領地育成ゲームの弱小貴族 ~底辺から前世の知識で国強くしてたらハーレムできてた~

黒おーじ

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第一章 小さな領地を相続しました

第8話 ハーレムの始め方

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 ボス『あばれトロル』を倒して、魔境の一部区画を獲得した。

――――――――――――――
  ガゼット領   ■■
         ■■■
      □□□☆☆■
ライオネ領 □□□☆■■魔境
      □□□■■■
         ■■■
     ベネ領  ■■
――――――――――――――
□=ダダリ領
☆=新規獲得地

 150コマ(約3㎢)を獲得。

 全ジョブあり領民のレベルが3づつアップ。

 領主レベルが1アップ。

 特殊技能『移動速度2倍』を追加。

・新資源の獲得……薬草(b種)、ドクダメ草、眠り草、綿。

 魔物の残骸に宝箱があらわれた。

・宝箱……魔石(小)×16、トロルの皮×68、錆びた剣×3、錆びた盾×3。

 付与可能ジョブに『毛皮職人』『綿糸工』が追加。


 ◇


「バンザーイ、でやんすー!」

 戦後。

 俺たちは領地の川で水浴びをして勝利を祝っていた。

 みんな服を脱いで開放的だ。

 興奮したリリアなどは別に恥ずかしいという様子もなく若い乳房や股間を隠しもしないで胸毛のモジャモジャな男たちに混ざり水をかけあったりしているのが、なんだか前近代的で好ましい。

「アルト……」

 俺がリリアの姿を目で追いながら川で汗を落としている時、ふと声をかけられる。

 振り返るとノンナだった。

「よお、ノンナ。お疲れ」

「……うん」

 ノンナは裸が少し恥ずかしいのか、左手で乳房を、右手で股間を押さえながら、斜め下に視線を落としている。

「どうしたん?」

「ちょっとこっちに来て……」

 そう言うと、ノンナは俺の手を引いて連れ出して、岩陰の方へ連れて行った。

「なんだよ。こんなとこに連れて」

「……あのね。アルト、やっぱりリリアと仲直りした方がいいと思うんだ」

 またその話か。

「もちろん私のおしゃべりが悪かったんだけど……」

「よせよ。もういいって言ってるだろ」

「でも、アルト。あんなに嬉しそうにリリアのお尻なでてたじゃん。仲直りしないときっと寂しくなるよ」

 そ、そんなに嬉しそうだったかなあ……

「気にすんなって。アイツは最初から俺のこと信用してなかったんだ。アイツのお尻なでれなくなるくらい……ど、どうってことないよ」

「本当に?」

「……」

 俺が黙っていると、ノンナはふいに背中を向けて言った。

「じゃあさ。私じゃだめかな?」

「……は?」

 女らしい三つみのい目から裸の背中へ向かって水滴がツツーと流れて尻の起こりに到達するのが目に入る頃、ノンナはまた振り返ってジッとこちらを見つめる。

「それって……」

「……えへへ。私、実は小さい頃からずっとアルトが好きだったんだ。でも、キミってばリリアがお気に入りっぽかったでしょ? だからずっと言えなくて」

「そ、そうだったのか……」

「うん。私、アルトのお嫁さんになるのが夢だったんだよ」

 あれ、なんだか……

 よく見るとコイツもけっこうカワイイ顔してるかも?

