孤高(笑)の薔薇悪役の話

イェ

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本編

10本目 可愛い

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さあ挨拶は終わり急に次の日になる、始まったぼっち生活、さあ終わりだぼっち生活、二言目に終わりを告げた理由は分かるだろう
俺の隣にずっとベルセンルクセスティンがいるのだ。ベルセンルクセスティンがいるということはクライムシクトリアも居るということ、つまり必然的にぼっちではなくなってしまう。ベルセンルクセスティンは相変わらずふやけそうなほど眩しい笑みで『セスと呼んで欲しい』『一緒にお昼を食べないか?』『次は別教室のようだ、共に行こう』とたいへん塩な俺に話しかけ続け、その隣でクライムシクトリアは『ご主人様ん、孤高の憂鬱様は気乗りされてないようですよ?振られちゃいましたねぇ……』『ここまで塩なのも逆に面白いですね、私惚れてしまいそうです』『私ではなく殿下の方が孤高の憂鬱様の従者のようですね』と常にニカニカ、ヘラヘラとして非常に鬱陶しい。おれが天を仰いでいると聞きなれない声がした。


「アンダーランドシュレイ貴様…入学早々に浮気か?」


なんだこいつ?と思いながらパッと上をむくと金髪に緋色の目見慣れた容姿だが見慣れない容姿の人物でそれはカスオブシアスカスロイ選手だった、投球を出されたばかりだった俺は思わず口をコの字にしてしまった。ヘではなくコ。


「なんだその顔は」


俺のコの口を見て笑ってしまいそうな怒っているようなどちらとも汲み取れる顔をし眉をしかめてやっと怪訝そうな顔をしているんだな、と汲み取れた。


「ああ、すみません…」
「俺の顔はそんなに変なのか」
「いえ、とても綺麗で眉目秀麗でいらっしゃいますよ」
「フン…そうか…それでは浮気なのか?」
「…それではで話が繋がっていらっしゃいませんが浮気ではありませんよ」
「浮気では無いのか」


カス王子が釣り上げていた眉を平行に戻し1度瞬きをしてからこちらを見つめ直した。浮気をするしない以前にお前もしてそうだけどな、とアンダーランドシュレイは腹の中に吐き出した。そう思うのはカス王子の良くない噂、というのが原因にある。内容が『ロイ第一殿下は婚約者様とあまり関わりがない』『仮面夫婦なのでは?』『ほかの男か女にうつつを抜かしているのでは?』『婚約者に原因があるのでは?』とひとつの話から広がり2つ3つそして最後には俺を巻き込んで俺の悪い噂がまことしやかに囁かれている。


「殿下は私が婚約者がおりながら他の男に誑かされている男に見えるのですね?」
「ちっ、ちが!」
「違うんですね、誤解がなかったようで良かったです。」
「フ、フン!お、お前には程々呆れる!ぜ、全部お前が悪いのだ!謝ってくるまで口を聞いてやらないからな!」
「ああ、それは大変申し訳ございませんでしたね?それでなんの御用ですか」
「きっ、きさま!もういい!帰る!!」 

最初は冷静に前に立ち構えていたクソ王子は終始ぷりぷりしておりプンスコプンプクリン!笑と可愛いらしい効果音が出そうなほどそれはもうお可愛らしい拗ね方で地面を蹴りながら去っていった。 

「…随分仲が宜しいんだな?」
「うわっ!」 

突然自分の肩付近に現れたベルセンルクセスティンの尊きお顔に驚きと吐き気が止まらない。どうやらベルセンルクセスティンは今とても機嫌が悪いようで口角は上がっているが目は笑っていない、青筋を少々立てており何かしたか?と思ったが心当たりは無かった。 

「いい噂は聞かないと思ったんだが」
「それはそれは、噂に背く素敵な真実で残念でございましたね」
「ああ、そうだな」
「うっ、」 

ベルヘンルクセスティンが背後から手を回し俺の腰を腕でホールドした。反射的に声が出てしまい急いで口を手で塞ぐがもう遅い。 

「ふふふ素敵なお声をありがとう、あのお姫様がこんな素敵な声を出すとは、全く傑作だ」
「適切な距離を置いてからお話ください…」 

相変わらず一方通行で何も聞きいれて貰えない会話に参加しながら俺は天井を見つめた。


─────────────── 

【ご報告】 

現在特定のキャラが設定に反し全く違った言動をとるバグが確認されております。
このバグに感動を覚えた貴方は▒▒▒▒を削除する意見を報告しました。 

『クソゲーかよwやっぱコイツいらねーわw』 

貴方はガタガタと脚を揺らし電子機器に向かい独り言を呟きました。 

【ご報告と謝罪】 

あまりにも削除する旨の御意見が殺到する為▒▒▒▒は削除されました。▒▒▒▒を愛して下さった方々、有難う御座いました、そして申し訳御座いませんでした。
そして1001本のバラの花束の意味は『永遠に』。 

©︎エイドキ製作委員会








助けてって言ったのに…なんで助けてくれなかったの?ねえはやく、こんなの読んでないで、助けてよ?
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