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5.モルバーン学園(一年生編)
5-28.
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少し憂鬱になっていた。
甘い物が足りない。
食事量も減らしているせいか、少し短気になりつつあった。
そんな情けない状況に兄、ブレイクがやって来た。
「久しぶりに、一緒に食事をしないか」
「ん、いいな、話すのも久しぶりじゃないか。今日の取り巻きは?」
「今日は遠慮してもらったよ。妹の為だからな」
そうして、二人で食事をとりながら些細な話で場を和ませた。
最近、父が寝不足て倒れたという話は驚いたが、第一王女と弟のジェイクの仲が良いという話は少し嬉しくもあった。
食事は終り話を続けたが、何か物足りないと言い出した。
「また、作ってほしいな。カロリーナの作るスイーツが食べたい」
「いいけど、フライパンを振る事すら大変なんだ。手伝ってくれるか?」
「それくらいならいくらでもやるぞ」
あまりにも嬉しそうに言うのだから、何か作るしかない。
調理場の一角を借りて材料を確認し、調理を下ごしらえを始める。
桃が余っていたので水と砂糖とレモン汁で煮て一旦冷やす。
卵白に砂糖を加えて泡立て、クリームが完成。これも一緒に冷やす。
卵黄にふるった薄力粉を入れてよく混ぜ、クリームの一部を混ぜ合わせた。
四角い枠に流し込み、ゆっくり焼いて少し冷やして、四角く薄めのスポンジの出来上がりだ。
その上に、残りのクリームを乗せて冷やした桃を乗せる。
後は丸く包んで、桃のロールケーキの完成だ。
「冷やしたり焼いたり忙しいな」
「いやあ、魔法が全く使えないから助かる」
「俺は料理器具じゃないぞ」
「わかってるって」
適当なサイズに切り分けて、二人で一切れずつ食べた。
久しぶりのクリームの甘さに全身が喜んでいる。
甘い物はやっぱりいいモノだ。
「あ、ダイエットしてたんだった!」
「じゃあ頭を使えよ。お前も俺並みに頭が良いんだからさ、きっと大丈夫だ」
「そうだな、そうするか。余った物は生徒会にでも持って行くか?」
「ああ、そうした方がいい。俺が食べたらまた怒るだろ?」
「そうだよ、いつも食べすぎなんだよ」
「ははは」
そう言えば、王妃様から王都にも出店しないかというお誘いがあったな。
正直そんなのは面倒だから、レシピを譲渡して勝手にやれと言いたくなる。
だが、王妃様のご要望であれば、そういうのを残すのも手だな。
「そうだ、この王都にスイーツの店を出店したいのだが、良い場所や従業員の手配を手伝ってくれないか」
「よし!任せな!」
「じゃあオーナーは、兄様な」
「よし!任せ・・・ん?いや、この国に居る間はカロリーナもやれよ。俺は代理オーナーって事で」
「それでいいなら、いいけど」
その話を生徒会室に持ち込んで話し合った。
中でも2年女子が乗り気で、家の使用人や伝手を紹介すると言い出した。
桃のロールケーキを食べればその気持ちになるのは分かる。
その紹介した人物経由で自分の家でも食べれる様にしたいのだろう。
まぁ、レシピ流出は構わない。
それだけで生計を立てようという気はないからな。
桃のロールケーキはオルドリッジ様も一緒に召しあがって頂ける事になった。
何故か手に平に汗をかくほどに緊張する。
その時、「美味しいですか?」と聞けばあの性格からして「美味しい」と答えるだろう。
横に立って、じっと見ていても同じだ。
気を使って美味しいと言われるのは本意じゃない。
だからと言って、感想は聞きたい。
俺は迷いながら桃のロールケーキを渡してすぐに傍から離れた。
すぐに2年女子との話で出店場所の検討に入ったせいで、何か言いたげなオルドリッジ様が言えずにいた。
その日、生徒会の業務終了し、皆が寮に戻ってゆき、オルドリッジ様と二人きりになる。
