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本格始動知識部!

97話

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 獣王国ビストに着き色々な技術提供と合同建築が始まって1年半が経った。

 最初に変化したのは冒険者ギルドがここに来た事だった。

 冒険者ギルドが設置されるとあれよあれよの間に獣人族の冒険者が帰国して
 建築の手伝いにやって来た、そして同盟による技術提供の戦闘面を試す為に多くの人族や学園の生徒が冒険者になった。

 商人の方はカロンと国がまとめあげた辺りでギルドが加盟しろと
 建物も主要な物以外に未だに建って無い内に来て喚いた。

 歓待を一応した時に牛族のミルクが出されて中身を知って文句を言い、飲むと今度は会わせろだ、売れだ言い放ちその商業ギルドの役員らしき人物はビストから追い出された。
 それから牛族が狙われる様になった。
 

 獣王国ビストには現在、獣王国、帝国、共和国(カロン)という3カ国の人が居り、Sランク冒険者も2人居たのだ。

 勿論、どの国も大激怒。おっぱい星人の獣王はもっと激怒!しかし王妃にボコボコにされてた。
 そしてとある共和国の加盟国が潰れた。

 人の嫌な部分を最近、見せられていると言っても過言では無かった。

 獣人族の人達からは最近、帝国学園生徒は有名になっている。

 それは文官志望の連中が最初に作ったのは公衆トイレと公衆浴場だったからだ。

 帝国にしても衛生観念という物は本当に必要なのか?
 という懸念をぶっちぎる結果となった。

 獣王国の他部族の子供の死亡率や大人の病にかかる人が減ったのだった。

 そして元来の野生の本能があるのか謎だが……
 獣人族はとにかく、風呂が好きだった。

 そんな事を思い返しつつ俺はボーっと、ロッキングチェアに座ってる。
 目の前には、獣王国の各部族で厄介物扱いされていた孤児達だった。

 俺は外壁や農地の作成が終わった後、カロンのクランにくっついて行き
 獣王国のとある1つの部族の郷に着いた。

 そんな時に、力が無いからといじめたり助けない獣人族を見て呆れていた。

 そして、大人も一緒になって行っていた事に呆れと怒りでその郷とは孤児を引き取り
 獣王国ビスト到着して数ヶ月後にプラテリアに買わされたデカめの土地、1つに孤児院を堂々と最初に建てた。

 まさか壁内の住宅、新建設初が孤児院になるとは思わなかった。

 俺は雇った人と保護した子供達に1つの事だけを教えた。

「力とは武のみに非ず、智略、勉学、生活力、どんな事でも良い。好きな事を学び優しく生きよ」

 そしてその孤児院には3つのマーク、ギルド所属や近隣……まだ無いけど。
 近隣住民に知らせる物を作った。

 1つはカロンのクランマーク、もう1つはプラテリアの個人で
 ギルドから所有を懇願されて作った物。

 一応、王族が参加してるという表明でもあった。

 俺のマークだって? ○の中に……漢って書いてある。

 くぅ……何度見てもかっちょええ!!
 
 何故か、プラテリアとカロンには人気が無いけどドワーフ族と獣人族の皆(むさい男)には人気だ。

 帝国から来た学園生徒は3つのタイプに別れて成長した?

 1つは純粋に強さを求めた連中は、前は獣人族をバカにした態度? (人族至上主義)が混ざってたけど

 今や魔物や獣と狩りという生き残りをかけた修羅場を潜り抜けて戦闘民族になってしまった。

 彼らは興味本位で帝国から来た態度のデカい冒険者を更生させるまでに至った。

 次は文官志望の生徒や派遣されて来た下っ端貴族は1から街建築と法整備、国の運用という貴重な経験をした事と
 知識部が学んでいた帝国とは違う路線の考え方等沢山の知識を扱い法整備までしてしまった。

 獣王国の特性を活かし3つのルールだけを念頭において法整備したのだ。

 獣王国は部族連合が基盤の為、共和国と同じく加盟制度に変えた。

『争わず部族間問題はビストで仲介』
『強さは立場に非ず』
『ビストは暴力による不公平を認めない』

 この3つだけを原則的なルールにして、ビスト内の
 犯罪や揉め事には細かくルールを決めて本にした。

 これは獣王以外の大臣職の全員が文字が読めたから行えた事だった。

 初めて来た時からプラテリアと王妃に強制的に文字勉強させられてる獣王(笑)は
 今日も孤児院で孤児達と一緒に視察名目で文字の勉強している。

 良い意味でも悪い意味でも変わったのは商人志望と商人だった。

 商人志望達は初期市場で有利な状況でサイネ達の策により土地を買わされた俺を見て
 俺や稼いでるネロをパトロンにしようと様々な方向からお願いから脅し、ハニトラまで仕掛けて来た。

 俺はこの事が露見した意味が分からず理由を聞くとサイネが少し自慢したという事で大激怒。

 土地は月賦契約をミカサ商会と強制的に結び、相談役も辞めた。

 カロンも珍しく怒っていた。
 商人は自分の資金源や仕入れルートは明かすべきでは無いとの事。
 出資者というのは商人の武器なのだ。

 俺達は戦えるが、他の職人や店は違うのだから。
 乗っ取られて、商業ルートを盗られる事も普通に有り得るらしい。

 後は親しき仲にも礼儀ありとの事だ。
 特にサイネは大商会の娘でその事を頭に入れずに行動していた事にカロンは呆れていた。

 俺はそんなカロンに

「親しき仲にも礼儀ありかぁ。ならそろそろドワーフ特製酒の値段釣り上げOKだよね?」

 1時間程、脚にしがみつかれハニトラ紛いの事を言い出した時は参った。

「おーねーがーいー!!
 アタシの体は自由にしていいからそれだけは勘弁して!
 お小遣い足りないよぉぉぉ」

「変な事を大声でいうなぁ!?」

「お代官様ぁぁぁ」「悪徳代官扱いすんなよっ!?」


 カロンのクランのカロンの秘書のサヤさんに聞いた所

 カロンは好奇心とお酒に全振りな為に、お金があるとなまじ無くなったら稼げるので
 マジで、バカみたいにお金を使うらしい。

 元々、カロンのクランはそんなカロンの無駄なお金の支払いを止める為に結成されたらしい。

 その場面を見ていたネロが余計な事を言う。

「あー、魔法や錬金術の本を見た時のケビンだな?」

「ケビン君?」

 メガネをかけた秘書……かっこいいけど今は怖いぃぃ。

「おぉ我が同士よ!」

「カロン、お前にだけは言われたくない!それに俺は常識の範囲内だ!」

 サヤさんは1つだけと言い、質問してきた。

「年間何冊の本購入してます?」

「ん?100冊届かない位ですよ?」

「あかーん。ギルティィィ」

 サヤさんが壊れた……

「いやだって本は売れるし? 資産です資産!」

「酒だって、年を重ねれば高くなるぞ?
し、資産だ、資産!」

「お前は飲み干すだろうが!」

 カロンが微妙に俺を肯定しつつも何故か絶対に消費する予定の物を
 俺の言葉を真似て資産と言い出した。

 サヤさんはメガネをクイッと上げて一言。

「カロン、ケビン君私の目の前に座りましょうか?」

「「はい……」」

 後に一部始終を見ていた孤児院の子供に演劇? 喜劇? おままごと? の様に演じられる様になった。

 因みに1番人気役はサヤさんで、面倒臭がりの性格の奴に1番人気はただ立っているだけのネロだった。

 獣王国ビスト……黒歴史を散々刻んだ楽しい街でもある。

 そんな獣王国ともお別れが近かった。
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