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世界樹を救え?
236話
しおりを挟む戦場の上空には影が出来て辺りが暗くなるほどの隕石が落ちてきていた。
「じゃあ私から行くよー!『葬槍』」
カロンが手にする槍には笑えない程の力が込められ
投擲する時には赤黒い力の流れが見えるほどにまでなっていた。
「俺様も続くぞ『火竜吐息』」
「カロンばっかり目立つなんてずるいんですの!『真空刃乱舞』」
カロン、ウォーランド、ユリアさんと後方の森から精霊術と冷気によるビームも放たれた。
トアとミアも居るぞというアピールだろう。
そんな中に1つだけ異彩を放つ集団が居た。
召喚者組だ、結界師の天野さんが結界を張り
その中に瞳術師の後鳥羽くんの魔法を発現させて溜めて行く。
剣聖の多田くんや聖女の葉隠さんは渡された聖武器に力を込め続ける。
そして……まず最初に動いたのは剣聖の多田くんだ。
「ぶったキル!『剣轟雷音叉剣』」
なんか厨二病出てきたぁぁ!?
聖女の葉隠さんは……?
「はぁぁい!」
そう言うと天野さん達が作った極大魔法エネルギー玉を受け取り綺麗なフォームで足をピンと伸ばして上に向かい投げた。
「『大リー〇ボール〇〇号』行ったれぇぇー!」
アウトー! なんでなん? アウトだからね?
微妙に古いのも反応しづらいからお願いだからやめてー!
そして最後に俺達の反応確認すな!
「『……』」
俺と邪龍賢者は見合い頷き肉弾戦を開始した。
流石にあれに反応したら俺達も怪我をすることに気付いたのであろうね。
それにふざけた場面はあれどどの技も良かった。
砕けるだろうね? それを処理するやつが居れば完璧だろうな……?
俺は何となく全員に念話を送る。
『あれ? 皆1つ気になったんだが聞いても良いか?
あの隕石破壊した後の細かい石は誰が壊したり回収したりするんだ?』
「あっ!!」
俺の言葉についついと言った感じで声をあげる者も居た。
そして他の人達は慌て始めた。
おいおいおい今更か? もう壊し始めてんぞ?
この人達に加減しろとか言っても意味ないしな。
『皆、怪我しない様に粉々にしてくれると助かるわ』
そう言うとこちらを満面の笑みでみんな見ていた。
『ふっふっふ!我の名は水仙国王である。嘘の様で本当の王である。
その力を今見せてしんぜよう!』
そう言うと水仙国王は黒い玉を上空に打ち上げると次々と小さな玉も含めて隕石をぶっ壊し始めた。
あれは重力・振動波系の魔法っぽいな。
そのままパクろう技名は……振動、振動、バイブレーター?
短くするとちょっと言い出し辛くなりそうだしな。
内功浸透撃でいっかな??
先程の水仙国王の魔法を解析し、コピーしてすぐ様
自分の手から振動波を放出出来るように改造しそれに賢者にぶつける。
「急造『内功浸透撃』」
『ぐはっ!? 何!?』
賢者は血を吐いて居た。俺はそれを狙ってやりました的な顔をして賢者を見る。
遠投魔法からの緩急つけての当身技の魔法は効くらしい。
ノーガードで魔法に当たったもんな……
『くそう……外装は固くても内装は柔らかい内蔵と同じか……』
まぁね。臓器まで硬かったらポンプの役割をしてる臓器とか意味や体を成してないからね。
何か物凄い視線を感じるけどお手柄だったよ?
水仙国王様? 後で何か商品を用意してあげようかな?って思うほどにね?
それから俺は賢者に肉弾戦で戦い周りは上の隕石を落とそうと躍起になっていた。
そして俺はふと思い出す。アイツどこに行きやがったと……
目の前の肉弾戦をしながら……居たっ!!
俺はわざと隙を見せて賢者にそこを殴らせて吹き飛ぶ。
「てめぇは大口叩いといてそこで何をサボってんだボケコラぁぁぁ!
さっさと隕石壊してこいよボケがぁぁぁ」
そう白うなぎこと龍神のクソ野郎邪龍が人型になってから急に消えたなと思ってたら後方で水飲んで休んでやがった。
重力魔法の中でもいちばん面倒な斥力を扱う魔法で吹き飛ばした。
これもかなり面倒な魔法の理由が飛ばす物が重ければ重いほどに俺に重力がかかる為に
反対の力の作用も同時に使わないととてもじゃないが自由に引力と斥力を使うことなど出来ないのだ。
体が壊れても良く代償ありきなら結構な人が使えると思う。
そんな夢の先の魔法が飛翔魔法だったりするのだけれど多分誰も考えつかないであろうね。
白うなぎは空を飛んでいき破壊を始める。
そして余裕の笑みを浮かべて再び賢者の前に立つと何故かその目に憎悪が浮かび始めていた。
何だ? 俺達の結束や仲間割れを狙ったら仲睦まじい姿を見せられブチ切れ1歩手前って感じかな?
「何だ? キレる1歩手前か? 最近の老人はスグにキレるらしいぞ? 賢者よ?」
『うっせんだよこのクソボケがっ! 誰が年寄りじゃ我は若ぇんだよドクソが!『ライトニング・レイ』』
俺は笑ってしまう。だって若い人は自分を若いと言わないし……我はないだろ? 一人称ね?
「我ってスーパーキモイ一人称だと思うぜ?
だって若者言葉だってそれを思ってるんやろ?」
第2回戦は口撃戦です! 因みに自ら吐露すると若者言葉と使ってる時点で俺も相当おっさん臭かったりするんだけどね。
だが我よりはマシなはず……審査員が居ないのはやはり面倒だな。
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