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学園編
46話
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『な!?なんで彼奴がここに存在してる!?』
真っ白い空間の中で悲鳴じみた声が響き渡る。
ケビンをこの世界に転生させた神エストであった。
ケビンを転生させるにあたって彼の前世の記憶を読み込んだ時に少しおかしな点があったのだ。
それが催眠術による暴虐性の鎮静という記憶だった。
ケビンの前世に問いただすと彼は
「俺の中にもう1人居るんだ。暴れたい暴れたいってな。
それを心配してというより問題を起こされると困るという事で催眠術で眠らせたというより封印したんだ」
そして彼は怖いとしきりにエストに相談してたので
不憫に見えてしまったエストは前世のケビンからそれを切り取り神界に封印した。
『まずいぞ!?天使ども!ヤツは居るのか!?』
と慌てて問いただすと天使達も確認しようとした時だった。
エストの目の前の空間が歪んだ。
天使3人とエストは戦闘態勢をとる。
コツコツと足音が聞こえて来て空間の歪みと共にエストの顔も歪んだ。
「へーい毎度ー!ピンチ何でしょ?どうするよ?」
とヘラヘラ笑うそいつは確かにヤツだった。
エストの混乱は絶頂の極みに行き着き声を荒らげた。
『何故お前がここに居る!?タスク!!』
黒髪の学ランを着た青年は二ヘラと笑う。
「酷いなぁ、封印したのアンタだろ?それでかなりのミスを犯した。
それに気付いた君の上司が俺の所に来て尻拭いしてくれと頼み込んで来たんだよ?」
『そう言う事だねエスト君?』
タスクと呼ばれた青年の後ろに金髪碧眼の少年が立っていた。
エストは予想外の大物にブワッと嫌な汗が吹き出す。
「おーソウちゃん来たの?」
『タスク貴様!創造神様に何て口の利き方を『あー良いの良いの気にしないでエスト君?』あ、はい創造神様がそう仰られるなら』
そう言いつつもエストはタスクを睨む。
タスクはフラフラと空間を歩き、水晶に目を止める。
「おーおーアクセル全開だねーねぇ?ソウちゃん?あっちの時間止めれる?」
『出来るけど……高位存在にはバレちゃうよ?』
「んーでもエストにちゃんと説明しないと俺ソウちゃんの依頼遂行出来ないよ?」
創造神ことソウちゃんは仕方ないと手をパチンと叩くと水晶の中の映像が止まった。
「なぁエストさん?ケビンは何故暴走したと思う?
君が考えていた懸念点が無いのに」
タスクはニヤニヤとエストに質問する。
『ふん、貴様が何か細工でもしたんだろう?』
「んー0点だね。そもそもエストは転生の時に俺のいや俺達の記憶見たんだろ?」
エストや側近の天使達は頷く。
「何か気付かなかったか?」
『お前に対する恐怖心でいっぱいでマトモに記憶が無かっただろうが!?』
「はぁ……ならエストさぁ俺の記憶見ていいよ?」
意味がわからないと思いつつも創造神がしきりに頷く為にエストは記憶を読み取ると共に顔色が青から白へ更に土気色になった。
肩が軽く震えている。
『な!?な、何故だ?神のチェックをどうやって抜けた!?』
最早エストの質問は悲鳴に近かった。
「んーアイツと俺2人とも自己催眠してたってのが正解かな?
アイツは成り代わる為に自分が本物だと、俺は催眠術で封印されたと勘違いして抜け出せなくなった」
タスクは1呼吸置いて告げる。
「前世でアイツが一線を超えなかったのは俺がブレーキをしていたからだ。
いくら二重人格とは言えど本元は俺の体だったからだ。
俺がアイツを求めた時の条件は気の弱い自分が嫌いだから。
【冷静沈着な攻撃性の高い人格】を強く階段から突き飛ばされ落ちた時の悪意を恨みつつ希った。
そして生まれたのがアイツさ、まぁ落ちたショックでまさか主従の関係が逆転するとは思わんかったけどな?ハッハッハ!」
(((笑い事じゃねぇよ!!!)))
