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第三章 ギルド結闘編

第67話 イベントストーリークエストその6

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 突如として現れた、その光はエレボタロスの胸あたりを貫通した。

 貫通した胸あたりから虹色の光が漏れている。エレボタロスは苦しんでるようだ。

 その光を放った人物は虹色に輝いており、男性なのか女性なのかも分からない。

 虹色に輝く者は四つの武器を器用に使いこなし、エレボタロスと戦闘を行った。

 二人の戦いは徐々に激しくなっていく。ぶつかり合う度に大地を揺らす。

 高速で移動し、僕からは見えない所まで行ったりもしている。

 あの、エレボタロスと互角に戦っている!?

 虹色の人はいったい何者なんだ!?

 数分戦闘が続く。互角に見えていたが、虹色に輝く人の光の強さがどんどん薄れていっている気がする。

 エレボタロスに敗北するのか?

 そんな事が頭によぎった。虹色の人は大の字になると、四方向から光を集めだした。大技を放つのだろうか?

 そして、四つの光を一つに重ねると、弓以外の武器が重なっている光に吸収された。

 エレボタロスに狙いを定めると、神々しく輝く矢を放った。

 エレボタロスも闇の閃光を放ち、二人の技は空中でぶつかり合う。

 拮抗したかと思いきや、輝く矢が闇の閃光を切り裂き、エレボタロスに直撃し消滅した。

 ゲーム時代は、声があったのだが今回はないみたいだ。

 もがき苦しみって言ってたけど、声がなかったら緊張感や圧迫感がないように感じる。

 闇に染まっていた、空は段々と明るさを取り戻していった。

 目を覚ました、ハニポンがふらふらぁっと来て、偉そうな口を叩く。

「あ、あれぇ? まさかさっきの黒いやつは、あーしのオーラで消滅しちゃった? 
 まあ、あーしにかかれば余裕っしょ!」

「何が余裕なのさぁ。それに無理があるよ。ハニポンは泡吹いて倒れてたじゃん。
 まあ、僕も何もしてないんだけどさ」

 明るくなった空を見上げると、そこには大きく綺麗な虹が掛かっていた。

「綺麗だね」

 僕は思わず声が出た。

「そだねぇ。こんな大きな虹は初めてぇ。あんたに綺麗と思うような感情があったなんて驚きぃ」

「僕にも心くらいあるさ! ハニポンは僕に感情がないと思ってるの!? 高台の時もいい場所だなと思ったよ!?」

「心があるのと、共感能力があるのは違いますぅ。だってぇあんた、全然笑わないし、基本真顔じゃん!
 だから、何を考えているか分からないしぃ。
 ぶっきらぼうな、あんたの口から、『綺麗だね』なんて言葉が出るとは思わないじゃーん」

「まあ、確かに、ハニポンと出会った時はそうだったかもしれないけどさ。
 最近はギルドを作ってみんなといて楽しいと思っているよ? 
 元々、思っても顔には出さないだけだし。僕は、思ったことは、言葉にするタイプだからさ」

「ふぅん。まあ、そういう事にしといてあげるわ。まあ、報酬貰って先にすすも!」

「そういうことにってそういうことなの!」

 ハニポンの言う通りに報酬を貰い、次の話へと進む。
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