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本格始動知識部!
78話
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そして今、友好式が終わり俺は辺境伯夫妻と個室に来ている。
「さて、ケビンよ。そろそろ本音で話し合おうではないか?」
まぁ、提案はこれからだったからな!
「はい!焼酎の種になる物から作る調味料を私は欲しています。
そちらを人族で作れば良いと考えてました」
そう言って俺はにっこりと笑うとメノウさんが呆れていた。
「ドワーフ族達云々は本音なのでしょうけど本来はそっちが主で酒は副主題だったんでしょ? 」
俺はメノウさんの言葉に頷く。
「書で確認していても今の人族には技術的に扱えないと感じていた為に
同じ種で酒が何工程か違えど作れるとなれば酒好きで破産しているドワーフ族なら乗ってくれると確信しておりました! 」
うぬ、うぬ、と頷くノース辺境伯様は
「それでそれは美味いのか?」
あんまり興味ないよねー……まぁ酒飲みなら仕方ないかな?
「はい、曰く書には塩の様な塩っぱさと濃厚で芳醇な豆の香りが鼻に抜けて絶品と書いておりました!
煮物や直接かけたりと美味しい様です」
「種は出来たらしいけど、今は単純化させようとしてるのよね?」
メノウさん流石にそこは気付くよね?
「はい、もしも、ここが襲われて種が燃え尽きたから作れませんではお話にならない為に技術を残す事も視野に入れなければなりません。
そしてその技術は商人に渡せば……」
「「渡せば……? 」」
ゴクリと2人の顔が前のめりになる。息ぴったりなおしどり夫婦だね!
「失敗してそれが虚偽情報と騒ぎ出して揉め事の一因になります。
専門知識と技術者が揃わなければならないのです。
だから今回はギルドを通さずに秘匿してノース辺境伯様に話が通る様に提案しに来たんです!」
2人共一気にため息をつく。
「なんでノース辺境伯だったの?」
メノウさんはそこを不思議に感じてたのか。
「他の3辺境伯様達がもし寄子の貴族に粉かけられて動きますか?
面倒だと無視されると思ったんですよ!
北の辺境伯様は苦しい民にも重税をかけずに何なら減税までしています。
ここなら絶対に目を光らせてくれると思ったのです。
私は、アイディアや情報を人に渡して再現して貰い確保でさようならはしたくなかったのです。
しかし、私主導ではどうなると思いますか?
どうせ貴族になれと始まります。私は自由に魔法を使いたいだけなのです。
確かに、お金は必要ですけどもうそこは稼いでますし
冒険者をしながらでもDランクまで上がってるのでそこそこ生活出来ますからね」
2人共一気に顔色が良くなったな!
「うむ、確かにこの間。学園入学前に襲われた寄子にも何もしない連中も居たからな。
他の辺境伯達は何故帝都の利権争いに入ってるか俺にはわからん。
国境なり、魔の森や魔物の対策に頭を捻るのが辺境伯という立場だと言うのにな。
見事なりケビン。そしてお前変な奴だな? 」
その言葉に思いっきりメノウさんが吹き出した。
「ぷっ、貴方!せっかく良い提案しに来てくれた子に変な奴は無いでしょ!」
あー大丈夫っす!貴族ならん騒いでた時からクロス伯爵家次男乱心って騒がれてたから。
「大丈夫ですよ? 貴族になりたくないから社交にすら出てないのが私ですので。
今もやらかさない様にクロス伯爵領家宰の執事ハビスが監視兼私の料理を狙って同伴してるのですから」
この後は情報収集に当てて会話をしていると少し気になる事が出て来た。
「最近、魔の森から出てくる魔物が多くてな。
兵士の訓練にはなるのだが、如何せん冒険者の数が少なくてな?
まぁ、蒸留酒なる酒が広まれば冒険者は集まりそうだがの?
この間たまたまSランク冒険者が来て暴れてくれたお陰で俺達もこうしてこっちに来れたのだ」
うん?Sランク冒険者?もしかしてこの時期って……
「もしかしてカロンですか?」
俺は確信は無かったが直接的に聞いてみた。
「おおう!ケビン少年流石商人だな? もう情報を持っていたとは!」
俺は首を横にふり
「いえ、知り合いでこの間帝都に少し滞在した後ふらっとまた出ていったので時期も被るので
こっち側に来たのかなぁと思いました。
メノウ夫人が食べたカレーを気に入ったので好きな肉を狩りに行くと言って
大量に材料をカツア……いやおねだりされたものですから」
すん、と2人の目が一瞬死んだな?
Sランク冒険者におねだりされたら断れないし実質カツアゲと何ら変わらないというか。
『うむ、これは子供には相応しくないな。寄越せ!全部だ!出さないとひん剥いて刺すぞ』『何をだ!?』
と手をワキワキさせながら迫られ、その後ハビスがカレー粉を守る為に必死に戦って結局在庫の8割持ってかれたからな?
あ、因みにハビスはボッコボコにされてたよ?
「まぁ、ケビン少年も奇縁というか良縁というか中々面白い出会いをしておるのだな? 」
確かにーとは言えないよなぁ。
だって確実にノース辺境伯様ことゴウドリット・ノースは俺にとって奇縁だなんて言えんしな。
こうしてノース辺境伯領とはこれからも楽しく付き合えそうなのであった。
「あ、そういえばケビン君。私のむす「失礼します!大切な用事思い出しました!!『テレポート』」あん!逃げられた!!」
また違う意味で狙われる羽目になりそうな不安を残して。
「さて、ケビンよ。そろそろ本音で話し合おうではないか?」
まぁ、提案はこれからだったからな!
「はい!焼酎の種になる物から作る調味料を私は欲しています。
そちらを人族で作れば良いと考えてました」
そう言って俺はにっこりと笑うとメノウさんが呆れていた。
「ドワーフ族達云々は本音なのでしょうけど本来はそっちが主で酒は副主題だったんでしょ? 」
俺はメノウさんの言葉に頷く。
「書で確認していても今の人族には技術的に扱えないと感じていた為に
同じ種で酒が何工程か違えど作れるとなれば酒好きで破産しているドワーフ族なら乗ってくれると確信しておりました! 」
うぬ、うぬ、と頷くノース辺境伯様は
「それでそれは美味いのか?」
あんまり興味ないよねー……まぁ酒飲みなら仕方ないかな?
「はい、曰く書には塩の様な塩っぱさと濃厚で芳醇な豆の香りが鼻に抜けて絶品と書いておりました!
煮物や直接かけたりと美味しい様です」
「種は出来たらしいけど、今は単純化させようとしてるのよね?」
メノウさん流石にそこは気付くよね?
「はい、もしも、ここが襲われて種が燃え尽きたから作れませんではお話にならない為に技術を残す事も視野に入れなければなりません。
そしてその技術は商人に渡せば……」
「「渡せば……? 」」
ゴクリと2人の顔が前のめりになる。息ぴったりなおしどり夫婦だね!
「失敗してそれが虚偽情報と騒ぎ出して揉め事の一因になります。
専門知識と技術者が揃わなければならないのです。
だから今回はギルドを通さずに秘匿してノース辺境伯様に話が通る様に提案しに来たんです!」
2人共一気にため息をつく。
「なんでノース辺境伯だったの?」
メノウさんはそこを不思議に感じてたのか。
「他の3辺境伯様達がもし寄子の貴族に粉かけられて動きますか?
面倒だと無視されると思ったんですよ!
北の辺境伯様は苦しい民にも重税をかけずに何なら減税までしています。
ここなら絶対に目を光らせてくれると思ったのです。
私は、アイディアや情報を人に渡して再現して貰い確保でさようならはしたくなかったのです。
しかし、私主導ではどうなると思いますか?
どうせ貴族になれと始まります。私は自由に魔法を使いたいだけなのです。
確かに、お金は必要ですけどもうそこは稼いでますし
冒険者をしながらでもDランクまで上がってるのでそこそこ生活出来ますからね」
2人共一気に顔色が良くなったな!
「うむ、確かにこの間。学園入学前に襲われた寄子にも何もしない連中も居たからな。
他の辺境伯達は何故帝都の利権争いに入ってるか俺にはわからん。
国境なり、魔の森や魔物の対策に頭を捻るのが辺境伯という立場だと言うのにな。
見事なりケビン。そしてお前変な奴だな? 」
その言葉に思いっきりメノウさんが吹き出した。
「ぷっ、貴方!せっかく良い提案しに来てくれた子に変な奴は無いでしょ!」
あー大丈夫っす!貴族ならん騒いでた時からクロス伯爵家次男乱心って騒がれてたから。
「大丈夫ですよ? 貴族になりたくないから社交にすら出てないのが私ですので。
今もやらかさない様にクロス伯爵領家宰の執事ハビスが監視兼私の料理を狙って同伴してるのですから」
この後は情報収集に当てて会話をしていると少し気になる事が出て来た。
「最近、魔の森から出てくる魔物が多くてな。
兵士の訓練にはなるのだが、如何せん冒険者の数が少なくてな?
まぁ、蒸留酒なる酒が広まれば冒険者は集まりそうだがの?
この間たまたまSランク冒険者が来て暴れてくれたお陰で俺達もこうしてこっちに来れたのだ」
うん?Sランク冒険者?もしかしてこの時期って……
「もしかしてカロンですか?」
俺は確信は無かったが直接的に聞いてみた。
「おおう!ケビン少年流石商人だな? もう情報を持っていたとは!」
俺は首を横にふり
「いえ、知り合いでこの間帝都に少し滞在した後ふらっとまた出ていったので時期も被るので
こっち側に来たのかなぁと思いました。
メノウ夫人が食べたカレーを気に入ったので好きな肉を狩りに行くと言って
大量に材料をカツア……いやおねだりされたものですから」
すん、と2人の目が一瞬死んだな?
Sランク冒険者におねだりされたら断れないし実質カツアゲと何ら変わらないというか。
『うむ、これは子供には相応しくないな。寄越せ!全部だ!出さないとひん剥いて刺すぞ』『何をだ!?』
と手をワキワキさせながら迫られ、その後ハビスがカレー粉を守る為に必死に戦って結局在庫の8割持ってかれたからな?
あ、因みにハビスはボッコボコにされてたよ?
「まぁ、ケビン少年も奇縁というか良縁というか中々面白い出会いをしておるのだな? 」
確かにーとは言えないよなぁ。
だって確実にノース辺境伯様ことゴウドリット・ノースは俺にとって奇縁だなんて言えんしな。
こうしてノース辺境伯領とはこれからも楽しく付き合えそうなのであった。
「あ、そういえばケビン君。私のむす「失礼します!大切な用事思い出しました!!『テレポート』」あん!逃げられた!!」
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