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本格始動知識部!
92話
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会議室にプラテリアと皇帝陛下と新宰相さんの3人と場違いな2人が居る。
俺とネロ(辛さにやられて悶絶中)は顔顰めている。
「へびん、おみゃえのしぇいだびょー」
「えっと? 何で俺達がここに?」
皇帝陛下はその言葉にニッコリと腹黒い笑みを浮かべる。
「よくぞ聞いてくれた!実はな? お前の実父を制御出来るのが嫁と実子のケビンだけだならだ!
そして、嫁2人は子供と領地にかかりっきりで、そこに獣王国の王女と仲良く現れたお前を俺が見逃す訳なかろう」
「うん、仲良し!」
陛下は自信満々で答えて、仲良くの所にうんうんと頷き肯定するプラテリア。
挙動不審なのは辛さにやられてるのと、巻き込まれたくないネロと頭が痛そうな宰相だけだ。
「いや、俺は北の辺境伯に行かないと」
皇帝陛下は俺の言葉に即座に反応し、紙を目の前に出す。
「ゴウドリットにはもう許可とった」
「「いつの間に!?」」
俺の悲鳴じみた声と、把握してない案件に驚く宰相の声が重なった。
「もういいです。ストレートに聞きますけど、運営、技術、知識の3点セットを派遣するだけの人材で今この国に残ってるんですか?」
俺の質問に対する答えは俺は知ってる。
北の辺境伯領を妨害する為の行動を起こしたり、擦り寄ろうとして失敗して逆恨みからの犯行をした家がかなり多く。
今、実は殆ど領地無しの法衣貴族が居ないって事を。
取り潰した家の領地を任せる為に振り分けたのだ。
まず、前宰相の家が取り潰しになったのは先程知ったがそれはかなり不味いのだ。
派閥の主を失った連中は今権力・勢力争いをしている。
そんな最中に、獣王国に行ってくれと言っても行かないのは目に見えてる。
俺はしーらないっ!って顔をしてるネロを見て俺はニヤリと笑う。
やべっ!俺、天才かも?と自画自賛ムーブをする。
「うむ、ケビンの言う通り前宰相が罪を犯したせいで、国益を害する行為を行ったせいで今居らぬな。
そのニヤニヤした顔を見る限り何か代案があるのだろう?」
俺は頷き一言告げた。
「次代の連中……つまり学園の生徒に任せれば宜しいのでは?」
「ん? 経験が足りないのに良いのか?」
俺はそこに経験が必要だとは思ってなかった。
「陛下本気で言ってます? 運営には経験が活きるかもしれませんけど。
今の帝国の文化って初代皇帝が作った物ですよ?
獣王国には0から作るので、権力も経験もプライドも要りません。
必要なのは獣王国の人達と誠実に対応出来る人と知識だけです
大人達は成功の見返りの欲が働き突貫で行う可能性もありますし
何より隣国だからと言って中抜きが横行される可能性がありますよ」
そこまで言うと、陛下と宰相ほ黙り込んでしまった。
多分、メリット・デメリットの計算中なのだろう。
「プラテリアさん、何年国に帰ってないですか?」
目がめっちゃ泳いだぞ? 結構帰ってないなこりゃ。
「3、3年位? 料理も塩味だけだから美味しくない」
「それはキツいですね……獣王国の国民の職種の割合って教えて貰えます?」
「戦闘系8割、残りの2割は商人と職人で割合出てこない位少ない文官が居る」
脳筋か! そもそも何故農民がいないんだろうねー?
そんな回答に俺は笑ってしまった。
そこで宰相が質問を投げ掛けて来た。
「期間はどうするのですか?」
「学園全員の人が動けるとは思っていないのでそれに一応、最上級学年の人達に思い出と経験を積ませるのもありなので。
期間は実際の現地調査から計画書等、割り当てられた課題を行うという事でやれば問題ないのでは?」
まぁ、実際の所この話自体、失敗してもそこまで損害は出ないのだ。
こう言っちゃなんだけど、ぶっちゃけ失敗しても本来の目的の交流は出来るし。
この国もそうだけど、人族の悪い所なのかもしれないが未知の物を恐れて
足踏みしてる場合では無いし、次世代に経験と労働の意味を教えるにはうってつけの題材だと思う。
そんな時だった、皇帝陛下は立ち上がる。
「よし!決めた。学年末まで学園は獣王国に順番に各学年毎に移動。
実地研修ってやつだな。家庭の事情で参加出来ない奴は通常の勉強をしてもらおう。
上のリーダー学生にやらせて、補佐に数名の貴族を使おう。
特に平民上がりの奴だな」
うむ、うむよし!今だっ!
「一身上の都合の為に、私は参加出来ません!」
「「「お前(君)はダメっ!!!」」」
何でそんなに息ぴったりなんだ、という驚きを俺は感じていた。
その後、宰相が先程の獣王国に派遣する人事や学園生徒が行く為の調整をすると言って退出。
俺、陛下、プラテリアは西でお遊び戦闘中の父上と獣王をどうやって鎮静化するかの話し合いをするのであった。
こうして、巻き込まれたくないと貴族子息から逃げた筈なのに
また変な事に巻き込まれたが、新たな面白そうな出来事に出会うのであった。
大半はトラブル絡みというのは悲しくなるんだけどね。
俺は陛下に1つだけ許可を貰い情報を売っぱらったのであった。
そしてとある人に伝言を冒険者ギルドに送り込むのであった。
俺とネロはここでやっと全てのことから解放されて家路に着いた。
「知識は力なりって所を見せてやろうぞ!!はっはっはー!」
「またケビンが壊れたよ……」
こんな会話をしながら寮に帰った。
俺とネロ(辛さにやられて悶絶中)は顔顰めている。
「へびん、おみゃえのしぇいだびょー」
「えっと? 何で俺達がここに?」
皇帝陛下はその言葉にニッコリと腹黒い笑みを浮かべる。
「よくぞ聞いてくれた!実はな? お前の実父を制御出来るのが嫁と実子のケビンだけだならだ!
そして、嫁2人は子供と領地にかかりっきりで、そこに獣王国の王女と仲良く現れたお前を俺が見逃す訳なかろう」
「うん、仲良し!」
陛下は自信満々で答えて、仲良くの所にうんうんと頷き肯定するプラテリア。
挙動不審なのは辛さにやられてるのと、巻き込まれたくないネロと頭が痛そうな宰相だけだ。
「いや、俺は北の辺境伯に行かないと」
皇帝陛下は俺の言葉に即座に反応し、紙を目の前に出す。
「ゴウドリットにはもう許可とった」
「「いつの間に!?」」
俺の悲鳴じみた声と、把握してない案件に驚く宰相の声が重なった。
「もういいです。ストレートに聞きますけど、運営、技術、知識の3点セットを派遣するだけの人材で今この国に残ってるんですか?」
俺の質問に対する答えは俺は知ってる。
北の辺境伯領を妨害する為の行動を起こしたり、擦り寄ろうとして失敗して逆恨みからの犯行をした家がかなり多く。
今、実は殆ど領地無しの法衣貴族が居ないって事を。
取り潰した家の領地を任せる為に振り分けたのだ。
まず、前宰相の家が取り潰しになったのは先程知ったがそれはかなり不味いのだ。
派閥の主を失った連中は今権力・勢力争いをしている。
そんな最中に、獣王国に行ってくれと言っても行かないのは目に見えてる。
俺はしーらないっ!って顔をしてるネロを見て俺はニヤリと笑う。
やべっ!俺、天才かも?と自画自賛ムーブをする。
「うむ、ケビンの言う通り前宰相が罪を犯したせいで、国益を害する行為を行ったせいで今居らぬな。
そのニヤニヤした顔を見る限り何か代案があるのだろう?」
俺は頷き一言告げた。
「次代の連中……つまり学園の生徒に任せれば宜しいのでは?」
「ん? 経験が足りないのに良いのか?」
俺はそこに経験が必要だとは思ってなかった。
「陛下本気で言ってます? 運営には経験が活きるかもしれませんけど。
今の帝国の文化って初代皇帝が作った物ですよ?
獣王国には0から作るので、権力も経験もプライドも要りません。
必要なのは獣王国の人達と誠実に対応出来る人と知識だけです
大人達は成功の見返りの欲が働き突貫で行う可能性もありますし
何より隣国だからと言って中抜きが横行される可能性がありますよ」
そこまで言うと、陛下と宰相ほ黙り込んでしまった。
多分、メリット・デメリットの計算中なのだろう。
「プラテリアさん、何年国に帰ってないですか?」
目がめっちゃ泳いだぞ? 結構帰ってないなこりゃ。
「3、3年位? 料理も塩味だけだから美味しくない」
「それはキツいですね……獣王国の国民の職種の割合って教えて貰えます?」
「戦闘系8割、残りの2割は商人と職人で割合出てこない位少ない文官が居る」
脳筋か! そもそも何故農民がいないんだろうねー?
そんな回答に俺は笑ってしまった。
そこで宰相が質問を投げ掛けて来た。
「期間はどうするのですか?」
「学園全員の人が動けるとは思っていないのでそれに一応、最上級学年の人達に思い出と経験を積ませるのもありなので。
期間は実際の現地調査から計画書等、割り当てられた課題を行うという事でやれば問題ないのでは?」
まぁ、実際の所この話自体、失敗してもそこまで損害は出ないのだ。
こう言っちゃなんだけど、ぶっちゃけ失敗しても本来の目的の交流は出来るし。
この国もそうだけど、人族の悪い所なのかもしれないが未知の物を恐れて
足踏みしてる場合では無いし、次世代に経験と労働の意味を教えるにはうってつけの題材だと思う。
そんな時だった、皇帝陛下は立ち上がる。
「よし!決めた。学年末まで学園は獣王国に順番に各学年毎に移動。
実地研修ってやつだな。家庭の事情で参加出来ない奴は通常の勉強をしてもらおう。
上のリーダー学生にやらせて、補佐に数名の貴族を使おう。
特に平民上がりの奴だな」
うむ、うむよし!今だっ!
「一身上の都合の為に、私は参加出来ません!」
「「「お前(君)はダメっ!!!」」」
何でそんなに息ぴったりなんだ、という驚きを俺は感じていた。
その後、宰相が先程の獣王国に派遣する人事や学園生徒が行く為の調整をすると言って退出。
俺、陛下、プラテリアは西でお遊び戦闘中の父上と獣王をどうやって鎮静化するかの話し合いをするのであった。
こうして、巻き込まれたくないと貴族子息から逃げた筈なのに
また変な事に巻き込まれたが、新たな面白そうな出来事に出会うのであった。
大半はトラブル絡みというのは悲しくなるんだけどね。
俺は陛下に1つだけ許可を貰い情報を売っぱらったのであった。
そしてとある人に伝言を冒険者ギルドに送り込むのであった。
俺とネロはここでやっと全てのことから解放されて家路に着いた。
「知識は力なりって所を見せてやろうぞ!!はっはっはー!」
「またケビンが壊れたよ……」
こんな会話をしながら寮に帰った。
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