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世界樹を救え?

231話

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 あれから3日経った。

 エルフ族の怪我、俺がぶった斬った剣聖の治療を行い
 そしてこの世界の常識や間違った教えを召喚者達に話していたがイースティア辺境伯の連中のヤバさが伺い知れた。

「えっ? この世界平和なんですか?」

 この瞳術師の後鳥羽くんの言葉から物凄く分かるとおもう。

「えっと水仙国が攻めて来たり、国同士の小競り合いやもっと小規模な物はあるさ。
 そちらの世界でも無かったかい? ここの気候は大陸同士では殆ど変わらない方角によって寒暖差がある程度だ。

 だから国として作物の実りの違いはあれどどこでも採れる。
 しかし国力の違いは基本的に生産者を重視してるかどうかだ」

 帝国や共和国でも各州、各領で税金は領主や州知事が決めるがその人物で全てが決まる。

 ダンジョンがある領地では農家の税金は低くダンジョン資源にチマチマ税金を多めにかけている。

 質素倹約を掲げている所では芸術品に多額の税をかけている所もある。
 領内にかけず外に出す場合にかけている所もあるしな。

 次に彼らの常識がぶち壊されたのが魔法属性だ。
 彼らは貰った指針的職業? ジョブと言えば良いのかそのジョブに関わる属性しか使えないと思っていたことだ。

 どうやってそれで生活するのだろうね?
 前世の誰でも使える生活必需品が魔法だと言うのに。

 こちらの世界では誰でも火が出せて水も出せる。
 この2つだけは使えない人を見たことが無い。

 どんな過酷な環境でも生き抜くことが出来る様に作られている。
 剣聖の多田くんはエルフ族の戦士と剣術稽古を始めた。

 聖女の葉隠さんは空手部らしい……肉弾戦してたもんね。
 ビンタ文化にキラキラ目を輝かやかせ、エルフ族の男はやられに行っていた。

 弓師の加瀬さんは心が強くないらしく完全に後方支援へ、結界師の天野さん、瞳術師の後鳥羽くんは空間系の魔法と回避の修行を始めた。

 俺は……魔法陣の理解度を深めるべく研究に没頭していた。
 そんな中、1番最初に接触をしに来た種族は魔人族の水仙国王だった。

 結界の近くに来てタビに呼ばれて来てみたら……

「えぇい? アンタが頭張ってて何他国、他種族に迷惑かけてんだ? あぁ?」

 正座させられてる男性とその目の前で仁王立ちしてるグロリアスが居た。
 めっちゃヤンキーですやん、怖っ。

「帰っていいかな? そもそも俺責任者じゃないし。えぇいっ! アラレオさんも俺の後ろに隠れないの!」

「いや……だって怖いじゃん?」

 俺が言いてぇよ。
 それにグロリアスの関係者ってことは面倒ごとの予感がするんだよ!

 やっぱ帰ろ、そう歩き出した瞬間にーーガシッーー肩を掴まれた。

「ハァイ、ケビン? どこに行くの?」

 俺はギギギと振り返るとニコニコと仮面を被ったグロリアスことババアが

「いやちっと厠まで行こうかなってな?」

 厠という名の逃げ出し口に向かおうとしたが時すでに遅しだった。
 トイレって言うと何か近くへみたいな感じだが
 厠って古い言い回しだと少し離れた距離にある不便な感じして時間が掛かるの当たり前ってなるじゃん?

 そんな脳内の言い訳虚しく引きずり出される。

 正座させられてる男性を見ると

「あれっ? 脳内にこの間出てきた人じゃん?」

「うむ、貴様も久しいな。それとやはり同族……ん? 同族か?」

 ヤバっ、グロリアスの目が光った気がする。

「あぁ、種族進化で色々混ざってるんだ気にしないでくれ。
 それと今は多少時間はあるから邪龍の永続封印は無理でも隔離結界で先延ばししている。
 死属性に耐性や無効化が出来る奴が好ましいね」

 魔人族は闇属性が得意になりやすいから元々耐性は高い。
 しかし即死系の耐性は種族によってかなり差がある。


 1番その手の耐性に弱いのは魔法が殆ど使えない獣人族かと言えば違う。
 人族なのだ、バランスが良いとはよく言ったものでそう言った耐性も全てにバランス良く振り分けられていて強くも無く弱くもなくなのだ。


 獣人族は生命力だけは種族1番なのだ。
 食べ物なし飲水無しで放置しても1ヶ月は生き延びたりする。

 人族? 食べ物無しでも2週間位で死にかけてるよ。
 そんな訳で人族は相当高位の実力者じゃないと使い物にならないので今回他の種族に期待して救援を頼んだ所もあったりする。

 あそこにメルが居た以上、知識の街は確実に動くと分かっていたから5人程度のSランククラスの人が来るのは確定でその他の感じで言うと獣王国は獣王があれだけやつれているなら無理そうだしな。

 出来れば北の辺境伯領からドワーフとか来てくれると多少楽かな位だ。

 俺は結界の種類を変えて魔人族の人達を迎え入れる。
 水仙国王は最初に森を見て……

「ふむ、これ植物育つのか? エルフ族って何食って生活しとるのだ?」

 と言っていたので中々知識はありそうで安心した。
 それにしても兵士がボロボロなのは何故なのだろうか?

「水仙国王、何故こんなにも兵士がボロボロなのだ?」

「フッ、反乱を静めてから直行でここに来たからだ」


 現在の邪龍、元々大賢者よ。これお前関わってるだろ……
 タイミング良すぎだろ、エルフ族の腐敗に魔人族の反抗勢力ってね。

 まぁ水仙国王の魔力がギチギチ鳴る程気合いが入ってるようなので気にしないで良いかもな。

 魔力込めるとスーパー〇イヤ人みたく筋肉が隆起するとか戦闘民族過ぎてあまり近付きたくないんだけど……
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