20 / 34
絶望
しおりを挟む
ミラルカはうずくまり、生まれて初めて絶望を知った。上を見ると壁や天井が押し寄せてくるように思う。何もかもがミラルカに迫ってくる。吐き出したい欲情にかられ、ミラルカはレンガの壁を素手で力一杯たたいた。その時、ベッドの横のレンガがぎぎっと動いて、人が一人通れるほどの穴が開いた。ミラルカははっと身をこわばらせた。風が通り、人の気配がしたと思うと、ダノン王弟が入ってきた。
「やあ、くつろいでいるかね。お前とキースめが出来ていたとは信じられん」
にこやかな顔が次第に険しくなり、凄い勢いでダノンはミラルカを罵倒し始めた。聞くに堪えない罵詈雑言はひどくミラルカを傷つけたが、ミラルカは冷たい顔で聞いていた。
「あの奴隷腹め。これまでかわいがり取り立ててやった恩も忘れてなんというざまだ。飼い犬に手を噛まれるとはこの事だ。やはり奴隷の子には山賊の娘がお似合いか」
明らかにダノンはミラルカに嫉妬をしている。やにわにダノンは鞭を取り出してミラルカの細い体を打った。いつの間にか幾つかの影がミラルカの足に鎖玉をつけた。体は自由だが、鞭から逃げる事が出来なかった。嫉妬に狂ったダノンは力の限りミラルカを打ち続けた。
「お前のような奴はこの牢の下に飼ってある妖魔獣にくれてやる。生きながら引き裂かれはらわたを食いやぶられるがいい。その様をキースの奴にじっくりと見せてやる。あの美しい顔が青ざめるのもまた一興であろう」
ミラルカの奇麗な肌に幾筋もの傷が入り、赤く腫れる。額の傷が裂けて、また血が噴き出してきた。ミラルカは痛さと屈辱に目がくらむ思いがした。それでも歯をくいしばり声もあげない。ダノンはそんなミラルカがはがゆく、憎しみが増す。息をきらしなが鞭打つ彼の顔は醜悪であった。瞳は恍惚に揺れ集点が合ってはいず、口の回りは涎でべたべたである。 豊満な指が虫のようにうごめき、鞭を操る。その過激でむごい仕打ちに、慣れている影でさえ顔を背けた。地下牢にはいつまでもミラルカの呻き声と鞭の音が響いていた。
カ-タは魔道師の部屋で待遇されていた。豪勢な料理や酒を出され、目を丸くして恐縮していた。
「どうした。第十五級魔法人カ-タよ。ゆるりと過ごせよ。お前の功績にはダノン王弟様が随分お喜びじゃ。お前はすぐに宮廷魔道師の資格が与えられ、このジユダで思うがままに力を発揮できるぞ」
ナス魔道師は珍しく機嫌のよい様子であり、カ-タを褒め称えた。
「しかし、ナス様。私はわずかな術しか持たない下っ端の魔法人です。それにあの」
「分かっておる。用が済んだらあの石は返してやる。のうカ-タ。魔法人の修業は辛いであろう。お前が望めばありとあらゆる術が使えるようにしてやる。今のようにわずかな治癒やまやかしの術だけでなく、もっと強い力が簡単に手にはいるのじゃ。今少し辛抱してくれよ」
そう言ってナスは部屋を出ていった。カ-タは落ち着かぬふうに部屋を見渡した。魔法人には似つかわしくない絨毯や大理石の置物、ふわふわの寝床の側には大きな姿見がある。 鏡に映ったカ-タは自分がなんとみすぼらしい、哀れな魔法人なのだろうと思った。
一生のうちでこんな部屋で過ごす事は二度とないだろう。(シドやミラルカはどうしているのだろう。何故離されたのだろう。)
ぼんやりと考えた。レイラの事も気にかかるが、目の前のきらびやかな世界からも目が離せない。このままここで気楽に暮らしてもいいな、などとけしからん事を考えてカ-タは食事に手をつけた。
シドは一番惨めな身であった。ダノン王弟の部屋で窮屈な鳥籠にいれられていた。首につけていた石を取るのに、首根っこをつかまれて、彼はひどくプライドが傷付いた。すぐ側でナスが意地悪く笑う。
「居心地はどうじゃ。シドよ。よく似合っておるぞ。」
「ナス様にお合いするのにこのような姿で申し訳ないですな」
「わしは気にせんよ。鳥はやはり鳥籠が似合うという事じゃ」
「カ-タとミラルカはどこです」