天使達3人の意見は一致していた。
「まずさ、中学まで感性の本能だけで芸術やってた奴が
高校行っていきなりガッチガチの理論派行動してる点に不信を抱けよ」
その時のタスクの表情はさっきと打って変わって真顔だった。
「アイツは中学の時に生まれた。性格だけで知識や経験無しでな?
だからアイツは知識を求める、効率を求める。
ソウちゃんにケビンの今までの行動を見させてもらったが矛盾点だらけじゃないか?」
『どこがだ?俺にはさっぱりわからんよ』
肩を落としてシュンとするエスト。
「アイツ貴族にならんって言って権力を使った。
貸し借りの点じゃない……拘束された時だ。
あれは無駄な時間を過ごす事になって効率を求めた事による弊害だな
そしてローズティアって言ったか?アイツを構わないも効率を求めたり貴族にならんと言うなら断るのがアイツの行動から見ると正解だ。
しかしそれをせずに問題が大事になった。
理由は分かるか?」
エストと天使とソウちゃんも首を横に振る。
「簡単さ、嫌われたくなかったんだよ。
中学で入れ替わりアイツは何の経験も無いままいじめと虐待をダブルで受けた。
俺は小学生~中学生まで受けていた経験があるから慣れで耐えれていた。
アイツはいきなりだったせいで相当なトラウマになってる」
『そんな……馬鹿な』
「高校に入って運動部に入ったのは俺が経験した事を共有出来なかった事と親の気を引きたかったんだろうさ。
精神年齢の低さから見たら相当な辛さだったんだろうよ」
『じゃあどうすれば、良かったんだ!!』
タスクは悲しそうに苦笑いした。
「エストのせいじゃないさ。俺もアイツと向き合わなかった。
アイツは二重人格とは言え俺なんだよ。
俺が普段使わない性格や思考を寄せ集めた存在なんだよ。
そして魂の根幹は俺にあってアイツは成り代わって生きて行く事で必死にその周りを埋めたんだ。
そして転生の時に必死にそれを隠したんだ」
『んータスク君ごめんねぇ!そろそろ僕でもキツいかも。
魂はあるべき所に戻るべきだ。行ってきなよ』
「あーなら行くわ。エスト、ソウちゃんじゃあな。
今回は俺も向き合ってみるさ」
学生服を着た青年は創造神が作り出した空間の歪みに手をヒラヒラさせながら入って行った。
◇
タスクはボロボロと崩れ、歪んでいる空間に入りひたすら1つの方向へと向かう。
そして見つけた、銀髪の少年が膝を抱えブルブルと震えているのを。
「お!発見~!ケビン少年おっひさー」
ケビンはギョッとした表情で青年を見る。
「な、何でお前がここに居るんだ!?」
「そりゃあね、お前暴走止めらんないだろ?いつも俺が止めてたんだからさ?」
タスクはそう言うと空間の床に手を置き
「はぁぁぁぁぁぁ!!!」
そう力を込めるとぐにゃりぐにゃぐにゃしていた空間は静かになり
ボロボロと自壊していた所は逆再生の様に戻って行く。
「はぁ……俺は消えるのか?」
銀髪の少年は諦めた様に黒髪の青年に質問する。
黒髪の青年はヘラヘラと笑みを浮かべつついきなり
「生言ってんじゃねぇよこんのクソガキッ!!!」
思いっきり頭にゴツンと拳骨を落とした。
「いったぁぁぁぁぁ!」
「俺とお前は元々同じ魂で人間なんだよ。
感情制御が苦手なのと不幸なトラブルが重なって俺達は別れてしまったけどな?
