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見習冒険者編【見習の番人】参上!!

4話

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 初めての魔法から1ヶ月が経ち、俺は未だにギルド育成コースに居た。

 適性有りの属性魔法は全て初級は取得済み。

 魔法は初級・中級・上級・特級・超級・覇級・神級と分かれていて

初級はボールやランス系
中級はドームや壁
上級は範囲攻撃や特殊攻撃
特級は環境に作用するほど強力な魔法
超級は戦争時に一撃で戦況を変える魔法
覇級は存在するが使える人が現在いない
神級は御伽噺レベルの魔法

 空間魔法は初級と特級以上しか無いため初級しか使えない。
 大昔には複数人が通れる覇級のゲートという魔法が存在したが今や視認点に転移する特級の瞬間移動までしか使い手が居ない。

 超級は術者1人のみが知ってる場所に転移出来るマーキング転移というものだった。

 ミーカも空間属性魔法の使い手で現在は初級の入れ替えやアポートという遠くの物を近くに引き寄せ転移させる初級魔法を使ったり

 魔力を大量に失うが奥の手で瞬間移動も使えるらしい。

 スキルを覚えるのが楽し過ぎて今度は生産系に着手して今日は最後の項目の鍛治が終わった所で今までに無い反応が起きたのだ。

『数多くの生産系スキルの取得を確認しました。
 複合スキルに統合します。スキル:生産 を獲得しました』

 えぇ? スキル生産ってなんじゃらほい? と思ったら俺の目の前に文字が浮かび上がって来た。

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名前:クリシュナ 年齢:10 レベル:7

固有スキル:レベル譲渡

戦闘スキル:剣術3 槍術1 杖術1 棍術1 短剣術1 格闘術2

魔法スキル:魔力操作4 魔法(3)4 魔力回復2

生産スキル:生産3 鑑定1

耐性スキル: 苦痛耐性7 精神的苦痛耐性8 
失血耐性5

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 んんぅ? 魔法の(3)は属性かな? 生産系スキルが統合されてるし魔法も統合されてるのになんでなんだろうか? デヴィッドに聞いてみよ。

 それとまたレベルが上がり始めて後2日しないうちに10になるなら売ってしまおう。

 もうこの約2ヶ月で10回近くデヴィッドに紹介された人に売った。
 代金は俺に直接渡すと狙われたりよからぬことを考える人が出るかもしれないのでいくらなのか貯金があるかも知らない。

 デヴィッド曰く

『後10年ギルド暮らししても余裕で余るぜ』

 って言ってたからかなりあるのだろうね?

 冒険者ギルドの直経営の鍛冶師のお店から冒険者ギルドに戻り(徒歩1分位)
 調理場を覗くと暇そうにしてたデヴィッドが居たので指で四角を作り見せる。

 これは2人で決めた合言葉ならぬ合ポーズだ。

 これは個室で相談したいことがあるという意味だった。

 えぇ……という顔をするデヴィッド。
 俺はヘラヘラしてお願いしますぅとお願いすると個室に案内された。

 いつも通りデヴィッドがこのギルドで1番高性能の水晶を持ってきてすぐに手を乗せずに紙を1枚貰って書く。

 その行動に不思議そうにデヴィッドはしていた。あ、高性能の水晶でも固有スキルは見れないから書いてない。

「これから水晶に手を当てますけど内容が合ってるか確認お願いします!」

 そしてデヴィッドは紙と水晶を見比べポカーンとしたと思ったら……なんか笑い出して怖いです。

「もしかしてこれ一般スキルは隠し条件が合ってそれを超えるとスキルの格が上がってレアスキルとかに変わるんじゃねぇか?

 鍛冶のスキルを極めると鍛冶師に、鍛冶師を極めると鍛冶王と変わってくのが一般的だがな。
 なら坊主? 次は何を覚えるか分かるよな?

 好き嫌いは良くねぇぞ~?」

 俺は頑なに受けてなかった項目が実は存在する。

「うっ……盾術ですね? だってむさ苦しいんですよ!」

 体格の良い少し甲高い教官の声が隣の訓練所からよく聞こえるのだ。
 教官に話を聞くと皆顔を青くして

『こ、子供にはまだ早い世界だ!』

 と諌めてくるのである。
 そして訓練が終わると湯気が立ち上る位ムッキムキなお兄さん達が出てくるのだ。

 その体格差に少しビビっていたクリシュナだった。

「大丈夫だ、明日入れておくぞ? 無理なら今日はスペシャルメニューでも良いな」

「明日受けさせて頂きます」

 スペシャルメニューとはデヴィッド考案の大食漢が多い冒険者達を撃沈させる未だ成功者0の大盛りメニューである。

 このメニューに敗れ去るとデヴィッドにカンカンに怒られ、残りは他のみんなに配られるシステムだった。

 代金は挑戦者のみが払う決まりになってる。

 1度見た時にバカなんじゃないか?って思った。
 肉・肉・肉の祭典盛りと呼ばれる、基本はオーク(豚)・ボア(猪)・カウカウ(牛)の3点爆盛り商品だ。

 この肉の種類はその日入って来た肉を使う為に偶になんの肉?ということもあるらしい。

 冒険者達にも苦手なものもあるらしく、フロッグ系やスネーク系が出る日は逃げていく人達が多い。

 意外なことに女冒険者達は逞しい。虫が苦手な人が多いけれど蛇だろうがトカゲだろうが気にせず美味けりゃ食べると言うからね。

 デヴィッドに今日も顎と胃を鍛え上げられ眠るのであった。
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