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第1章 ホッピーとルン
ホッピーとルン⑾
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ネットで小説を書いている七福神さんは家で飼っている、とってもキュートなパピヨンのメス、ララを連れて、奥さんといっしょにカフェに来た。
「ホッピーとララ、今度はお互いを気にいるといいな」
マスターが気持ちをこめて言った。
「こんなにキュートな子なら、ホッピー、ララをガールフレンドにしたいって思うはずよ」
わたしもワクワクしながらこたえ、マスターと七福神さんと奥さんと笑顔で目を合わせた。
今、猫のルンとアンディーは外でデートをしていて、ホッピーはテーブル席の空いている椅子でうたた寝をしている。
わたしはララをだっこして、そっとホッピーに近づいて行った。
「ホッピー、起きて。ララちゃんっていうんですって、この子。ホッピーに逢いにきたのよ」
わたしがホッピーの前で言うと、ホッピーは薄目をあけた。そして、ぱっちりと目をひらくと、椅子の上で立ち上がり、ララにむかってきゅうに吠え始めた。
ララもはじかれたように、吠え出した。
ホッピーとララはそれからずっと吠えっぱなしだったので、わたしはあきらめて、ララをホッピーから離して、七福神さんご夫婦のところまで戻った。
「だめでしたな」
七福神さんが声を落として言って、
「残念ね~」
奥さんがもどかしそうにこたえた。
カウンターのなかのマスターを見ると、がっくりと肩を落として、ホッピーを眺めていた。
「ホッピーとララ、今度はお互いを気にいるといいな」
マスターが気持ちをこめて言った。
「こんなにキュートな子なら、ホッピー、ララをガールフレンドにしたいって思うはずよ」
わたしもワクワクしながらこたえ、マスターと七福神さんと奥さんと笑顔で目を合わせた。
今、猫のルンとアンディーは外でデートをしていて、ホッピーはテーブル席の空いている椅子でうたた寝をしている。
わたしはララをだっこして、そっとホッピーに近づいて行った。
「ホッピー、起きて。ララちゃんっていうんですって、この子。ホッピーに逢いにきたのよ」
わたしがホッピーの前で言うと、ホッピーは薄目をあけた。そして、ぱっちりと目をひらくと、椅子の上で立ち上がり、ララにむかってきゅうに吠え始めた。
ララもはじかれたように、吠え出した。
ホッピーとララはそれからずっと吠えっぱなしだったので、わたしはあきらめて、ララをホッピーから離して、七福神さんご夫婦のところまで戻った。
「だめでしたな」
七福神さんが声を落として言って、
「残念ね~」
奥さんがもどかしそうにこたえた。
カウンターのなかのマスターを見ると、がっくりと肩を落として、ホッピーを眺めていた。
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