想像と希った性格にはならなかった、お前は俺とは正反対になってしまった。
そして……家族の情何て既に無かった冷酷な部分を俺から抽出出来ずに逆に情に弱くなった
なぁ、もう1人のタスク?いやケビンか。
また1から始めようぜ?お前を騙した奴を潰すのは俺の中から出すからさ?」
ケビンは手をプルプルと震えながら質問する。
「俺消えて無くならない?」
「大丈夫さ、俺達は元々1人なんだからさ」
2人ががっちりと手を繋ぐと体が光った。
「さぁ、取り立ての時間だ!」
真っ白い空間の中で悲鳴じみた声が響き渡る。
ケビンをこの世界に転生させた神エストであった。
ケビンを転生させるにあたって彼の前世の記憶を読み込んだ時に少しおかしな点があったのだ。
それが催眠術による暴虐性の鎮静という記憶だった。
ケビンの前世に問いただすと彼は
「俺の中にもう1人居るんだ。暴れたい暴れたいってな。
それを心配してというより問題を起こされると困るという事で催眠術で眠らせたというより封印したんだ」
そして彼は怖いとしきりにエストに相談してたので
不憫に見えてしまったエストは前世のケビンからそれを切り取り神界に封印した。
『まずいぞ!?天使ども!ヤツは居るのか!?』
と慌てて問いただすと天使達も確認しようとした時だった。
エストの目の前の空間が歪んだ。
天使3人とエストは戦闘態勢をとる。
コツコツと足音が聞こえて来て空間の歪みと共にエストの顔も歪んだ。
「へーい毎度ー!ピンチ何でしょ?どうするよ?」
とヘラヘラ笑うそいつは確かにヤツだった。
エストの混乱は絶頂の極みに行き着き声を荒らげた。
『何故お前がここに居る!?タスク!!』
黒髪の学ランを着た青年は二ヘラと笑う。
「酷いなぁ、封印したのアンタだろ?それでかなりのミスを犯した。
それに気付いた君の上司が俺の所に来て尻拭いしてくれと頼み込んで来たんだよ?」
『そう言う事だねエスト君?』
タスクと呼ばれた青年の後ろに金髪碧眼の少年が立っていた。
エストは予想外の大物にブワッと嫌な汗が吹き出す。
「おーソウちゃん来たの?」
『タスク貴様!創造神様に何て口の利き方を『あー良いの良いの気にしないでエスト君?』あ、はい創造神様がそう仰られるなら』
そう言いつつもエストはタスクを睨む。
タスクはフラフラと空間を歩き、水晶に目を止める。
「おーおーアクセル全開だねーねぇ?ソウちゃん?あっちの時間止めれる?」
『出来るけど……高位存在にはバレちゃうよ?』
「んーでもエストにちゃんと説明しないと俺ソウちゃんの依頼遂行出来ないよ?」
創造神ことソウちゃんは仕方ないと手をパチンと叩くと水晶の中の映像が止まった。
「なぁエストさん?ケビンは何故暴走したと思う?
君が考えていた懸念点が無いのに」
タスクはニヤニヤとエストに質問する。
『ふん、貴様が何か細工でもしたんだろう?』
「んー0点だね。そもそもエストは転生の時に俺のいや俺達の記憶見たんだろ?」
エストや側近の天使達は頷く。
「何か気付かなかったか?」
『お前に対する恐怖心でいっぱいでマトモに記憶が無かっただろうが!?』
「はぁ……ならエストさぁ俺の記憶見ていいよ?」
意味がわからないと思いつつも創造神がしきりに頷く為にエストは記憶を読み取ると共に顔色が青から白へ更に土気色になった。
肩が軽く震えている。
『な!?な、何故だ?神のチェックをどうやって抜けた!?』
最早エストの質問は悲鳴に近かった。
「んーアイツと俺2人とも自己催眠してたってのが正解かな?
アイツは成り代わる為に自分が本物だと、俺は催眠術で封印されたと勘違いして抜け出せなくなった」
タスクは1呼吸置いて告げる。
「前世でアイツが一線を超えなかったのは俺がブレーキをしていたからだ。
いくら二重人格とは言えど本元は俺の体だったからだ。
俺がアイツを求めた時の条件は気の弱い自分が嫌いだから。
【冷静沈着な攻撃性の高い人格】を強く階段から突き飛ばされ落ちた時の悪意を恨みつつ希った。
そして生まれたのがアイツさ、まぁ落ちたショックでまさか主従の関係が逆転するとは思わんかったけどな?ハッハッハ!」
(((笑い事じゃねぇよ!!!)))