その状況で「そろそろ帰る?」と聞けばオルドリッジ様は「ちょっと話がしたいな」と言い出した。
夕日はもう落ちて、薄暗くなりつつ窓の外。
長椅子の真横に座ったオルドリッジ様は俺に顔を見つめていた。
「もしかして、日本という国に心当たりはあるか?」
「ありません」
「実は、あのスイーツだが、その国があった世界の食べ物だ。俺は自国の聖女が作るというそれを食べた事がある、桃なんて物は入ってなかったが似たような物だった。別に知っているからと言って関係が変わる訳じゃないし特別扱いする訳じゃない、正直に答えてくれないか」
「それでしたら、このレシピを教えてくれた方がそうなのではないでしょうか」
「いるのか!その人は何処に?」
「あ、あの、もう亡くなっています」
「・・・そうか、残念だ」
「どうしてそこまで、異世界人を欲しているのですか」
「彼らは未知の技術を持っているからだよ、俺達が信じられない様な物を知っているんだ」
「その聖女に聞けば良かったのでは?」
「行方不明になったんだよ。そう言う知識を求める者達から逃げ出したのだろう、いや、一部の者は拷問をしてでも聞き出そうとしたのかも知れない」
「それって何年前で何歳くらいだったお方ですか?」
「年齢はわからないな、俺も子供の頃だったから記憶はあやふやだが大体10年以上前の話だ」
「へぇ・・・、オルドリッジ様にも子供の頃があったのですね」
「なんだ、化物みたいな扱いをするなよ」
その聖女が何処に行ったのか、行方不明になる程、何をされたのかは気になった。
この国でもそういう人物が現れると聞いた事がある。
いま、噂の大聖女もそうなのかもしれない。
それを知ったら、オルドリッジ様はどうするのだろうか。
少し怖いが興味がある話だ。
*
「ところで、顔が近くありませんか」
「そろそろ練習していた方がいいだろう?丁度二人きりだからな」
「何の練習・・・・ん・・・・んーんーんー!」
「暴れるな、婚約式でもするんだから少し離れておけ」
「だからって舌を入れなくたって!」
「舌を入れるのが我が国の流儀だ、諦めろ」
「ん-!!!!」
甘い物が足りない。
食事量も減らしているせいか、少し短気になりつつあった。
そんな情けない状況に兄、ブレイクがやって来た。
「久しぶりに、一緒に食事をしないか」
「ん、いいな、話すのも久しぶりじゃないか。今日の取り巻きは?」
「今日は遠慮してもらったよ。妹の為だからな」
そうして、二人で食事をとりながら些細な話で場を和ませた。
最近、父が寝不足て倒れたという話は驚いたが、第一王女と弟のジェイクの仲が良いという話は少し嬉しくもあった。
食事は終り話を続けたが、何か物足りないと言い出した。
「また、作ってほしいな。カロリーナの作るスイーツが食べたい」
「いいけど、フライパンを振る事すら大変なんだ。手伝ってくれるか?」
「それくらいならいくらでもやるぞ」
あまりにも嬉しそうに言うのだから、何か作るしかない。
調理場の一角を借りて材料を確認し、調理を下ごしらえを始める。
桃が余っていたので水と砂糖とレモン汁で煮て一旦冷やす。
卵白に砂糖を加えて泡立て、クリームが完成。これも一緒に冷やす。
卵黄にふるった薄力粉を入れてよく混ぜ、クリームの一部を混ぜ合わせた。
四角い枠に流し込み、ゆっくり焼いて少し冷やして、四角く薄めのスポンジの出来上がりだ。
その上に、残りのクリームを乗せて冷やした桃を乗せる。
後は丸く包んで、桃のロールケーキの完成だ。
「冷やしたり焼いたり忙しいな」
「いやあ、魔法が全く使えないから助かる」
「俺は料理器具じゃないぞ」
「わかってるって」
適当なサイズに切り分けて、二人で一切れずつ食べた。
久しぶりのクリームの甘さに全身が喜んでいる。
甘い物はやっぱりいいモノだ。
「あ、ダイエットしてたんだった!」
「じゃあ頭を使えよ。お前も俺並みに頭が良いんだからさ、きっと大丈夫だ」
「そうだな、そうするか。余った物は生徒会にでも持って行くか?」
