変人奇人喜んで!!貴族転生〜面倒な貴族にはなりたくない!〜

赤井水

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学園編

40話

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俺は今、ネバネバしてる。
納豆の豆になった気分だ。

フロッグ系の魔物の依頼はすぐに出しても嫌われるし高い金を出されてもやりたがらないと言われたので取り敢えず通常に依頼を出してお金を払い待つ事にした。
今必要な分は自分で取りに行く事にしたのだ。

視認距離の範囲でテレポートを繰り返し帝都近くの湿原にやって来て自分で狩っていたのだが……

「うぉっ!」

ビッグフロッグの舌が伸びて来て俺に攻撃するが俺は短剣で弾く。
それがダメだとわかると奴らは、粘着液を飛ばして来やがる。
ちなみに不快感と動き辛いだけでダメージが無い。
ビッグフロッグは体長1m程の蛙だ。
用途はあまり無い、沼地の人が食べてる位しか……前世で蛙食べた時は味は美味いが少し独特のヌメっとした食感が好きに慣れず1度しか食べてないな。

嫌われる理由がよく分かった。


俺はビッグフロッグを短剣で突き刺し解体する。
そしてビッグフロッグへの嫌がらせのお返しに皮以外の素材を全て湿原の沼に放り出してやる。

「ふはは!俺に文句があるなら皮になれ!」

ちょっとハイテンションになったが5匹分のビッグフロッグを手に入れ
ガサガサと音の鳴る方を見るとまたやって来たか?
木々の間から見えた姿を確認して

「やっべ!これはやべぇ『テレポート』」

俺は緊急離脱をする。
木の上に避難して下を見ると俺が捨てたビッグフロッグの素材を赤や紫の線が入った蛙がムシャムシャと食べてる。

ビッグアイスポイズントードというくそ名前が長い蛙だ。
危険を感じたり捕食時に麻痺毒を辺りにばら撒き痺れた相手を捕食するという恐ろしい生態を持つ奴で変態に愛されるという特性も持つ。

歯や牙が無い為に丸呑みされて楽しんだ後胃の中から剣で切り裂いて出てくる事を好む変態が居るらしい。
死亡事故が年に数回あり変態達は呆れられている。

アイスという言葉が着くので氷系統の魔法を扱い氷弾を飛ばして来るので対処は簡単だった。

俺はマジックボックスから紙を取り出しこれから素材調達を任せる人達への情報を書き出す。

蛙同士なのに何故共食いするのかは謎だ。
何故死亡事故が起きるかと言うとビッグフロッグの粘着液を素早くビッグアイスポイズントードは固めてしまえると言う特性を持っていてダブルで襲われると粘着液の硬質化と麻痺毒をどちらも喰らい食べられるのだ。

この湿原ではソロは避ける様冒険者ギルドでも発令されているのだ。

「うへぇベタベタだ。さーて『クリーン』帰ろう。『テレポート』」

俺は再び街へと視認距離のテレポートを繰り返し戻るのであった。



カンカンと小気味良い音が響く場所で俺はどこが良いか探していた時だった。


「坊っちゃま。報告です」

ハビスが俺の後ろにやって来て声を掛けて来たので後ろに振り返ると紙を手渡してくる。

「ふーん。やっぱり計算機の需要が伸びてるなぁ。
暖かい気候の地域に香辛料料理が爆受けか。

ん?ハビスこれは……マジか?」

俺は最後の行を確認して顔を顰めた。

「残念ながら間違いないかと。既に情報は流れた可能性が高いと見ています」

俺はガックリと肩を落とした。

「貴族からの横槍の牽制したと思ったら次はこっちかぁ……
どれくらいで来ると思う?」

ハビスは少し悩んだ様な顔をしたが

「そもそも坊っちゃまはお忘れですぞ?フローリア皇女殿下とアナスタシア皇女殿下にも気に入られておるのですぞ?
あちらが来れば横槍の嵐になるでしょうなぁ。

他の組織の参入も有り得ましょうぞ!」

「わかった。ハビスも何かあれば連絡よろしく。
俺の方も注意はしておくよ!」

ハビスはお辞儀をして転移して行った。


俺はその後、数件の鍛冶屋を回ったが

『細すぎる』や『こんなもん鍛冶師の仕事じゃない』と断られまくっていた。

「はぁマジか?こんなにも受けて貰えないもんなの?」

そう愚痴を零しつつふと目に入ったお店に入ってみた。

「いらっしゃい!」

色黒の若めの女性が入ってすぐに挨拶をしてきた。

「少し商品を見させて貰います」

俺が入った場所は木工師と書いてある工房でかなり細かいデザインの商品が目に入ったからだった。

「これだけ細かい商品があるならアレ作れるか?すみませんー!」


色黒の女性がこちらに向かってきてる最中に
俺はマジックボックスから紙を取り出しサラサラとイメージ図を書く。

「これを木で作る事って出来ます?大きさはこれくらいで」

俺は欲しいサイズを手で表現すると少し悩んだ表情をする女性。

「うーん出来るけど、何個必要なの?」

「取り敢えず6個で今作ってる商品が売れたら沢山?」

「ふーん。面白そうだね!作って見るから3日後に来てね!」

そう言うと追い出されそうになったので

「あ!俺はケビンです!貴方は?」

「あーごめん!私はリッカだよ!よろしくね!また3日後よろしくね!」

そう自己紹介して店を追い出されてしまった。

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