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4.迷宮都市ルグランジ(再び)
4-11.アバークロンビー家にて
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帰りたくはなかったが、仕方なく帰って来た。
デライラに土産の亜空巻を渡す。
亜空巻は竹の包みに巻かれたもち米を灰汁に付けた物で、ぷるんぷるんした食感が特徴だが、これ自身に味は無く、きな粉と餡蜜をかけて食べるのが一般的で伝統的な郷土菓子だ。
「懐かしいわぁ、これ好きなのですよ、ありがとうございます」
「それは良かった、皆で食べてくれ」
そうして中に屋敷の入ると、廊下にグレッグが待機していた。
「お嬢様、今回は来客多数です」
「またか、今度は誰が来てるんだ?」
「陛下、王妃様、第一王女殿下、第二王子殿下、ブレイク様でございます」
「それで、父が出迎えに来ない訳か」
「左様でございます」
「今日会っておいた方が良いのは誰だ」
「陛下と王妃様でございましょう」
一番面倒な相手じゃないか。
堅苦しい。
客室に案内してもらい、俺がノックした。
中から陛下の気の抜けた声がして、中に招き入れらた。
「お久しゅうございます、陛下」
「うむ、元気そうでなによりじゃ。前回はバタバタしておったからの、落ち着いて話せなかったのが残念じゃった」
「養女騒ぎで他貴族が騒いでいましたからね」
義姉、セシリアの事だ。
父が主体になり結構な時間をかけて話し合ったらしい。
その事に多少の負い目はあったが、縁組を決めたのは父なのだから最早俺の関わるシーンではない。
そのあたりが大変だったと言う話を、呪詛の様に書かれた愚痴の手紙で連絡を受けていた。
「良く帰って来たな」
「父よ、少し痩せたか」
「はは・・・少しな」
父が俺を見て声を掛けて来た。
だが、見た目が可愛そうなくらい窶れてしまっていた。
仕方がないから、今日と明日、両方スイーツを作ってやるか。
「そんな事より、王女殿下の相手を変わってくれないか」
「わかった。ブリジット様、私と遊びましょう」
「うんっ、おねーたんだー」
最後の謁見の時に、王女殿下は寝ていたので、俺との面識は誘拐前まで遡る。
それなのに俺の事を覚えてくれただけで、嬉しい限りだ。
「ブリジット様、何をして遊びましょうか、お絵描きとかやりますか?」
「するする~~」
お絵描きは描いている間とくに相手をしなくてもいいので便利なんだよな。
「カロリーナ、ちょっと相談があるのだけど」
王妃様の言葉に俺は頷く。
「実は、アレグサンダーが何人かにプレゼントを渡していたみたいなの」
「何か問題があるのですか?」
「その相手の子の何人かが、不幸な目に合ってるみたいなのよ、人によっては意識不明になってるみたい」
セシリアの付けていた髪飾りもそうだったが、呪われていた理由までは分かっていない。
アレグサンダー殿下の様子からして、わざと渡した物ではなかった様だったが・・・。
「その事に殿下は何と?」
「わからないと言っていたわ。アクセサリーも貰い物で誰からかは覚えていないと」
「一つくらい覚えてるでしょうに」
「それがどうしても思い出せないそうなのよ」
だからと言ってどうして俺に言うんだ?
まさか俺に解決しろとでも言うのだろうか。
「カロリーナも何か貰っていたでしょう?少し心配になってね。大丈夫だった?」
「アクセサリーのどれがソレかわからないですね、今度探してみます」
「それはそうと、今日は何をつくるのかしら?」
結局スイーツ目当てで来たらしい。
王妃様が王女様を抱きかかえながら陛下と共に厨房に行った。
父も兄も弟や、第二王子までもぞろぞろと厨房にあつまり、一体の騒ぎなのかという状況になる。
俺はそんな状況を忘れたい一心で、調理を始めた。
牛乳を温め、玉子を入れて解きほぐし、砂糖を入れてさらに混ぜる。
小さな容器に小分けにしていれると、その容器ごと弱火の魔法でじっくり温める。
それとは別に砂糖を弱火魔法で煮詰め、色が濃くなった所で水を混ぜて容器に被せるように掛ける。
最後に冷却庫に収めて冷えるまで待機だ。
「あっためたりひやしたり忙しいのう」
「でも手順は単純だわ」
「もう食べてよいのか?」
「はやくたべたーーい」
「甘い物なら思考する俺に相応しい」
「僕の分もあるかな」
みんなそれぞれの反応を示すが、疲れた俺への労いを誰もしてくれないんだよな。
「まぁ、冷え切るまで待て。60個あるから使用人含めて一人一個な、今度はホントに一人一個までだからな!絶対だぞ!」
*
「あーん、ぱくっ、あまーい、うえのぱりぱり美味しいー」
「そうね、これは上品で美味しいわ」
「うん、美味い!これはなんという料理なのかの?」
「たしか、プリンと言うそうだ」
「ほう、プリンか。ラッセル(コック長)、手順は覚えたか?」
「はっ、何時でも作れる様に精進いたします」