「ああ、そうした方がいい。俺が食べたらまた怒るだろ?」
「そうだよ、いつも食べすぎなんだよ」
「ははは」
そう言えば、王妃様から王都にも出店しないかというお誘いがあったな。
正直そんなのは面倒だから、レシピを譲渡して勝手にやれと言いたくなる。
だが、王妃様のご要望であれば、そういうのを残すのも手だな。
「そうだ、この王都にスイーツの店を出店したいのだが、良い場所や従業員の手配を手伝ってくれないか」
「よし!任せな!」
「じゃあオーナーは、兄様な」
「よし!任せ・・・ん?いや、この国に居る間はカロリーナもやれよ。俺は代理オーナーって事で」
「それでいいなら、いいけど」
その話を生徒会室に持ち込んで話し合った。
中でも2年女子が乗り気で、家の使用人や伝手を紹介すると言い出した。
桃のロールケーキを食べればその気持ちになるのは分かる。
その紹介した人物経由で自分の家でも食べれる様にしたいのだろう。
まぁ、レシピ流出は構わない。
それだけで生計を立てようという気はないからな。
桃のロールケーキはオルドリッジ様も一緒に召しあがって頂ける事になった。
何故か手に平に汗をかくほどに緊張する。
その時、「美味しいですか?」と聞けばあの性格からして「美味しい」と答えるだろう。
横に立って、じっと見ていても同じだ。
気を使って美味しいと言われるのは本意じゃない。
だからと言って、感想は聞きたい。
俺は迷いながら桃のロールケーキを渡してすぐに傍から離れた。
すぐに2年女子との話で出店場所の検討に入ったせいで、何か言いたげなオルドリッジ様が言えずにいた。
その日、生徒会の業務終了し、皆が寮に戻ってゆき、オルドリッジ様と二人きりになる。
その状況で「そろそろ帰る?」と聞けばオルドリッジ様は「ちょっと話がしたいな」と言い出した。
夕日はもう落ちて、薄暗くなりつつ窓の外。
長椅子の真横に座ったオルドリッジ様は俺に顔を見つめていた。
「もしかして、日本という国に心当たりはあるか?」
「ありません」
「実は、あのスイーツだが、その国があった世界の食べ物だ。俺は自国の聖女が作るというそれを食べた事がある、桃なんて物は入ってなかったが似たような物だった。別に知っているからと言って関係が変わる訳じゃないし特別扱いする訳じゃない、正直に答えてくれないか」
「それでしたら、このレシピを教えてくれた方がそうなのではないでしょうか」
「いるのか!その人は何処に?」
「あ、あの、もう亡くなっています」
「・・・そうか、残念だ」
「どうしてそこまで、異世界人を欲しているのですか」
「彼らは未知の技術を持っているからだよ、俺達が信じられない様な物を知っているんだ」
「その聖女に聞けば良かったのでは?」
「行方不明になったんだよ。そう言う知識を求める者達から逃げ出したのだろう、いや、一部の者は拷問をしてでも聞き出そうとしたのかも知れない」
「それって何年前で何歳くらいだったお方ですか?」
「年齢はわからないな、俺も子供の頃だったから記憶はあやふやだが大体10年以上前の話だ」
「へぇ・・・、オルドリッジ様にも子供の頃があったのですね」
「なんだ、化物みたいな扱いをするなよ」
その聖女が何処に行ったのか、行方不明になる程、何をされたのかは気になった。
この国でもそういう人物が現れると聞いた事がある。
いま、噂の大聖女もそうなのかもしれない。
それを知ったら、オルドリッジ様はどうするのだろうか。
少し怖いが興味がある話だ。
*
「ところで、顔が近くありませんか」
「そろそろ練習していた方がいいだろう?丁度二人きりだからな」
「何の練習・・・・ん・・・・んーんーんー!」
「暴れるな、婚約式でもするんだから少し離れておけ」
「だからって舌を入れなくたって!」
「舌を入れるのが我が国の流儀だ、諦めろ」
「ん-!!!!」
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