「心配するな。カ-タは気持ちよくくつろいでおる。ミラルカという娘はひどくダノン様の怒りをかって、地下牢におるわ。いずれダノン様のなぐさみ物になって処刑されるであろう。あの娘も生きる望みを捨てておる。カ-タは宮廷魔道師になり、お前にもなにか地位を与えてやろう」
シドはいかにも汚らわしそうに、
「カ-タも私もそんな地位なぞいりませぬ。我々はまっとうな魔法人、陰謀にかかわるのはごめんですな」
と言った。ナスはひっひと笑って、
「そうかの、お前はともかくカ-タは喜んでおるぞ。単純なだけに無気力の術にかかりやすいわ。あの娘もな」
シドの前でカ-タの姿を映して見せた。カ-タは必死でごちそうを食べ酒を飲んでいた。「カ-タに術をかけ、ごちそうや地位で精神に障害を与えるとはひどいお人だ」
「わしのせいかの。カ-タ自身の弱さではないのか。人は誰もが欲をもっておる、聖人君子を気取っていても人間など皆同じじゃ。地位も名誉も金も欲しい。お前とて願いはあるであろう。のう、第一級魔法人のシドよ。人間の姿に戻りたいとは思わぬか」
ナスは一番痛い所を突かれて黙り込んだ。彼はかつては西妖魔で、ロブ伯爵の弟子としてギランとともに仕えていたのである。意気揚々と修業に励み、栄誉ある未来を夢見ていたのである。
「血気盛んな若い者の事、ギルオン妖魔王の姿に近づこうとした罪で魔鳥にされてから、まだ許されん。いつまで鳥の姿でおるつもりかの。我らの願いが成功すればすぐにでも元の姿に戻してやるが」
シドは黙ったまま考えている。確かに、人の姿に戻りたいという願いはある。鳥の姿で一生を終えるなどごめんだ。しかし敬愛するロブ伯爵を裏切る事もシドには辛かった。
「こうやって人の弱みをついてサダ様も誘い出したのですね」
「そうとも、奴はわし同様にロブ伯が嫌いでな。簡単に乗ってきた。さあ、どうする。我らに味方せよ。そうすれば自由、断るなら鳥籠の中じゃ。一生な」
シドは頷いた。外に出る事が出来ればまた逃げる手だてもあるだろう。
「分かりました。私は自由になりたい」
ナスは満足気に笑って振り返った。
「やあ、くつろいでいるかね。お前とキースめが出来ていたとは信じられん」
にこやかな顔が次第に険しくなり、凄い勢いでダノンはミラルカを罵倒し始めた。聞くに堪えない罵詈雑言はひどくミラルカを傷つけたが、ミラルカは冷たい顔で聞いていた。
「あの奴隷腹め。これまでかわいがり取り立ててやった恩も忘れてなんというざまだ。飼い犬に手を噛まれるとはこの事だ。やはり奴隷の子には山賊の娘がお似合いか」
明らかにダノンはミラルカに嫉妬をしている。やにわにダノンは鞭を取り出してミラルカの細い体を打った。いつの間にか幾つかの影がミラルカの足に鎖玉をつけた。体は自由だが、鞭から逃げる事が出来なかった。嫉妬に狂ったダノンは力の限りミラルカを打ち続けた。
「お前のような奴はこの牢の下に飼ってある妖魔獣にくれてやる。生きながら引き裂かれはらわたを食いやぶられるがいい。その様をキースの奴にじっくりと見せてやる。あの美しい顔が青ざめるのもまた一興であろう」
ミラルカの奇麗な肌に幾筋もの傷が入り、赤く腫れる。額の傷が裂けて、また血が噴き出してきた。ミラルカは痛さと屈辱に目がくらむ思いがした。それでも歯をくいしばり声もあげない。ダノンはそんなミラルカがはがゆく、憎しみが増す。息をきらしなが鞭打つ彼の顔は醜悪であった。瞳は恍惚に揺れ集点が合ってはいず、口の回りは涎でべたべたである。 豊満な指が虫のようにうごめき、鞭を操る。その過激でむごい仕打ちに、慣れている影でさえ顔を背けた。地下牢にはいつまでもミラルカの呻き声と鞭の音が響いていた。
カ-タは魔道師の部屋で待遇されていた。豪勢な料理や酒を出され、目を丸くして恐縮していた。
「どうした。第十五級魔法人カ-タよ。ゆるりと過ごせよ。お前の功績にはダノン王弟様が随分お喜びじゃ。お前はすぐに宮廷魔道師の資格が与えられ、このジユダで思うがままに力を発揮できるぞ」