天使達3人の意見は一致していた。
「まずさ、中学まで感性の本能だけで芸術やってた奴が
高校行っていきなりガッチガチの理論派行動してる点に不信を抱けよ」
その時のタスクの表情はさっきと打って変わって真顔だった。
「アイツは中学の時に生まれた。性格だけで知識や経験無しでな?
だからアイツは知識を求める、効率を求める。
ソウちゃんにケビンの今までの行動を見させてもらったが矛盾点だらけじゃないか?」
『どこがだ?俺にはさっぱりわからんよ』
肩を落としてシュンとするエスト。
「アイツ貴族にならんって言って権力を使った。
貸し借りの点じゃない……拘束された時だ。
あれは無駄な時間を過ごす事になって効率を求めた事による弊害だな
そしてローズティアって言ったか?アイツを構わないも効率を求めたり貴族にならんと言うなら断るのがアイツの行動から見ると正解だ。
しかしそれをせずに問題が大事になった。
理由は分かるか?」
エストと天使とソウちゃんも首を横に振る。
「簡単さ、嫌われたくなかったんだよ。
中学で入れ替わりアイツは何の経験も無いままいじめと虐待をダブルで受けた。
俺は小学生~中学生まで受けていた経験があるから慣れで耐えれていた。
アイツはいきなりだったせいで相当なトラウマになってる」
『そんな……馬鹿な』
「高校に入って運動部に入ったのは俺が経験した事を共有出来なかった事と親の気を引きたかったんだろうさ。
精神年齢の低さから見たら相当な辛さだったんだろうよ」
『じゃあどうすれば、良かったんだ!!』
タスクは悲しそうに苦笑いした。
「エストのせいじゃないさ。俺もアイツと向き合わなかった。
アイツは二重人格とは言え俺なんだよ。
俺が普段使わない性格や思考を寄せ集めた存在なんだよ。
そして魂の根幹は俺にあってアイツは成り代わって生きて行く事で必死にその周りを埋めたんだ。
そして転生の時に必死にそれを隠したんだ」
『んータスク君ごめんねぇ!そろそろ僕でもキツいかも。
魂はあるべき所に戻るべきだ。行ってきなよ』
「あーなら行くわ。エスト、ソウちゃんじゃあな。
今回は俺も向き合ってみるさ」
学生服を着た青年は創造神が作り出した空間の歪みに手をヒラヒラさせながら入って行った。
◇
タスクはボロボロと崩れ、歪んでいる空間に入りひたすら1つの方向へと向かう。
そして見つけた、銀髪の少年が膝を抱えブルブルと震えているのを。
「お!発見~!ケビン少年おっひさー」
ケビンはギョッとした表情で青年を見る。
「な、何でお前がここに居るんだ!?」
「そりゃあね、お前暴走止めらんないだろ?いつも俺が止めてたんだからさ?」
タスクはそう言うと空間の床に手を置き
「はぁぁぁぁぁぁ!!!」
そう力を込めるとぐにゃりぐにゃぐにゃしていた空間は静かになり
ボロボロと自壊していた所は逆再生の様に戻って行く。
「はぁ……俺は消えるのか?」
銀髪の少年は諦めた様に黒髪の青年に質問する。
黒髪の青年はヘラヘラと笑みを浮かべつついきなり
「生言ってんじゃねぇよこんのクソガキッ!!!」
思いっきり頭にゴツンと拳骨を落とした。
「いったぁぁぁぁぁ!」
「俺とお前は元々同じ魂で人間なんだよ。
感情制御が苦手なのと不幸なトラブルが重なって俺達は別れてしまったけどな?
想像と希った性格にはならなかった、お前は俺とは正反対になってしまった。
そして……家族の情何て既に無かった冷酷な部分を俺から抽出出来ずに逆に情に弱くなった
なぁ、もう1人のタスク?いやケビンか。
また1から始めようぜ?お前を騙した奴を潰すのは俺の中から出すからさ?」
ケビンは手をプルプルと震えながら質問する。
「俺消えて無くならない?」
「大丈夫さ、俺達は元々1人なんだからさ」
2人ががっちりと手を繋ぐと体が光った。
「さぁ、取り立ての時間だ!」
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