彼氏持ちの高嶺の花は生徒会の玩具

朝果あさ

文字の大きさ
上 下
93 / 113
高嶺の花はおねだり上手/本編その後if

36

しおりを挟む
 あれから俺はいつの間にか気を失っていたようだった。
 結城と弥生が来てからは、場所が狭いからという理由で生徒会室に連れて行かれ、朝方まで犯され続ける羽目になった。
 朝日はその間生徒会室に来ることはなく、犯されながらもそれだけは少し安心した。
 そして今起きているのは俺だけのようで、他の奴らは椅子やソファで寝息を立てていた。またこいつらに捕まると面倒なので、俺を挟むように寝ている類と那智を起こさないようソファから身体を起こすと、薄暗い室内に乱雑に捨てられている制服を拾って素早く着た。
 そして物音を立てないようそっと扉を開け、生徒会室を後にした。


 自室に戻ってから一番にシャワーを浴び、奴らの痕跡を洗い流した。そして散々中に出された精液をかき出したが、丸一日犯されたからだろう。尻に性器が入っているような感覚は抜けなかった。
 学校の時間までまだ少し時間があったが、昨日の授業の遅れを取り戻すために勉強しようと、早めに学校へと向かった。








 教室に入ると、昨日休んだからだろう。一瞬クラスのほとんどの奴がこちらを見たが、すぐに皆友人との会話や趣味へと戻った。
 特に噂をされてる様子は見られないことから、椎名は俺と生徒会のことを言いふらしてはいないようだ。 そのことにほっとしたのもつかの間、背後から声が落とされるのだ。

「·····後ろ、いいかな」

 それは、聞き慣れた声だった。
 ぱっと振り返ると、そこには椎名がいた。寝れていないのか、目の下にはうっすらとクマができているようだった。

「あ··········、」

 そして椎名の言葉から教室の入口で立ち止まってしまっていたこと気付いたのだ。目の前の椎名にごめんと謝ると、すぐに入口から離れ、自分の席へと向かった。
 生徒会の連中のせいで体がガタガタで、ほとんど寝れていないことから体調は最悪だった。勉強には身が入らず、その後の授業の内容もほとんど頭に入らなかった。
 幸いにも休み時間には類達は教室に来ることはなく、比較的に穏やかな日常を送ることができた。昨日のことで連中も疲れが溜まっているのだろう。おそらく今日は奴らが教室に来ることはないなと、少し安心していた。


ーー昼休みーー


 最近は椎名と一緒にいたことから、一人の昼は久々だった。とりあえず食堂へ行こうとガタッと椅子から立ち上がった時だった

「咲良ちゃん、迎えに来たよ~」

ーーこの声は、まさか、

 開いている教室の扉からひょこっと顔を出した類は、おーいと無邪気な笑顔でこちらへ向かって手を振ってくるのだ。
 久々の生徒会からの迎えに、教室内の誰もが類の登場に注目していた。そんな類に呼ばれた俺は今日の朝黙って生徒会室を抜けて来てしまったこともあり、類の迎えに驚きつつも一瞬肩が震えてしまった。
 するといつから来ていたのか、俺の後ろにまで来ていた類にがばっと抱き着かれてしまうのだ。そんな類は俺の耳元に頬を寄せると俺にしか聞こえない声量で呟いた。

「··········とりあえずさ、言いたいこともあるし、一旦ここから出よっか。···目立つの、嫌でしょ?」

 ちらっと周りに目をやると、生徒会に巻き込まれたくないからか、ほとんどの奴がこの光景から目を逸らし始めるのだ。そんな中、朝日は気にすることなく自分の机で本を読んでいて、椎名は俺に対してかそれとも類に対してかは分からないが、じっとこちらを睨んでいた。
 ーー確かに、ここでは目立つ。立ち上がった俺は類に手を引かれながら教室を後にした。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

青少年病棟

BL
性に関する診察・治療を行う病院。 小学生から高校生まで、性に関する悩みを抱えた様々な青少年に対して、外来での診察・治療及び、入院での治療を行なっています。 ※性的描写あり。 ※患者・医師ともに全員男性です。 ※主人公の患者は中学一年生設定。 ※結末未定。できるだけリクエスト等には対応してい期待と考えているため、ぜひコメントお願いします。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

男子寮のベットの軋む音

なる
BL
ある大学に男子寮が存在した。 そこでは、思春期の男達が住んでおり先輩と後輩からなる相部屋制度。 ある一室からは夜な夜なベットの軋む音が聞こえる。 女子禁制の禁断の場所。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

処理中です...