ナス魔道師は珍しく機嫌のよい様子であり、カ-タを褒め称えた。
「しかし、ナス様。私はわずかな術しか持たない下っ端の魔法人です。それにあの」
「分かっておる。用が済んだらあの石は返してやる。のうカ-タ。魔法人の修業は辛いであろう。お前が望めばありとあらゆる術が使えるようにしてやる。今のようにわずかな治癒やまやかしの術だけでなく、もっと強い力が簡単に手にはいるのじゃ。今少し辛抱してくれよ」
そう言ってナスは部屋を出ていった。カ-タは落ち着かぬふうに部屋を見渡した。魔法人には似つかわしくない絨毯や大理石の置物、ふわふわの寝床の側には大きな姿見がある。 鏡に映ったカ-タは自分がなんとみすぼらしい、哀れな魔法人なのだろうと思った。
一生のうちでこんな部屋で過ごす事は二度とないだろう。(シドやミラルカはどうしているのだろう。何故離されたのだろう。)
ぼんやりと考えた。レイラの事も気にかかるが、目の前のきらびやかな世界からも目が離せない。このままここで気楽に暮らしてもいいな、などとけしからん事を考えてカ-タは食事に手をつけた。
シドは一番惨めな身であった。ダノン王弟の部屋で窮屈な鳥籠にいれられていた。首につけていた石を取るのに、首根っこをつかまれて、彼はひどくプライドが傷付いた。すぐ側でナスが意地悪く笑う。
「居心地はどうじゃ。シドよ。よく似合っておるぞ。」
「ナス様にお合いするのにこのような姿で申し訳ないですな」
「わしは気にせんよ。鳥はやはり鳥籠が似合うという事じゃ」
「カ-タとミラルカはどこです」
「心配するな。カ-タは気持ちよくくつろいでおる。ミラルカという娘はひどくダノン様の怒りをかって、地下牢におるわ。いずれダノン様のなぐさみ物になって処刑されるであろう。あの娘も生きる望みを捨てておる。カ-タは宮廷魔道師になり、お前にもなにか地位を与えてやろう」
シドはいかにも汚らわしそうに、
「カ-タも私もそんな地位なぞいりませぬ。我々はまっとうな魔法人、陰謀にかかわるのはごめんですな」
と言った。ナスはひっひと笑って、
「そうかの、お前はともかくカ-タは喜んでおるぞ。単純なだけに無気力の術にかかりやすいわ。あの娘もな」
シドの前でカ-タの姿を映して見せた。カ-タは必死でごちそうを食べ酒を飲んでいた。「カ-タに術をかけ、ごちそうや地位で精神に障害を与えるとはひどいお人だ」
「わしのせいかの。カ-タ自身の弱さではないのか。人は誰もが欲をもっておる、聖人君子を気取っていても人間など皆同じじゃ。地位も名誉も金も欲しい。お前とて願いはあるであろう。のう、第一級魔法人のシドよ。人間の姿に戻りたいとは思わぬか」
ナスは一番痛い所を突かれて黙り込んだ。彼はかつては西妖魔で、ロブ伯爵の弟子としてギランとともに仕えていたのである。意気揚々と修業に励み、栄誉ある未来を夢見ていたのである。
「血気盛んな若い者の事、ギルオン妖魔王の姿に近づこうとした罪で魔鳥にされてから、まだ許されん。いつまで鳥の姿でおるつもりかの。我らの願いが成功すればすぐにでも元の姿に戻してやるが」
シドは黙ったまま考えている。確かに、人の姿に戻りたいという願いはある。鳥の姿で一生を終えるなどごめんだ。しかし敬愛するロブ伯爵を裏切る事もシドには辛かった。
「こうやって人の弱みをついてサダ様も誘い出したのですね」
「そうとも、奴はわし同様にロブ伯が嫌いでな。簡単に乗ってきた。さあ、どうする。我らに味方せよ。そうすれば自由、断るなら鳥籠の中じゃ。一生な」
シドは頷いた。外に出る事が出来ればまた逃げる手だてもあるだろう。
「分かりました。私は自由になりたい」
ナスは満足気に笑って振り返った。
0
お気に入りに追加
78
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
真実の愛は、誰のもの?