 ちなみにTOLのシステムでも『嫁』の概念はあった。

 たしか嫁をひとりめとるごとにひとつ魔法が使えるようになるんだったな。

 そして、嫁の成立は『領地のあらゆる成長ファクター』のたびに低確率抽選されており、内部でフラグが立ったらひとり増える。

 恋愛シュミレーションゲームじゃないから、『結婚しました』というガイドが出てステータスの数字が1増えるだけであり、嫁ごとのキャラ描写もなかったのだけれど……

「どうしたの、アルト」

「あ、いや……」

 いかん、前世のゲームのことなど思い出している状況ではなかった。

「ごめん。ちょっとびっくりしてさ」

「そう?」

「あ、ああ。まさかノンナが俺のコトそんなふうに思ってくれていたなんて……」

「そうだよね……でも、私のお尻、リリアみたいにプリっとしてないけど、胸は私の方が大きいんだよ?」

 ノンナは歩み出て、その乳房が俺の胸板にふにゅ♡と触れる。

「ほらね?」

「わかった。結婚しよう」

 俺は思わずそう言って彼女の女らしい肩を抱きかけた時……

「アルト!」

 ふいに声がして振り返ると、そこにはリリアがむんっと立っているではないか。

「アンタたち! こんなところで何してんの!」

「ゲッ!? べ、別に……」

 俺はそっとノンナの肉体から距離を取った。

 リリアはショートヘアーからポタポタと川の水を滴らせながら、ノンナをジトっと睨んでいる。

「そ、それよりお前こそなんだ? 怒ってるんじゃなかったのかよ」

「あ、そうだ! リッキーから聞いたのよ!」

 リリアは小麦色の太ももをモジっとさせて言った。

「聞いたって、何を?」

「ごめんなさい、アルト。あなたにお尻なでてもらっていたコトみんなが知っていたけれど、別にあなたのせいじゃなかったんだって……私の誤解だったのね。仲直りしましょう?」

 そう素直に謝って、俺の手を両手でギュッと握るリリア。

 やっぱり健康的で可愛いな。

「行こ? そろそろポテトパーティーが始まるわ」

「お、おう」

 誘われて俺はふらーっとついて行きかけたが、

「待ってよ!」

 と、引き止めるのはノンナである。

「アルトと結婚するのは私なんだから」

「はあ?」

 気の強いリリアがノンナに詰め寄る。

「何よ、それ?」

「アルトが言ってくれたんだもん。結婚しようって」

 ノンナも負けじと三つ編みを震わせて言い返す。

「バカ言わないで! あたしの方が先にお尻なでてもらっていたんだから、あたしが結婚するの! ノンナは引っ込んでなさいよ!」

「……でも、リリア。結局アルトのこと、信用してなかったんだよねー?」

「うッ、ノンナには関係ないでしょ! 元はと言えばアンタが悪いんじゃない!」

「別に……私、ウソはついてないもん」

「開き直るなんて卑怯よ!」

 やがて二人の少女はつかみ合いを始め、収拾が付きそうにもなくなる。

 なんか面倒くさくなってきた。

「チッ、俺もう帰るわ……」

「「アルト??」」

 俺のつぶやきに、二人の目線がこちらを向く。

「俺は仲間どおしがケンカするのが一番嫌いなんだワ。そんなんだったら、どちらとも結婚しない」

「え……?」

「……そんな」

 呆然とする女二人に背を向け、俺は川を上がって身体を拭き始める。

「待って、アルト! もう喧嘩しないから!」

「そうよ。あたしたちずっと仲良しなんだから。ねー?」

 そう言って手を握り合う少女二人。

「……なんかウソっぽくね?」

「ウソじゃないわよ! 信用して?」

「じゃあ、こうしよう? 私とリリアで二人ともアルトのお嫁さんになるの。それで平等だよね?」

 そこでノンナがものすごいことを言い出す。

「それでお前たちが仲良くやれるならイイケド……本当にいいの?」

「う……」

 しかし、リリアはに落ちないらしく「あたしが先にお尻なでてもらってたのに」と愚痴る。

「え、私はいいよ? アルトのお嫁さんになれるなら……」

「……ノンナ」

 俺はさすがに可愛く思われて、ノンナの肩を抱いて言った。

「決めた。俺、ノンナと結婚するよ」

「アルト……うれしい♡」

「ま、待って……ッ!」

 しかし、俺がノンナをつれて帰ろうとすると、リリアは悔しそうにお尻をよじって言った。

「待って。そ、それでいいから……あたしとも結婚して」

「やめとけよ。無理はよくないって」

「無理じゃないわ。ノンナのことも愛していいから、あたしも愛して! お願い!」

 と、しがみついてくるので、仕方なく二人とも家へ連れて帰ることにした。

 やれやれ。

 なんかヤベーことになったなァ。

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