「ねぇ、王都にスイーツ店出してくれないかしら?」
「はは・・・考えておきます」
そんな従業員、余ってねーよ。
デライラに土産の亜空巻を渡す。
亜空巻は竹の包みに巻かれたもち米を灰汁に付けた物で、ぷるんぷるんした食感が特徴だが、これ自身に味は無く、きな粉と餡蜜をかけて食べるのが一般的で伝統的な郷土菓子だ。
「懐かしいわぁ、これ好きなのですよ、ありがとうございます」
「それは良かった、皆で食べてくれ」
そうして中に屋敷の入ると、廊下にグレッグが待機していた。
「お嬢様、今回は来客多数です」
「またか、今度は誰が来てるんだ?」
「陛下、王妃様、第一王女殿下、第二王子殿下、ブレイク様でございます」
「それで、父が出迎えに来ない訳か」
「左様でございます」
「今日会っておいた方が良いのは誰だ」
「陛下と王妃様でございましょう」
一番面倒な相手じゃないか。
堅苦しい。
客室に案内してもらい、俺がノックした。
中から陛下の気の抜けた声がして、中に招き入れらた。
「お久しゅうございます、陛下」
「うむ、元気そうでなによりじゃ。前回はバタバタしておったからの、落ち着いて話せなかったのが残念じゃった」
「養女騒ぎで他貴族が騒いでいましたからね」
義姉、セシリアの事だ。
父が主体になり結構な時間をかけて話し合ったらしい。
その事に多少の負い目はあったが、縁組を決めたのは父なのだから最早俺の関わるシーンではない。
そのあたりが大変だったと言う話を、呪詛の様に書かれた愚痴の手紙で連絡を受けていた。
「良く帰って来たな」
「父よ、少し痩せたか」
「はは・・・少しな」
父が俺を見て声を掛けて来た。
だが、見た目が可愛そうなくらい窶れてしまっていた。
仕方がないから、今日と明日、両方スイーツを作ってやるか。
「そんな事より、王女殿下の相手を変わってくれないか」
「わかった。ブリジット様、私と遊びましょう」
「うんっ、おねーたんだー」
最後の謁見の時に、王女殿下は寝ていたので、俺との面識は誘拐前まで遡る。
それなのに俺の事を覚えてくれただけで、嬉しい限りだ。
「ブリジット様、何をして遊びましょうか、お絵描きとかやりますか?」
「するする~~」
お絵描きは描いている間とくに相手をしなくてもいいので便利なんだよな。
「カロリーナ、ちょっと相談があるのだけど」
王妃様の言葉に俺は頷く。
「実は、アレグサンダーが何人かにプレゼントを渡していたみたいなの」
「何か問題があるのですか?」
「その相手の子の何人かが、不幸な目に合ってるみたいなのよ、人によっては意識不明になってるみたい」
セシリアの付けていた髪飾りもそうだったが、呪われていた理由までは分かっていない。
アレグサンダー殿下の様子からして、わざと渡した物ではなかった様だったが・・・。
「その事に殿下は何と?」
「わからないと言っていたわ。アクセサリーも貰い物で誰からかは覚えていないと」
「一つくらい覚えてるでしょうに」
「それがどうしても思い出せないそうなのよ」
だからと言ってどうして俺に言うんだ?
まさか俺に解決しろとでも言うのだろうか。
「カロリーナも何か貰っていたでしょう?少し心配になってね。大丈夫だった?」
「アクセサリーのどれがソレかわからないですね、今度探してみます」
「それはそうと、今日は何をつくるのかしら?」
結局スイーツ目当てで来たらしい。
王妃様が王女様を抱きかかえながら陛下と共に厨房に行った。
父も兄も弟や、第二王子までもぞろぞろと厨房にあつまり、一体の騒ぎなのかという状況になる。
俺はそんな状況を忘れたい一心で、調理を始めた。
牛乳を温め、玉子を入れて解きほぐし、砂糖を入れてさらに混ぜる。
小さな容器に小分けにしていれると、その容器ごと弱火の魔法でじっくり温める。
それとは別に砂糖を弱火魔法で煮詰め、色が濃くなった所で水を混ぜて容器に被せるように掛ける。
最後に冷却庫に収めて冷えるまで待機だ。
「あっためたりひやしたり忙しいのう」
「でも手順は単純だわ」
「もう食べてよいのか?」
「はやくたべたーーい」
「甘い物なら思考する俺に相応しい」
「僕の分もあるかな」
みんなそれぞれの反応を示すが、疲れた俺への労いを誰もしてくれないんだよな。
「まぁ、冷え切るまで待て。60個あるから使用人含めて一人一個な、今度はホントに一人一個までだからな!絶対だぞ!」
*
「あーん、ぱくっ、あまーい、うえのぱりぱり美味しいー」
「そうね、これは上品で美味しいわ」
「うん、美味い!これはなんという料理なのかの?」
「たしか、プリンと言うそうだ」
「ほう、プリンか。ラッセル(コック長)、手順は覚えたか?」
「はっ、何時でも作れる様に精進いたします」
「ねぇ、王都にスイーツ店出してくれないかしら?」
「はは・・・考えておきます」
そんな従業員、余ってねーよ。
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