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魔法研究の為の基盤作り

15話

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 父上が来てからもう3ヶ月が経ち俺も6歳になっていた。

 そしてローズティア・カースド様の誕生日会に参加する為に今馬車に乗っているのだが……


「父上? 何故2人なのですか?」

 そう、他の3人どこ行った?

「家格の高い家からの招待を貰ったパーティーだから、気合いを入れるのと
 ここ最近忙しくて肌の調子が、と色々理由を付けて1ヶ月前にカインを連れて早々に帝都に行ってしまったのだ」

「自業自得なのに……ちゃんと制御しないとカインが大変な事になりますよ?
 俺は既に家を出ても1人で暮らせる位というか屋敷あるから暮らせますからね?」

 カインの教育が不安になるな。
 因みに今回の護衛騎士達は上位騎士と下位騎士しか居ない。

 カインの教育の為、騎士団長と数名の上位騎士と後ろ盾しか取り柄のない中位騎士が3人の護衛に行ったのでハンナ達も着いて来ている。
 ハンナ達は既に俺専属扱いになっているので中位騎士達に嫌味を言われたら
 報告する様に伝えてあるし、ここ半年魔物をガンガン屠っている為アイツらには負けないだろうなぁ。
 武器もクロス家からの支給武器では無く街1番の偏屈名工鍛冶師のドワーフのガッサンに各々武器を作ってもらった。
 ありがとうネタ武器……あのアイディアが無かったら気に入られてたかどうか……

 今は街道横にある休憩場所で上位騎士達と模擬戦をして互角の戦いをしている。
 戦闘狂だよ……この休憩中の模擬戦にも一応意味がある。

 盗賊の偵察が居たりしたらこれだけ強い奴が護衛してるから襲うなら覚悟しておけよ? というある意味脅しである。

「それにしてもアイツら強くなったなぁ。ケビン、ハンナ達はどのランクになって居るのだ?」

 模擬戦を見て父上もウズウズしている。

「正騎士達5人はCランクになりましたね。俺含めて見習達はDランクですよ。
 多分正騎士達は一応Bランククラスの力はありますけど……ギルドマスターの助言でこれ以上は上げてません」

 怪訝な表情をする父上。

「いやお忘れですか? 最近うちの領じゃ上に上がる冒険者が居ないから気付かないだけですよ。
 Bランク冒険者になると指名依頼を受ける事が出来るので領主に面会と名簿が報告されるじゃないですか?」

 そこで父上はハッとなった。

「そうですよ。その名簿は父上だけじゃなくて街の防衛の観点から騎士団の幹部にも通達行くじゃないですか? 1発でバレますからね?
 騎士団長と部隊長には報告してるし俺が個人的に給料払ってるとはいえ邪推する奴も居るでしょ?」

「そ、そうだったなぁ。そうか最近Cランクで留まったり他の街に行く奴が多いのは」

「面倒くさがりが多いんでしょうね……ダンジョンが多く集まる街はBランクだろうがAランクだろうが
 ガンガン潜って素材を売ってくれってのが主流なので領主もそっちの方が税収上がるから街は騎士や兵士で守るって感じなのでそうなるのでしょうね」

 2人でため息をはいてしまうのであった。

 10日かけて俺達は何事も無く、いや戦闘時間10~15分位しかかからない戦闘は何事無いと言われたので俺も納得した。

 帝都に到着したのだが……

「ケビン……強くなり過ぎでは無いか? それにあのシュパンとゴブリンが細切れになった技は何なのだ?」

 と父上がブー垂れた。
 帝都に着く1日前に俺の成長度合いがみたいと父上が言い出したのがきっかけで
 俺はゴブリンが出てきた時に防具すら持たずにふらっと出て行き魔力の爪でぶった切ったのだ。

 そして今に至る。

「父上、かなり前から出来ましたよ?
 あれ? 名前忘れた反逆執事の腕ぶった切ったでしょ?」

 ここは貴族の嗜み、裏切り者や罪人の名前は忘れる又は知らないフリをするのだ。

「父上、カインはもうプレゼントを用意したでしょうから
 俺の方は宿に泊まり明日プレゼントを買いに行きますね?
 父上はどうぞ一家団欒してきてください」

「ぐ、ぐふっ、な、なぁケビンお「ダメです」はい」

 俺は馬車の窓から顔を出し

「ハビス、高ランク~中ランクで良い方の宿に案内してくれ。ハンナ達は同行!」

「かしこまりました」

「「「「はっ!」」」」

 そして帝都の門を潜るのであった。
 いやー貴族って入都時楽だよねぇ……

 帝都は楕円形の形をしていて城、貴族・金持ち街の外に外壁の第1門がありそこから周りをグルっと囲み今俺達が通ってる第2門がある。

 まぁ都市発展と領域拡大時に外壁工事をしているのがよく分かる作りだね!

 第2門が作られて早300年経つらしく今は第3門を作ってるらしいね。
 そんなに人居るか? と思うが食料運送コストの問題と大都市にありがちな食料不足に
 貧富の差が酷く農家と農耕地を確保が狙いで今せっせと王都に流れる川を外にも広げてるらしい。

「ケビン様、到着しました。そしてご当主様行ってらっしゃいませ」

 ハビスが馬車のドアを開けると父上にそう伝える。
 え? ハビス遂に反抗期?
 びっくりして振り返るとイタズラをしてる表情でニヤリと笑っていた。

「じゃあ、父上3日後に向かいますのでよろしくお願いします」

「う、うむ。充分に気をつけるのだぞ?」

 何故3日? と思う人も居るだろうから説明しよう。
 帝国屈指の武官の父上にお近付きになりたい貴族がこぞって挨拶に来て
 擦り寄って来る為来る日も来る日もパーティーパーティーになるのだ。
 そんな面倒な場所に向かう位なら俺はローズティア様のお誕生日パーティー当日に合流すると伝えたのだ。


 そして今回俺はお金を沢山今持ってきてる!
 まぁ……7割ハンナ達のお財布何だけどね?
 流石に持ち歩くのは怖いから俺のマジックボックスに入れておけば帝都に着くまでは安心らしい。


 ビバ!帝都観光の始まりでぃ!
 え? ハビスマジか……俺達に着いてくるんか……
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