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共和国編〜好きに生きる為に〜

114話

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 宿に戻り、鍵を受け取ると何処から出てきたと聞きたい位、華麗にタビが合流して来た。

「ケビン様!麺とスープの確認をお願いします!」

「じゃあ部屋でやろう!」

 部屋に入ると2人でテキパキ準備をする。
 タビは煮込んだ鍋を取り出してスープを器に盛る。

「右から、オークとボア、コカトリスやダッシュバード、スカイフィッシュとウォーターシェルになってます」

 俺は、面倒なので豚骨、鶏出汁、魚出汁と変換する。

「うん、オークとボアはちょっと臭いな。これ野菜クズと一緒に煮てみてくれ。
 後は色の悪い泡が出たらそれを最初にサッと掬う事も忘れずに」

 全部飲んだ後は、器に少し入れた醤油をスープで割り、麺を入れて食べた。

「麺は凄く美味しいな!ちょっと試すぞ!」

 俺はそういうと麺に醤油を直接かけて卵をマジックボックスから出して
 割り少しだけ加熱きて半熟にする。

 どうもこちらの世界では生はダメらしいからな?

 釜玉うどんにして食べる。
 1口食べて俺は……固まった。

「う、美味すぎる。タビ、お前も自分で卵を加熱して食べてみろ!」

「はっ!では……う、うまぁぁぁい!あれ? 
 ケビン様、これではスープうどんよりこちらの方が売れてしまうのでは?」

 俺は首を振る。

「いや、確かにこれを食べてハマる人は沢山出るだろうそれはもう確定だ。

 しかし、冒険者や職人の様な体を動かす職業は塩分や味の濃い物を求める。
 だからスープをしっかりと作り上げて上に乗せる具をしっかりと作り上げよう!」

「ははっ!」

 うどん屋台は想像より早く進むのであった。




 次の日、俺は冒険者ギルドの受付の前でギルマスを待っていた。

 一応、依頼主の要望を聞かなきゃ行けないからだった。

「おはーケビン!あ、冒険者証ちょっと貸して」

 俺はまぁ多分昇格だろうと冒険者証を渡す。

 1分程するとギルマスが戻って来て

「はい!帝国での功績も加味してちゃっちゃとCランクね。
 試験は元から要らない。Cランクの最低条件は悪人を遠慮なく傷付けられるか?
 だからね。経歴見る限り大丈夫だと思うわ。

 じゃ!着いてきてー」



 ギルマスはそう言うと、ギルドの裏口から外に出てギルドの土地の境界線の林を掻き分け
 抜けて行くと、二階建ての御屋敷があるお庭が出てきた。

 まぁ、普通にわかる通りにもちろん裏手になるよね?


「いやいや、いくら裏手でも横着し過ぎてしょ?
 何ギルドの土地突っ切ってるんですか?」

 俺は驚いて、つっこんだ。


 「普段は面倒くさくてな? あそこ窓開いてるだろ?

 あそこからギルドの屋根に飛び乗って出勤してるんだ!

 通勤時間3秒とか通快だぞー!!」

 俺はダメだこの人と……諦めた。

「それで? 内容は掃除でしたけど実際は?」

「ケビンさ、トアやトヤに聞いたけど治癒魔法使えるよな?」

「うーん……正確に言うとその1歩手前なんだけどまぁ使える」

「悪いんだけどこの屋敷浄化してくんね?
 最近アタシでも魔力吸われすぎて死にそ!」

「あ、アホかー!!くだらない魔道具や呪われた道具を同じ場所に集めるからそうなるんだろうが!

 はぁ……わかりましたよ? やってみますけど。
 結界はギルマスが張ってくださいね」


 ギルマスは俺の返事を聞くとガッツポーズをして結界を張り出した。


 俺はトアに教えた大規模魔法の応用で土地の四隅と中心点に魔法陣を使って魔法を使う。

「魔法陣式『浄化』ん?」

 何か地面が揺れた様な……

『『グギャアァァァァ』』


 俺は横目でギルマスを睨む。
 ギルマスは下手くそな口笛を吹いて逃げていた。

「呪いか何か成長しすぎだろぉぉぉうがぁぁぁ!!」

 やべっ、これ消しきれるか? と思ったその瞬間だった。

 4体の光の精霊が俺の元に来てドヤ顔をして魔法陣に向かった。

「ま、まさか? あ、ダメっ、その重ね方は魔力がたもてねーー」

 精霊によって魔法陣を強制的に2重にされて積層型魔法陣により
 その間に挟まれた呪いの権化は燃え尽きていた。

「いや消えねーのかよっ!」

 何でスッキリした顔して『燃え尽きたぜ』って顔してんだよ!

「ケビンよ? 白骨死体は元から燃え尽きてるし真っ白だぞ?」

 ギルマスの発言にこりゃ1本取られた!!カッカッカ!じゃないわっ!

「いやギルマス!そもそも呪いが浄化されて別物で残るとか訳分からんですよ!」

 言葉使いはハチャメチャだ。

「む?何を言っている? こやつは元々白骨死体が呪具だった奴だ!」

「紛らわしいんだよ! もう疲れた!早く達成サイン寄越せ!」

 こうして意味の分からない作業をして久々に魔力を枯渇させかけるのであった。
 精霊の強制魔力抽出は助かるけど怖い……

 そう言えばちゃっかりあっさりCランクに上がったからトアとトヤも呼んで少しだけ祝おう

 そう心に決めてギルドに戻るのであった。
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