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3話

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ーー地球を追放されて1ヶ月が経った。

 1ヶ月の内に何が起きたのかダイジェストで送ろう!

1・川の近くで上から魚を木の枝で作ったモリで突く

2・そうして3日間余裕で飯を食べてるとヨダレダラダラのボッロボロゴブリンが死にかけてたので

「火を出せるか?」と言葉を発してジェスチャーしたら出してくれたので焼き魚をプレゼントした。

3・魔法使いのゴブリンで地球で見たアニメから取って(マジック)キャスターでキャスターと名を付けた。

4・狩りを行い2人共血色も良くなり俺はふと「家が欲しいなぁ……」と呟いた。

5・キャスターが着いて来いと呼ぶので着いていくとそこは俺がある日迷い込んだゴブリンの村だった。

6・キャスターは徐に「グギョグギャー」と叫ぶと筋骨隆々の多分ホブゴブリンが現れたと思ったら風の刃で瞬殺した。

7・それから数日で俺は村の奥に簡潔なテントを建てた……

8・キャスターより毎日貢物が来る←今ここだ(3日目)。


「なぁキャスター?ゴブリン達って頑張ればお前の様になれるのか?」

 俺は少し気になって聞いてみるとキャスターは

「グギャグギャ!」

 と手を上げて頷いた。
 こいつヤバいんだよ……1ヶ月で俺の言葉を理解してる。

 何故かキャスターは俺を上の立場と敬うけど……
 キャスターが俺に敵意を向けたら一瞬で死ねると思う。


「ならさ、ここの村を使いやすい様に改造するか!」

 俺はキャスターを伴って村を見回ると中々ふむ、中々……

「嘘だろ……ポテンシャル高過ぎて笑えないぞ?」

 多分ここは人が開墾してそのまま滅びたか滅ぼされた村だ。

 つまり道具も畑も全てちゃっかりボロボロだけど揃っていた。

「キャスター!ここに土の壁をこことここに作ってくれ!」

「グギャ!」

 うむ、有能過ぎる部下を持てて俺は鼻が高いよ!

 村の近くに流れている川に物や汚れた水を捨てる為の水路が村にはあったので俺はそれを増やした。

 そして今!俺とキャスターは蕩けている。


「やっぱり温泉って偉大だな!そう思わないかキャスター?」

「グギャー……」

 お互いの体を洗い、そして服も洗った。

「やべぇなゴブリンも人間も洗わなきゃ汚ぇもんだな?キャスターもそう思わないか?」

 俺とキャスターは汚れた水を流す水路を見ながらどれだけ自分が汚れていたかを認識した。

 キャスターを見ると綺麗になったローブを見てキョトンとしていた。

「臭いもしないし綺麗になったら気持ちが良いだろ?」

「グギャギャ!」

 温泉文化はキャスターが気に入ったおかげで村のゴブリン全員が入り始めた。

「意識の違いって凄いな……キャスター?」

「ギョッギャ!」

 3K(汚い・臭い・キモイ)代表のゴブリンが綺麗好きという革命を起こしてしまった。

 たった2日で家の中や服の臭いが気になり出したらしい。

 今村の中で協力し合い要らない物や使わない物を取り出して掃除している。

 ん?俺か?ゴブリン達が要らない物の中から色々取り出して整備してる。

「お?種があるじゃないか!キャスター道具整備したら手伝ったくれ!」

「ギャッギャ!」

 俺はクワ等もあって砥石もあったので桶で水を汲みその中に砥石を置いて研磨を始めた。

 後ろに気配を感じだので振り返ると良くこちらを見ているゴブリンが居た。

「興味があるのか?」

「グギョー!」

 子供のように『はいはーい!やるやるー!』と言ってるようで微笑ましかった。
 俺は桶と砥石とクワをもう1セット持ってきて隣に置いた。

「よし!真似てみろ。その代わり怪我には気をつけろよ?」

「グギョギョ!」

 こんな感じでゴブリンには好きなことをさせていた。

 こうして俺は会話は出来ないが意思の疎通位は出来る連中と暮らし始めたのであった。
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