ふまさ
恋愛
「……悪いと思っているのなら、く、口付け、してください」
妹のコーリーばかり優先する婚約者のエディに、ミアは震える声で、思い切って願いを口に出してみた。顔を赤くし、目をぎゅっと閉じる。
だが、温かいそれがそっと触れたのは、ミアの額だった。
ミアがまぶたを開け、自分の額に触れた。しゅんと肩を落とし「……また、額」と、ぼやいた。エディはそんなミアの頭を撫でながら、柔やかに笑った。
「はじめての口付けは、もっと、ロマンチックなところでしたいんだ」
「……ロマンチック、ですか……?」
「そう。二人ともに、想い出に残るような」
それは、二人が婚約してから、六年が経とうとしていたときのことだった。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】愛も信頼も壊れて消えた
miniko
恋愛
「悪女だって噂はどうやら本当だったようね」
王女殿下は私の婚約者の腕にベッタリと絡み付き、嘲笑を浮かべながら私を貶めた。
無表情で吊り目がちな私は、子供の頃から他人に誤解される事が多かった。
だからと言って、悪女呼ばわりされる筋合いなどないのだが・・・。
婚約者は私を庇う事も、王女殿下を振り払うこともせず、困った様な顔をしている。
私は彼の事が好きだった。
優しい人だと思っていた。
だけど───。
彼の態度を見ている内に、私の心の奥で何か大切な物が音を立てて壊れた気がした。
※感想欄はネタバレ配慮しておりません。ご注意下さい。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結160万pt】王太子妃に決定している公爵令嬢の婚約者はまだ決まっておりません。王位継承権放棄を狙う王子はついでに側近を叩き直したい
宇水涼麻
恋愛
ピンク髪ピンク瞳の少女が王城の食堂で叫んだ。
「エーティル様っ! ラオルド様の自由にしてあげてくださいっ!」
呼び止められたエーティルは未来の王太子妃に決定している公爵令嬢である。
王太子と王太子妃となる令嬢の婚約は簡単に解消できるとは思えないが、エーティルはラオルドと婚姻しないことを軽く了承する。
その意味することとは?
慌てて現れたラオルド第一王子との関係は?
なぜこのような状況になったのだろうか?
ご指摘いただき一部変更いたしました。
みなさまのご指摘、誤字脱字修正で読みやすい小説になっていっております。
今後ともよろしくお願いします。
たくさんのお気に入り嬉しいです!
大変励みになります。
ありがとうございます。
おかげさまで160万pt達成!
↓これよりネタバレあらすじ
第一王子の婚約解消を高らかに願い出たピンクさんはムーガの部下であった。
親類から王太子になることを強要され辟易しているが非情になれないラオルドにエーティルとムーガが手を差し伸べて王太子権放棄をするために仕組んだのだ。
ただの作戦だと思っていたムーガであったがいつの間にかラオルドとピンクさんは心を通わせていた。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
貴方もヒロインのところに行くのね? [完]
風龍佳乃
恋愛
元気で活発だったマデリーンは
アカデミーに入学すると生活が一変し
てしまった
友人となったサブリナはマデリーンと
仲良くなった男性を次々と奪っていき
そしてマデリーンに愛を告白した
バーレンまでもがサブリナと一緒に居た
マデリーンは過去に決別して
隣国へと旅立ち新しい生活を送る。
そして帰国したマデリーンは
目を引く美しい蝶になっていた
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる