変人奇人喜んで!!貴族転生〜面倒な貴族にはなりたくない!〜

赤井水

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本格始動知識部!

80話

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 あれから1ヶ月が経った。

 俺達は学園に戻り、俺は知識部(ぼっち)でひたすら図書室の魔導書を読み漁ったって居た。

 サイネ達は商会、アセラやメヌレは家の方針や報告書の検分をして
 あれから北の辺境伯領の動きは、何か北の地にて人やお金の動きが変わり
 冒険者達がごっそりと、しかも高ランクばかり北の辺境に旅立ってしまったと
 帝都は大騒ぎだ……噂が噂を呼び、尾ひれ背びれ胸びれついでに足ひれまで着いてるんじゃないかって内容だ。

 偶に見逃せない様な事を言いふらして捕まった人も居るらしい。

・グレーゾーン
ノース辺境伯が病
ノース辺境伯領地でスタンピートの前兆があるとか

・レッドゾーン
ノース辺境伯が謀反を起こそうとしてる
ノース辺境伯が金に糸目をつけず冒険者やドワーフを集めて武器や武力を集めて更にそれを使って商人を集めた

 何て言ってる人達もいる。

 人の流れが急に変わって慌てた他の諸辺境伯達の妨害だと俺は思っているけどね。
 この流れはもう変わらない……肥沃な大地に魔物の肉に酒と来たらノース辺境伯領と言われる程になると思っている。

 料理もこの間ノース辺境伯様に直接手紙を送り地域の郷土料理の価値を見直す様に提案とアドバイスをした。

 返信には、やはりノース辺境伯様は帝都で10外食も社交界にも出てなかったらしい。

 まぁ、社交界は基本的に見栄の張り合いなので美味しい料理より珍味や価値の高い食材を提供して自慢する場なので

 父上やノース辺境伯様みたいな武官にはとことん合わない場所なのだ。


 普段帝都で食事をとる俺から見てもかなり美味しかった
 と手紙には書いたので多分北の発展は止まらない。

 より強固な街や砦を作り、豊富な生産や畜産を頼まれるだろうと思っている。

 帝国の間違いはそもそも外国と隣接して交易している他の諸辺境伯達と違い
 魔境と言われる危険地帯を抑えているノース辺境伯を蔑ろというより軽く扱っていた事だ。

 あそこを抜けられ魔物のスタンピートなんて起きたら
 止める戦力を持つ貴族が帝都までの間に居ないのにも関わらず
 そんな対応をしていた事に開いた口が塞がらないとはこの事だと思う。

「ケビン君!これ報告書!」

 話しかけられた方を見るとアセラとメヌレが居た。

「おーバカップル!ありがとさん」

 この1ヶ月でここも変化があった。
 最近カイザン男爵領とラライット子爵領の周りの下位貴族が余りにも魔境防戦に出てこないので
 俺達にあった時にノース辺境伯様は領内の抜き打ち視察でだらけ切ったブルンブルンの腹を見て数家ぶっ潰したらしい……

 ゴリラみたいな上司が居るのに、肥満体型で呼び出しをのらりくらりと
 躱されてたらブチギレるよね……貴族だよ?

 ラライット子爵は伯爵にカイザン男爵は子爵に陞爵したらしい。

 そもそもノース辺境伯様、伯爵家立てれる任命権あったのに放置してた事に驚きだよ。

 それを期にアセラとメヌレが婚約したんだって。
 2つの領はこれからの北の全体の命運を担う場所だから結び付き&本人同士の強い希望により実現したんだって。

 俺がからかったら顔を真っ赤にしつつもアセラがメヌレの手を掴んでるよ……
 キィィィ。リア充、爆散すべし

 俺は気持ちを落ち着かせて報告書を読む。

「順調だね?  これなら北の発展は待った無し……いや決定事項になりそうだね」

 アセラさん?  メヌレ君?  どうして君たちが首を傾げてるの?

 俺は報告書の1文を指でなぞる。

「ここ、来週ノース辺境伯様が帝都にて郷土料理と蒸留酒を皇帝陛下に献上するって
 書いてあるって事はもう、皇帝陛下は興味を持っていて
これで皇帝陛下のお墨付きがでたら色々洗い出しされるからね」

 2人はその意味に気付いてないんだよね。
 まぁ、北の辺境伯領内の人には知らせない方が良いと思うし。
 下手に話して広まったら既にノース辺境伯様と皇帝陛下達との話の内容誤差が出るとまずいんだよね。

 アセラとメヌレとの会話中だったのを思い出して話を進める。

「これから北の辺境伯領は食材の宝庫や食の都と呼ばれる時代が来る……かもよ?  

 まぁ、後は邪魔が入らなければそれなりに発展はし始めてるよ~」

 俺は領地関係の報告書は俺は関与してないので無視して
 菌や酵母の生産状況に更に樽の仕込みの状況を既に蒸留酒だけで100樽、焼酎の仕込みで芋と麦50樽ずつ出来ていた。

「やっぱりドワーフの情熱は違うねぇ」

 俺の企みは正解だったと言わざるおえない、感心、感心と自画自賛するのであった。
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