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共和国編〜好きに生きる為に〜

194話

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 ボス部屋を抜けた先は魔法陣が置いてありその前には宝箱が置いてあった。

「『サイコキネシス』罠は無しと……さて、何が入ってるかなぁ?」

 宝箱の中身は真っ黒になっており中には手を入れない限り中を見ることは出来ない。
 手を入れると棒の様な物があるのでそれを引き抜くと

「金ピカ仮面の錫杖か……『鑑定』」

『守護の錫杖/S/魔力を込めると結界を張れる』

 ふーん? 金ピカ仮面の結界はこの錫杖の効果であいつ自身の能力は呪いにあったってことかな?

 納得しそのまま転移魔法陣に乗るとピラミッドに入る前まで居た
 砂漠エリアに俺は居て更には目の前には階段があった。

「非正規ルートだったのかよっ!?」

 あれだけの化け物揃いのGとかGとかGが居る場所だから何かおかしいと思ったよ!!

 正規ルートと思われる階段を降りると密林地帯だった。

「階層イレギュラーとか有り得んのか? いや非常識が常識がダンジョンの常だからそこはあれだな……ダメだよな。ちゃんとしないとな」

 俺は情報通りのフォレストウルフやフォレストエイプを倒して行く。
 ドロップ品は牙や毛皮なので特筆すべきことはなかった。

 商業ギルドから買った地図や情報に砂漠エリアのマッピングや情報は
 全て書き起こしたので幾らになるかはわからんが多少の値段にはなるだろうな。


 適当に散策していて魔力感知で敵の多い方に向かうと情報通り階段目の前に守護者としてオークの村があった。
 遠距離攻撃からの無慈悲なる攻撃により全滅した。

 冒険者達からしたら「おまっ!おまぇ!」って怒られるかもしれないが安全マージンは大切だ。

 23階層に出ると大きな川が中央に流れる場所になった。
 前世で言うアマゾン地域だな……ここの情報を見るとマッドサハギンという泥臭いサハギンが出るらしい。

 海水淡水の両性だったんだなアイツ。

 川に近付くと槍を持ったマッドサハギンが現れたが剣で斬っていく。
 ドロップ品は『良質な泥』と『粗末な槍』だ。
 要らねー……と思うが背筋がゾクゾクっと悪寒が走る。

「はっ!忘れてた! 母上に泥パック用の泥持ってこい、『たまには親孝行してね?』 って言われてたんだった!」

 女性の美への執着はやべぇからな。軽く見てると下着の時の様に痛い目見てもおかしくない。

 俺は渋々、泥が3kg位貯まるまでマッドサハギンを乱獲した。
 その際、何か卵がドロップ品に出たけど要らないのでそのまま川に捨てた。

 鑑定しても『サハギンの卵』だったしな。

 こうして23階層は情報通り地図を見てど真ん中にある小島に向かい階層守護者を探す。

 ここの階層守護者はサハギンだと思うだろ? 違うんだなこれが。

「これがナマズンか……どちらにしてもキモイな。鯰顔って言うより鯰の頭に体が人ってね?」

 しかしこいつは今までの様に倒すことは難しいそれは……
 ナマズンはこちらを視認した瞬間に髭を震わせるとバチッバチッと雷光が走る。

 そうこの魚野郎、雷魔法を使うのだ。

「『土壁』うおっ!? 流石に舐めプし過ぎか? 『岩弾』」

 俺は最弱の土属性防御魔法を使ったが簡単に破壊されたので嫌がらせに体部分に土属性魔法を放つ。

 この魔法……結構改造しててかなりいやらしい魔法に実はなっている。

『グブゥゥ!?』

 あぁ、やっぱ対応出来ないよな? 俺は前世の野球の硬式球を参考にこの魔法を改造した。
 その結果、回転をかけてカーブ、スライダー、シンカー、シュート等様々な変化球を放てる。

 当たる瞬間に変化するのでたまに外すがそれでも急に変化する軌道は読めないだろうね?
 最初の1発はストレートで思いっきり放ち、その次がカーブで緩やかに視界の外側から攻撃出来るように調整して見事に当たって体が止まった瞬間に次々とぶち当てて行ったのだ。

 そこからはもうナマズンのターンは無かった、千本ノックレベルにボコボコにデッドボールにされたからな!
 最後に消えた時の悲しく恨めしそうにするナマズンを見て次はファイトと応援しそうになったぜ!

 銃弾の様に魔法を変化させるのは簡単だが魔物も魔力を扱い基本性能が高い為に避けれる奴は居る。

 なら最初から見せて視覚による惑わせる技術の方が重要だと俺は思ってしまったのだ。
 流石に回転の方向を見て曲がる方向が分かる魔物何て居ないからな。

 避けたと思ったら追尾してくる魔法とか怖いだろ?

 俺は雷属性の効果アップの武器や杖を作る素材になるドロップ品のナマズンの髭を拾い25階層に降りた。

 このダンジョンは神罰前までは一応50階層が最深層と言われている。
 魔力災害や魔物災害が起きると階層変化や成長が起きると言われていて神罰はどちらも起きているので階層変化があると思っている。

 と言うより龍神と戦った場所がそもそも50階層より深い気がしていたのでアイツのせいで変化した可能性もあるのだ。
 なので一応ここは半分と思っておこう。

 25階層、ボス部屋に到着したぜ!
 虫系以外でおねげぇしますぜ!ダンジョンさん!

 俺は扉を押して開けるのであった。
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