どうしてそんなものをオレが見ないといけないんだ。教師とはいえ、実の妹のあられもない姿を見せられる可能性があるところにいるのはマズいんじゃないか?」
「そんな照れちゃって。お兄ちゃんのエッチ!」
「リアクション違わくね?」
「それではお兄ちゃんの言動を軽くスルーしてゲームスタート!」
プールにロープを張り、真ん中には大きなビート板がふたつ並べられている。
ユリと桃羅は手に茶色のバットを持っている。それだけではなく、ふたりの周囲には、スコップ、フォーク、カマ、手裏剣、刀などいろんな道具、もとい凶器が置かれている。
「さあ、これで全力で脱いでもらうよ。十枚でも百枚でも脱ぎまくり祭だよ!」
「二枚しかないのに。」
水着になると、特定部位のボリューム勝負が一般的で壊滅的な格下相手に、桃羅の大勝利は確定してる。そのせいか、ユリはひどく不機嫌である。
「さあ、このシマで戦うんだよ。ルールは単純明快。あたしたちは頭にハチマキを付けているからわかるよね。あたしが赤、あんたが白だけど。」
「昔ながらのくだらないバトルね。そのハチマキを取ったら勝ちってことでしょ。」
「だからシロウトはダメなんだよ。このバトルはお兄ちゃんサービス目的なんだよ。」
「そんなの聞いてないわ。」
「地球はお兄ちゃんを衛星として、あたしを中心に回ってるんだから。」
「まるで自己チューな意見具申だわ。」
「最大のほめ言葉だね。それで、お兄ちゃんを喜ばせるべく、水着を脱がせた方が勝ちということだよ。つまり相手をポロリさせたら勝ちってわけ。」
「なにそれ!タダのお色気番組じゃない。それもかなり下劣な。」
「そうだよ。あたしと勝負するというのはそういうことだよ。それでは、ゲームスタート!ウリウリ、ウリウリ~。」
桃羅はゾンビのように両手を前に出し、ユリに近づく。ゲームに慣れているのか、左右に自在に動いて数秒間で、ユリを板の隅に追い込んだ。そこで、剣で大上段からユリの頭を叩いた。これは流血必至か?
「痛い!」
ユリの悲鳴がプールにこだました。プールは毒々しい色に染まった。大量出血で、プールの水面は茶色に変わった。どうして茶色なのか?
「何痛がってるんだよ?あたしの右手を見なよ。」
しゃがみこんでいたユリが、母親にイタズラを叱られた小学生のように頭を上げると、桃羅の手には何も握られていない。
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